平成30年4月23日 市長記者会見

Xでポスト
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページ番号1001176  更新日 2020年12月14日

印刷大きな文字で印刷

とき
平成30年4月23日(月曜日)10時00分〜10時30分
ところ
市庁舎4階 会議室
出席者
帯広市長 米沢 則寿
政策推進部 安達部長、中里調整監

写真:平成30年4月23日の記者会見の様子1

写真:平成30年4月23日の記者会見の様子2

3期目就任にあたって

<市長>
皆さん、おはようございます。本日から、市長3期目の任期をスタートさせていただきました。
私は、選挙期間中、多くの市民の皆さんから「フードバレーとかちを途中で止めないで最後までしっかり仕上げてほしい」、「いろいろあるけれど頑張れ」、「これからもずっと応援している」など、多くの激励をいただいたところです。
それは、私にとってたいへん心強く、2期8年間やってきたことが間違いではなかったことを再認識することができました。そして十勝・帯広の発展のために引き続き全力を尽くしたい思いを一層強くしました。
今こうして、市民の皆さんの負託を受け、3期目のまちづくりの舵取りを担う職責に改めて身の引き締まる思いであります。
3期目の市政執行にあたりましては、今回お示ししております38項目の公約をはじめ、第四次産業革命や人生100年時代の到来などの新たな時代の変化を踏まえたまちづくりを着実に進めていく考えです。
私は、これまで市民の皆さんと作り上げてきた実績や動きを止めることなく、より確かなものにしていくために、市民の皆さんの知恵と力、情熱を結集して、これからも新しいチャレンジを続け、十勝とともに歩んでいく所存です。
3期目の新たなステージとなるこれからの4年間、市民の皆さんの幸せと十勝・帯広の新しい時代を拓くために、精一杯頑張っていく決意でありますので、よろしくお願い致します。私からは、以上です。

報道機関との質疑応答要旨

<記者>
4年前は無投票で再選され、今回は選挙戦を勝ち抜いて市長になられた、その思いを伺いたい。

<市長>
4年前に無投票についてのご質問をいただき、そのときは、選挙というプロセスを経ること自体に大変重みがあるということであれば、投票がある、なしに関わらずに選挙を通ったということで、しっかりとこれからもやっていきたいというお返事をしたかと思います。
今回の選挙戦を通り抜けてみて、改めてこの重みを感じているところです。1週間という短い選挙戦でありましたが、投票される前の市民の皆さんと直接お話をし、その過程でいろんなご意見を投げかけられました。こういうご意見は普段、市政をお預かりしている時も頂くのですが、今回の選挙戦では、それとはちょっと違った空間や時間の中でお話を伺ったというふうに感じたところです。

<記者>
告示の日に市長が帯広駅前や藤丸前で街頭演説をされていたときに、市民が素通りしているところを見たが、市長自身の思いはいかがか。

<市長>
8年前の街頭演説のときも、あまり状況は変わっていませんでした。ただ、ずっと最初から最後まで熱心に聴いていただいた方も数名おられましたし、今回も何人かそういう方にお会いしたところです。しかし、街頭演説そのものに対する市民の皆さんの位置づけというのが、変わってきたのではないかと思っています。マスコミの皆さんや、報道の皆さんのおかげもあって、別の手段で公約についての情報を得られますし、ケーブルテレビも見られますし、生でそこで聞かなければならないということがなくなってきたのかなという気がしています。
私は東京にいた時期がありましたが、東京はすごい人ですよね。街頭演説は、ある程度の人がいる所でやらないとなかなか立ち止まりづらいですよね。もしかすると、東京あたりはしっかりとその辺が上手なプロフェッショナルな方がおられて、お集めになられているのかもしれません。必ずしもあそこで立ち止まっていただけなかったから、今の市政に対してまったく無関心だというふうに結びつけることについては、多少疑問を持っています。

<記者>
選挙で少なからず批判票が出たと思うが、どういう部分が批判されたと受け止めているか。また、その批判に対してどう応えていきたいか。この2点をお伺いしたい。

<市長>
私の2期8年、または直近の4年の市政に対しての皆さんのご意見、通知表だと思っています。選挙ですから、100:0ということはありませんので、当然、批判票というものが一定数出るだろうなというふうに思っていました。ここから4年間の38の公約というものも出しました。それに対する市民の皆さんの反応ということも今回の投票行動に結びついているのだろうなというふうに感じています。公約について、今回、相手候補の項目と見比べたときに、明らかに右と左に分かれるものとは感じていませんでした。そういう面では、この38の公約について大きな批判をいただいたとは感じていません。
ただ、現状についてご批判はあったのだろうと思います。私は争点という捉え方をしていませんでしたが、「西3・9事業」についてもマスコミでも大きく取り上げられていましたし、いわゆる情報提供の仕方がまだまだ足りないのではないか、というご意見を市民の皆さんから直接いただきました。そういう部分がご質問の批判票に結びついたのかもしれません。これは真摯に受け止めていかなければいけないと思っています。ここまで、フードバレーとかちという産業政策を旗印にしてやってきましたので、今回の38項目の公約は総花的だというお話もいただいています。しかし、逆にこれまでは公約等で重点化してきたことで、そこに入っていない部分はやらないのかというお話もいただいたところです。行政は、すべての市民の皆さんの幸せのために広く市民サービスを提供していかなくてはいけないと改めて感じていますが、今回の選挙戦においても、一部、そういう部分があったかなというふうに思います。公約等で重点化していない政策についてもしっかりとやっていくというメッセージをこれから出していかなくてはいけないなと。バランスという言葉を公約のときにお話ししましたけれども、全体を見ていかなくてはいけないということを改めて今回の選挙戦で感じたところです。

<記者>
2期8年間、フードバレーとかちを重点に置いてきたことが内外で高く評価される要因であったと思うのですが、3期目は総花的になり、フードバレーとかちの位置付けを弱める場合に、地域の特色をどうやって出していくのですか。

<市長>
フードバレーとかち、これは看板政策なのでしっかりとやっていこうと思っています。伸ばしていくものは伸ばしていかなくてはならないですし、フードバレーとかちは、内外からご評価や認知をいただいたりしています。今までとはステージが変わってきているので、見せ方も変えていけるだろうと思っています。6次産業化とフードシステムなど、そろそろ結実といいますか、見える形にしていくところに今入ってきていますので、ここはしっかりと手を抜くことなくやっていこうと思っています。また、私たちが提供する住民サービスは、どれも止めていいことはないんです。ただ、市長がこういう場所で口にするかしないかで、関心がないのではないかとか、そういうふうに誤解されている向きも実はあるのだという感じもしています。ですから、やっているのだからわかってくれるはずだ、ということではなくて、意識的に、今取り組んでいることについて発信をしっかりとしていかなくてはいけない。そして、もっと汗をかかなくてはならないと思っています。例えば、ホームページを見たらわかります、ではなくて、市民の皆さんとの対話の機会である市民トークなどの工夫をするなど。情報の発信について、もっとやるべきことはあると思っています。

<記者>
定例会見ですが、2期目の途中でなくなってしまった印象があるんですが、3期目はどうなるのですか。

<市長>
選挙戦を通じて、市の情報提供について市民の皆さんもそうですし、マスコミの皆さんからもさまざまなお声をいただいたところです。今後になりますけれども、従来の記者会見に加えまして、年間を通じて定期的に、例えば毎月、マスコミの皆さんとの懇談の場を設ける、そして市民へのわかりやすい情報提供に努めるというふうにしてまいりたいと思っています。
2期目の途中というお話がありましたけれども、当時の記者会見でほとんど質問が出ないことが続きました。そして、会場から出た瞬間にぶら下がり取材に来るのです。どうしてと伺ったら、会場で質問したら我々のした質問が先に夕刊に掲載されてしまうからと。そういうことが実際にありまして、それだったら個別にお話を伺ったほうがいいのかなというような流れになり、2期目の途中から記者会見の回数が少なくなってきたとい経過があります。ただ、皆さんとしっかりといろんな意見交換なり、日頃からお会いするというのは私たちにとっても大切なことです。それは1つの規律にもなりますし。または、わざわざ緊急の記者会見をしなくてもいいわけです。お互いにメリットのほうが圧倒的に多いと感じていますし、日頃から気軽に会い話せるということが実は我々自身を守ってももらえると認識しています。市民への情報提供はしっかりと図っていきたいと思います。

<記者>
今回の市長選で投票率が戦後最低だったわけですが、市長として考える低さの要因と、受け止めについてお伺いしたい。

<市長>
要因はいろいろなものが重なったという認識をしています。当日の悪天候もあったと思いますし、市長選というときには一定の期間のなかでお互いが公約を出しあって、それについてのチェックをしていくという中で盛り上がっていくものだと認識しています。しかし、今回は非常にあわただしい期間の中で行われたということが1つの原因ではないかと思っています。自分の選挙が44.84%ということがあったものですから、それから毎日、全国の市長選挙の新聞のニュース欄を見ています。市川市が30%台というところも見ていると、全国的に見ると30〜40%っていうことが起きているという印象も受けています。市民の皆さんに、次の4年間を誰に託すべきなのだろうかということを考えていただける、それだけの時間や盛り上がりというものが必要なのではないかと思っています。
もう1つは、このお正月過ぎあたりから「市長選は無風、無風」と、言われていましたよね。私の口から無風だと言ったことはないのですが。今回、選挙活動中にも、「勝つんでしょ」という声を多くかけていただきました。そういう面では、生意気に聞こえるかもしれませんが、そういう先入観をお持ちの方がかなりおられて、それで雪が降って、かつ、慌ただしい中で選挙になり、前向きな気持ちで次の4年間を託すべき人を選ぶというような雰囲気の醸成ができなかった部分が大きいのではないかと思います。新聞を見ていても、小さな町と違って、人口10万人を超す大きなまちになると、全国的に最近、そういう兆候が出ているなと感じます。ただ、都会の都市と私たち地方の都市を一緒にしてはいけないと思いますし、一緒になってはいけないと思います。もっと関心を持っていただけるように、我々もがんばっていかなければいけないなと思っています。

<記者>
対抗馬の小森氏との票差をどう考えているのか。

<市長>
票差は結局、全体の分母の問題であって、実体験から言えば1回目の選挙のときが138票差ですから、今回と比べると50倍の差に広がっているんです。ですから、何と比較するか、という問題なのかなと思っています。1万だ2万だ、それがあったらどうだというのは何を基準に「圧勝」というのか。1対1の戦いのときに、特に市民党対市民党の戦いになるときは、だいたい切迫していくと私は感じています。今回、市民の皆様が入れられた結果ですので、選挙の結果は勝ち負けで見るしかないと感じています。

<記者>
3期目の、地元中小企業への支援として考えていることがあれば。

<市長>
1つ前の質問と重なりますが、途中経過を伺っているときに商工業者さんの票が一番少ないという情報もいただいていました。今回の票差を見て感じたことは、帯広市の中小企業政策は結構、手厚くあるのですが、この2期8年の成果で起業・創業についてのイノベーションプログラムが内外でご評価いただいたこともあり、それがきちんと伝わっていないのではないかと。あるいは、市長は創業・起業ばっかり言っていて、自分達のほうに関心がないのではないか、とお感じになられている節はないかと。決してそういうことではなくて、この地域は90数%が中小企業なのですから、中小企業の皆さんに元気になっていただかなくてはならない。もし、今回の選挙活動中に市長は全然、中小企業を見ていないのではないかと思われているのならば、チャンスだと思っています。私は、この90何%の中小企業の皆さんを無視して経済政策は打てません。ですから、帯広市が何を考えているのか、何を感じているのかということをもっと発信していかなくはいけないと思っています。ただ単純にこの施策があるからご利用くださいではなく、中小企業家同友会ですとか、いろいろな取り組みをされているところにもしっかりと顔を出させてもらっていこうと考えています。

<記者>
新しい支援策を作るというよりは、今ある支援策の周知が足りなかった部分があるので、それを周知していくということですか。

<市長>
周知が足りないとは思っていないです。聞く側の気持ちもありますし。ですから、市民の皆さんの取り組む集まりにどんどん顔を出させていただいて、こちらの思いとかそういうものをきちんと伝えていくこと。中小企業政策だけではないです。帯広市の施策は、ホームページを見ていただくといっぱいあるのですが、関心がないとほとんど見る機会はないと思います。それで何か問題が起きると周知が足りないというご意見をいただくことが多いのが実情です。これは、我々にも問題があるのですが、やはり、伝えるべき人にきちんと伝わるように今あることをしっかりとお伝えして、利用していただき、その中でどこが足りない、またはこういうことを足したほうがいいのではないかということをやり続けることでブラッシュアップしていく。このプロセスが割とこれまで作ることの方に目がいっていて、運用のほうが比較感の中で見ると足りなかったかなと思っています。一番わかりやすいのは、僕が出掛けて何かやるのが一番目立ちますから、そういう意味でこちら側からさまざまなところに伺いたいということを申し上げました。

<記者>
7月の人事に向けて、大枠の考え方を教えてください。

<市長>
まず38の公約が入口ですから、この公約をできるだけスピーディーに実現していかなくてはいけませんので、そのうえで現状のままでいいのか、大きく言えば組織の変更も含めてやらなくてはならないと思っています。4月は今回の選挙がありましたので、最小限の人事異動でしたが、何らかのことはきっちりとやっていかなくてはいけないなと思っています。

<記者>
今まで手を入れてなかった組織変更もありえるということですか。

<市長>
私は以前、コンサル会社にいた経験上、企業では組織の名前を変えたり組み合わせを変えたりすることで仕事をした気分になっていたことを見てきました。ですから、今までも大きな組織変更とか組織名称を変えるということは、どちらかというと保守的でした。今もこの感覚は変わっていないです。変えなくていいものだったら変えないほうがいい。ですから、組織横断的にものを動かさなくてはならないとか、新しい社会環境の中でこの切り口よりはこちら側の切り口で窓口をつくったほうが良いのではないかなど、そういうものが出てくるのであれば、それは躊躇なくやっていかなくてはいけないと思います。形だけのものは厳に謹んでいこうと思っています。

<記者>
3期目の思いを漢字一文字でお願いします。

<市長>
「信」
ここ十勝・帯広だけではなく、時代としてこれが問われていると思っています。国がなかなかできないのであれば、地方からちゃんとやっていこうではないかという感じですかね。実は今回の選挙戦では「責任ある信頼」という言葉を何度も使わせてもらいました。無責任に甘い言葉を入れていくことではなくて、できることとできないことをきちんと説明し、その中でできることを仕上げていくということが私の責任だと思います。行政としての責任をきっちりと果たしていく結果として皆さんから信頼、信用していただけるという思いで、首長の立場として、選挙期間中、申し上げてきたのですけれども、改めて「信なくば立たず」の気持ちで3期目をがんばっていきたいと思っています。

以上

このページに関するご意見・お問い合わせ

政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
〒080-8670 帯広市西5条南7丁目1番地
電話:0155-65-4109 ファクス:0155-23-0156
ご意見・お問い合わせフォーム