本当の豊かさとは(広報おびひろ平成24年9月号掲載)

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ページ番号1001654  更新日 2020年12月14日

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9月1日は防災の日です。大正12年のこの日に起きた関東大震災の教訓を忘れないという意味で、昭和35年に制定されたものです。

さて、東日本大震災から1年半が経過しようとしています。震災後、半年ほどで多くの人が知ったのは、結局のところ運命と未来は他人任せにできないということでした。生きているということと生きてゆくということに人々は真摯に向き合うことにもなりました。

それから1年が経過した今、私たちは大震災で見たこと、気付いたことを忘れてしまってはいないでしょうか。忘れないと前に進めないこともありますが、忘れていいことといけないことの峻別を間違ってはいけないと思います。

国と電力会社は、北海道内において一律7パーセントの節電を呼びかけています。今回の節電を通じて震災後に気付いた事、豊かさの本質や人間の基本とは何かを改めて考えさせられました。
先日、テレビ番組で宇宙からの夜の日本列島を見ました。東京、大阪、そして北海道では札幌が非常に明るく映し出されていました。普段からエネルギー消費の少ないエコな生活をしている地方・人がいる一方で、多くの機能・施設が集中し、刺激や便利さを謳歌し、人が集まる大都会のまばゆい光に、何ともいえぬ違和感を禁じ得ませんでした。国を挙げての節電が叫ばれるとき何故「一律」なのか、それは果たして平等なのか。

日ごろから倹約した生活・不便さも飲み込んだ生活をしているところと、あふれるような消費をし、便利さの恩恵に浴しているところが、危機に当たって「一律」に論じられるところに、わが国が直面する大きな課題も重なって見えます。日本人の「忘れっぽさ」を含め、今一度反省しなければならないと感じます。

今回節電を求められ、改めて私たちの生活における電気の有用性を知り、同時に豊かな生活を営んでいく上で、必要かつ十分なエネルギーの消費とはどのくらいなのかという議論が必要だと強く感じました。そしてそれは私たちの生活様式と大きく関係することです。
人間として豊かな生活とは何かを3.11を踏まえ、これからも考え続けなければならないと思います。

フードバレーとかち、環境モデル都市おびひろ、夢かなうまちおびひろで私たちが求める「豊かさ」について、厳しい寒さで電力需要のピークを迎える冬に向けて一人一人がもう一度考えなくてはならないのではないでしょうか。

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政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
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