「旅立ちの日に」寄せて(広報おびひろ平成25年3月号掲載)

Xでポスト
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページ番号1001648  更新日 2020年12月14日

印刷大きな文字で印刷

卒業式のシーズンです。30年ぶりに帯広に戻ってきて以来、市立高校の卒業式に出席していますが、毎年、皆さんの歌に感動させられます。私たちの世代では「仰げば尊し」が定番でしたが、最近では「旅立ちの日に」という曲が全国的に歌われているようです。
この曲は、平成3年に埼玉県の中学校の先生が「卒業する生徒たちのために、何か記念になる、世界にひとつしかないものを残したい」と作られたもので、その歌詞、旋律ともに先生たちの未来に羽ばたく生徒に対する想いが込められており、聴くたびに熱いものが胸に込み上げてきます。

昭和の時代に育った私自身の卒業式では、「仰げば尊し」をみんなで歌い、今でも懐かしく想える時代を過ごさせてもらったことに幸せを感じていますが、今その頃を振り返りますと、最も多感な青春時代の幕開けのときに、3年間一緒に暮らした仲間と、彼らとの思い出の縁である校舎・空間が私にとって一生の宝物になっていると思っています。

今回、卒業される皆さんにも、せっかくの機会ですから、自分がどこで生きたのかということをしっかりと目に焼き付け、同窓の仲間とそれぞれの母校の文化や伝統を大切にしてほしいと思います。そして、それが今は感じなくとも、いずれいつの日か絶対に宝物だと気付くときが来るはずですので、その時代に胸を張ってこれからの人生を送ってほしいと思います。

人生という長い旅の先輩として、若い皆さんに少しだけアドバイスを贈るとすれば、自分で自分の限界を決めたり、自分にたがをはめたり、自分はこういう人だと決め付けないでほしいということ。
やりたいことを見つけるのに、立ち止まらないで一生懸命に自分で考えて、自身の意志で行動できる大人になってほしいということ。
そして、何事にも前向きに、逃げないで真っすぐにチャレンジしてほしいということでしょうか。
いくつになっても、変化を恐れずにチャレンジしていくことが、生きていくということだと考えていますが、感性で行動できることが若さであり、変わること、変えることを恐れないのが「青春」ということではないでしょうか。

私たち大人は、「旅立ちの日に」の歌詞にあるように、はずむ若い力を信じています。勇気を翼に込めて、希望の風に乗っている若者たちがチャレンジできる社会・環境をみんなで力を合わせて創っていかなければならないと思っています。

このページに関するご意見・お問い合わせ

政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
〒080-8670 帯広市西5条南7丁目1番地
電話:0155-65-4109 ファクス:0155-23-0156
ご意見・お問い合わせフォーム