旅する理由(広報おびひろ令和元年5月号掲載)

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ページ番号1001576  更新日 2020年12月14日

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最大10連休と言われる今年のゴールデンウイーク。旅行を計画している人も多いのではないでしょうか。海外旅行の予約は、年明けの時点で、例年の3倍を超えていたそうです。
海外旅行と言えば、30年ほど前、パリで、フランスを代表する実業家に「将来、観光では、どの国も日本には勝てなくなる」と言われたことが思い起こされます。神社・仏閣などを含め、西洋社会には無い歴史・文化と、世界一の治安と衛生環境が理由だと言われました。今、その言葉が現実のものになろうとしており、世界の中でも、日本への観光客数は、ここに来て急上昇しています。
観光地を巡る、おいしい食事を楽しむ、文化・歴史に触れる、ゆっくりと流れる時間を過ごす。旅の目的は、人によってさまざまですが、皆、いわゆる「非日常」を求めているのかもしれません。
私自身は、大学生になるまで、ほとんど帯広から離れたことがなく、自転車で行ける範囲の世界で生活していました。今では笑い話ですが、大学に進学する時、帯広から札幌に向かう「急行狩勝」に乗ろうとして、切符の買い方がわからなかったほどです。
そのためか、就職の際は、海外、未知の世界につながる東京の会社を志望し、就職後は、中近東、アフリカ、そしてロンドンに駐在、その後も米国、中国、ベトナムでのビジネスと、想像以上に世界中を旅することになりました。
海外では、時間を見つけて美術館や教会などを巡り、観光名所と言われるような所にも行きました。本物を見ることで素晴らしさを実感したこともあった一方で、がっかりするようなこともあり、改めて先入観や偏見に気付かされることもありました。
旅は、私たちの感性を刺激し、時には魂を揺さぶるような出会いや気付きを与えてくれます。
ただ、日常の仕事においても、外に出て色々な人に会い、刺激を受けることで、新たな視点に気付いたり、課題解決につながることがあります。
そう考えると「旅」は、いつでも、どこにでも存在しているものかもしれません。
「真の発見の旅とは、新しい景色を探すことではない。新しい目で見ることなのだ。」― フランスの小説家、マルセル・プルーストの言葉です。
皆さんにも、新しい目で、それぞれの旅を楽しんでほしいと思います。

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政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
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