八千代牧場で夏空を(広報おびひろ令和元年6月号掲載)

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ページ番号1001575  更新日 2020年12月14日

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4月から、連続テレビ小説「なつぞら」が始まっています。番組のイメージポスターに写っていたのは、笑顔の「なっちゃん」とツーショットの存在感たっぷりな「牛」です。ドラマの序盤は、牧場や酪農のシーンが多く、ロケの場所や地元の牛たちが登場していることも、話題になっていたようです。
帯広で牧場といえば「八千代牧場」を思い浮かべる人が多いと思います。十勝幌尻岳の裾野に広がる敷地は、グリーンパークのおよそ122倍にもなります。正式には、「八千代公共育成牧場」といい、国営事業として、自給飼料の生産拡大や畜産農業の牛を育成する目的で、昭和57年に完成しました。今も夏になると、延べ12万頭を超える牛が、草をはむ様子を見ることができます。
帯広では、畑作が盛んですが、十勝管内における畜産部門の農協取扱高は年々増えてきており、昨年は農業全体の6割を占めました。飼養頭数は、十勝の全人口の1.3倍、約45万頭と、畜産でも日本有数の地域に成長しています。
「十勝のミルクは、モノが違う」大手乳業メーカーの役員が、そう言ってくれたことがあります。乳質や成分が優れていて、一段とおいしく感じるのだそうです。また、生乳の生産量が全国的に減少している中で、十勝の生産量が安定していることも、常に上質な生乳を大量に調達する必要がある大手企業にとっては、重要で心強いとも言っておられました。
おととしから民間企業と共同で始めたプロジェクトでは、十勝で発見されたオリジナルの乳酸菌を用いたヨーグルトが開発されました。商品のパッケージには「なつぞら」のロゴや「十勝」の文字が大きくデザインされています。
今、パンやチーズなど、十勝の原料を使い、名称にも「十勝」が使われた商品を全国展開する企業が増えています。「食」や「農」といった十勝の豊かな資源の価値が認められ、さらなる付加価値向上に結び付いているからではないでしょうか。
外からも評価されることは、私たちに自信と誇りを与えてくれるだけでなく、地域の価値に対する気付きにもつながります。「なつぞら」の放送を通じて、十勝・帯広の魅力や可能性がさらに広く伝わることを期待しています。
6月16日には、大自然の下の農業や食の恵みを体感できる「八千代牧場まつり」が開催されます。緑豊かな高原で、少し早い夏空が見られるといいですね。

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政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
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