行きたくなるまち(広報おびひろ令和元年11月号掲載)

Xでポスト
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページ番号1001570  更新日 2020年12月14日

印刷大きな文字で印刷

海に向かって突き出ている岬、青い空、真っ白な雪を頂く山脈、緑や黄、茶色が織りなすパッチワーク。こんな風景をどこかで見たことがありませんか。羽田空港を出発し、帯広に近づく飛行機から見える風景です。出張が多い仕事をしていた時、世界中の国を訪れましたが、ヨーロッパの空から見たアルプスの絶景と同じくらい、美しいと感じています。
「とかち帯広空港」は昭和56年に開港し、多くの人に利用されていますが、空港を安全に維持していくためには、空港運営や滑走路の整備などに、年間約4億円の費用が必要です。令和3年に予定されている民間委託では、最終的に2グループから提案を受けることができ、30年間の委託で約77億円の経費が圧縮されることになります。計画的な空港整備も行われ、安全・安心で快適に利用できる空港運営につながっていくものと期待しています。
空港の民間委託は全国で進められ、仙台空港は鉄道事業を主力としている企業が中心に運営しています。空港と縁がない会社に見えますが、東京から新幹線で約1時間半の仙台に、オリンピック期間の宿泊需要の高まりを見込んだことや、自社のバスを活用して空港と東北各地との二次交通網を新たにつくることも考えた上で、運営に参入したと伺い、民間ならではの発想と機動力に大変驚きました。
交通ネットワークは、まちの可能性を広げ活力の向上につながる重要なインフラですが、新幹線の駅を誘致しても、それだけでは人が降りず、まちの活性化につながっていないという話も耳にします。一方で、世界遺産のマチュピチュのように、移動に時間がかかる不便な場所でも、多くの人が訪れるところもあります。
駅や空港の整備と同時に考えなければいけないことは「行ってみたい」「そこに行かないと始まらない」と思われるまちをつくることではないでしょうか。空港の民間委託を通して、私たちが気付かない帯広の特性を活かしたさまざまな提案があり、この地域の価値や可能性を改めて感じたところです。十勝・帯広には、食や農に関するビジネスの広がり、日高山脈襟裳国定公園の国立公園化に向けた動きなど、空港の利用促進につながるチャンスが潜在しています。
みんなで力を合わせて活力あるまちをつくり、一括委託される7空港の中で、最も魅力的で成長率一位の空港にしたいと思っています。

このページに関するご意見・お問い合わせ

政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
〒080-8670 帯広市西5条南7丁目1番地
電話:0155-65-4109 ファクス:0155-23-0156
ご意見・お問い合わせフォーム