川西村・大正村合併60周年(広報おびひろ平成29年11月号掲載)

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ページ番号1001592  更新日 2020年12月14日

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昭和32年4月1日に、帯広市と川西村・大正村が合併して、今年で60周年を迎えました。
人口規模の小さい町村の合併を促進する「昭和の大合併」の動きの中で、合併への期待や不安から住民の賛否が分かれるなど、2村においては、多くの議論が重ねられ、合併に至ったと伺いました。
都市部にあった小さな帯広市は、広大な農地や森林を有する川西村・大正村との合併を契機に、近代的な田園都市としての発展の道を歩み始めることになります。
現在、帯広市川西農協では、十勝管内8農協と連携して「長いも」の通年出荷体制を構築し、食品衛生管理の国際認証を取得するなど、「十勝川西長いも」としてブランド力を高め、国内外に展開。「攻めの農業」の代表として全国的に評価されています。帯広大正農協では、「大正メークイン」「大正長いも」「大正だいこん」を商標登録し、他産地と差別化を図るほか、青年部が地ビールを商品化するなどの優れた取り組みが行われています。こうした二つの農協の取り組みは、日本有数の食料供給基地の一つとして、帯広市の農業を成長させ、川西・大正地区は、本市の地域経済の要となっています。
他の産業と比較して、生産環境の全てを自らコントロールすることのできない自然が相手の農業。日々変わる自然環境に翻弄されながらも、一定の質と量の農畜産物を生産し続けていくことは並大抵のことではありません。とりわけ、十勝・帯広は、冷害や水害、さらには外国産の安い輸入農畜産物などに対して、品種改良や新しい技術などを導入しながら、世代を超えて、あらゆる苦難を克服してきました。私は、そうした日々変化するもの、不確実なものと常に向き合い、適応していく柔軟さと強さを持つ農業者に支えられていることが、帯広の大きな強みになっていると感じています。
合併してもなお、それぞれの個性を失わず、近隣町村に匹敵する存在感を放つ川西・大正地域―。思えば「60年」は、私の歳ともほぼ重なります。結婚前、両親と過ごした時間よりも、妻や子どもたちと過ごした時間がいつしか長くなり、家族の一体感がより深まってきたと実感しています。
合併以前の歴史よりも、合併後の歴史が長くなった今、都市と農村がそれぞれの持ち味を発揮しながら、一体感を持って調和する「田園都市おびひろ」が、未来に向かって持続的に発展していければいいと思います。

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政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
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