十勝の青空の下に(広報おびひろ平成30年3月号掲載)
「朝ドラ」でおなじみのNHK朝の「連続テレビ小説」100作目の舞台が、ここ十勝に決定しました。来年4月から放映される朝ドラのタイトルは「夏空」。十勝のシンボルでもある、突き抜けるような爽やかな青空を連想させます。
ドラマの舞台は終戦直後の十勝。戦争で両親を失った少女が、十勝の養父の元で育てられます。少女は、十勝の開拓者精神を受け継ぎながらたくましく成長し、上京後、当時はまだ「漫画映画」と呼ばれていたアニメーションの世界を開拓していく話だそうです。
この夏から、半年以上にわたって撮影が行われ、撮影スタッフや俳優が十勝・帯広に滞在します。また、「夏空」の放送が始まれば、多くの視聴者や観光客が訪れるほか、さまざまなメディアがこの十勝を取り上げ、注目される機会が増えるのではないでしょうか。
ドラマでは、戦後の十勝という設定で、のどかな風景やその時代の人たちを演じる役者が映像として映し出されますが、ここ十勝を訪れる人たちは、十勝のまちの明るさや元気といった雰囲気、ここに暮らす人たちの気質、人柄などを、このドラマと重ね合わせながら、敏感に感じるのだと思います。
帯広市が開基100年を迎えた昭和57年に、市民共通の規範として制定された「帯広市民憲章」を皆さんはご存じでしょうか。
- 一 明るく働き、豊かなまちにしましょう。
- 一 きまりを守り、なごやかなまちにしましょう。
- 一 あたたかい心をもち、うるおいのあるまちにしましょう。
- 一 自然を大切にし、やすらぎのあるまちにしましょう。
- 一 北国の文化を高め、楽しいまちにしましょう。
豊かな自然と、この地によって培われたおおらかな気風に誇りを持ち、よりよい市民として前進するために、われわれ帯広市民が心にとどめておくべき姿勢について、平易な言葉で、端的に表現したすてきな文章だと私は思います。
明治時代の開拓者、戦後の「夏空」のヒロイン、そして今を生きる私たち。時代は違っても、多くの苦難を乗り越えて、夢に向かってチャレンジしていく、ここ十勝の人々の気概やたくましさ。
そして、この地の自然と文化を慈しみながら、明るく親切で健やかな人が暮らすまち十勝・帯広が、「夏空」の放送を通じて発信され、多くの人たちの明日への活力につながり、元気な気持ちになれば素晴らしいと思います。
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