とかちの暮らし(広報おびひろ平成27年10月号掲載)

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ページ番号1001617  更新日 2020年12月14日

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先日、88歳の女性からお手紙をいただきました。この方は、以前訪れた十勝が好きになり、10年前に移住されてこられました。お手紙には「この美しい空と風、私は花を育て、つたない短歌をよみ、老後を楽しく過ごさせていただいています」「病気により視力が低下していますが、この風とお空の美しさは、肌で心で感じます。そして、お豆さんが多くおいしい。本当にお豆の国。何は無くとも幸せです」と書かれていました。
高齢者の方が、どんな思いを抱いて、自らの人生を見つめているのか、どのような精神的な充足感を求めて日々生きているのか、帯広は本当に住みよいのかなど、来年還暦を迎える年齢となった今、こうしたことを考える機会も多くなってきました。
今年5月に行った「市民まちづくりアンケート」では、「住み心地が良い」と答えた人が86.5%。東洋経済新報社の2015年「全都市住みよさランキング」では、帯広市は道内2位、人口10万人以上の都市では道内トップとなっています。
市民まちづくりアンケートでは、「住み続けたい」と回答した理由として、「気候が好きだから」が最も多く、次に「自然に恵まれているから」となっています。
窓を開けて感じる空気のすがすがしさ、十勝特有の湿気のない乾いた空気の透明感、濃く高い青空、夕焼けに染まる雪山などの美しい風景、また、食べ物がおいしい、夏でも冷たくおいしい水道水が飲めるなど、人間は自然の中に生かされている存在であるが故に、豊かな自然の恩恵を日々の生活の中で実感できることが、住みよさとなるのではないでしょうか。
豊かな自然を享受し、安心して暮らしていくためには、医療や福祉、消防などのインフラや公共交通が備わっていることに加え、生活の基盤である仕事が、この地域にしっかり根付いたものになっていなければなりません。
この地域の活力の源である豊かな自然を大切にする人たちが暮らし、ここから生まれる農業を中心とした新しい価値づくりに挑戦する人たちが、生き生きと元気に働く地域「とかち」になれば、やがて、農業に関わるさまざまなインフラや技術、情報、人などが集積し、ここでなければできない「とかちプレミアム」が生まれます。こうしたとかちの人たちの価値観や暮らしに共鳴し、この地域を訪れてみたいという人も増えれば、「とかちの暮らし」は、もっと豊かで輝くものになると思います。

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政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
〒080-8670 帯広市西5条南7丁目1番地
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