文化の香り(広報おびひろ平成27年11月号掲載)

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ページ番号1001616  更新日 2020年12月14日

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11月3日は、文化の日です。この日、皇居では文化勲章の親授式が行われ、本市においても、地域文化の向上に貢献のあった個人や団体に、帯広市文化活動功労賞の授与が行われます。
「文化」という言葉を聞いて、初めにイメージするのは、絵画、音楽、書道、演劇などの「芸術」や「文学」などではないでしょうか。その他にも、「食文化」、「馬文化」などといった言葉も日常的に使用されています。
広辞苑によると、文化とは、「人間が自然に手を加えて形成してきた物と心の両面の成果」、「西洋では、人間の精神的生活に関わるものを文化と呼ぶ」とあります。文化という言葉は、人間が自然との触れ合いの中で、形づくられた思考や行動様式、そして人間のもつ創造力といった広い意味があるようです。
以前、イギリスの田舎町を訪れたとき、整然と形づくられた庭とは異なり、一見すると自然に生えたままの姿に見える庭を見て、何ともいえぬ風情や品の良さを感じたことがあります。また、そこに住む人たちは、ご近所の方と出会うと、静かに笑みを交わしていました。ありのままの自然の風景を大切にする考え方で手入れされたイングリッシュガーデンや、少し控え目で心地良い、人との接し方など、まちに文化の香りが漂っていたことを思い出します。
日本は、人口減少社会が到来し、地方創生の議論がされています。人口減少のマイナス面が強調されていますが、歴史を振り返ると、文化が熟成して花開くのは、人口が減少または停滞している時期と重なるといいます。
人口が減少すると、一人当たりの資産が増え、生活の糧が充足することで、人々は余暇を楽しみ、文化にお金が回ることも要因の一つといわれていますが、人口減少というこれまでの世の中の流れの転換期に、一度立ち止まり、何が大切なのかについて熟考を重ねたことが、新たな価値の創造や、文化を高める原動力となったのではないでしょうか。
人口減少という転換期をむかえた今、十勝の豊かな自然の中で暮らす人たちが、この地域が持続的に発展していくために、何を大切にし、何をすべきかについて議論を重ねていく。これまでの量を拡大していく価値観から、質も重視する価値観への転換がされていくことで、やがて、とかちらしい文化の香りのする地域になってくるのではないかと思います。

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政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
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