令和元年9月2日 市長記者会見

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ページ番号1001159  更新日 2020年12月14日

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日時
令和元年9月2日(月曜日)10時30分〜11時5分
場所
市庁舎4階会議室
出席者
帯広市長 米沢 則寿
政策推進部 池原部長、関口広報秘書担当部長、総務部 廣瀬部長、商工観光部 礒野観光航空戦略担当部長
記者数
6名(テレビカメラ2台)

写真:記者会見の様子1

写真:記者会見の様子2

会見項目

市長からの話題

  1. 帯広市功労者表彰について
  2. 「ラリー北海道2019」の開催について

記者からの質問

  1. 次期総合計画の策定にあたり、市民の共感、わかりやすさを重視した一方で、コンパクトにしている分、必要なことが盛り込まれていないのではないかという指摘もある。今後、原案策定に向けて、どのような方向性で進めるのか、ほか。
  2. 日韓関係の悪化について、帯広市としても観光面での影響もあると思うが、対策とかお考えがあれば伺いたい、ほか。
  3. 来年以降にも予定されている日米合同訓練でオスプレイの使用と、帯広駐屯地の使用の有無の連絡が現時点で来ているか、ほか。
  4. 人口ビジョンで将来展望人口が示されたが、それを目指して取り組む中で、どのようなことが重要だと思っているか。
  5. 3年前の台風から丸3年、胆振東部地震のブラックアウトから1年経つ節目の時期に、改めて、現時点において防災面で課題と捉えていることや、今後、進めていこうと思っていることはあるか。
  6. 来月、教育長が任期満了になるが、市長が感じている教育分野の課題認識を伺いたい。

市長からの話題(要旨)

帯広市功労者表彰について

<市長>
本市では、市勢の発展に寄与された方を「帯広市功労者表彰条例」に基づき、帯広市功労者として表彰しております。
今年度、表彰させていただく方々は、帯広市議会議員を永年にわたり務められた富井司郎様、村田光成様、熊木喬様です。
帯広市議会議員として、富井様は4期16年、村田様は4期15年、熊木様は3期12年にわたり活動され、まちづくりにご尽力いただきました。
なお、表彰式は、関係者のご臨席のもと、秋分の日である9月23日に行う予定です。

「ラリー北海道2019」の開催について

<市長>
9月20日から22日にかけて、今年も十勝・帯広で、「ラリー北海道」を開催します。
2002年に初開催されて、今年で18回目となるこの大会は、毎年国内外のお客様に多数お越しいただいている、国内最大規模の国際イベントであります。
本大会も、例年通り、帯広市の「北愛国交流広場」を拠点として、帯広市、音更町、足寄町、本別町、陸別町にて、ラリーカーの迫力ある走りを観戦できます。
多くの市民の皆さんに観戦いただき、このラリー北海道を大いに盛り上げてもらいたいと思います。
なお、9月20日(金曜日)は、北愛国交流広場で無料で観戦することができますので、ぜひこの機会に、ラリーの醍醐味を味わってください。
また、北愛国交流広場では、様々なイベントを同時開催します。ぜひ、ご家族ご友人とともに、この「ラリー北海道」をお楽しみいただければと思います。

記者との質疑応答要旨

<北海道新聞社>
次期総合計画の策定にあたり、市民の共感、わかりやすさを重視して、キャッチフレーズを設定したり、わかりやすくコンパクトにしたりとの説明をされているが、一方で特別委員会の論議の中では、コンパクトにしている分、必要なことが盛り込まれていないのではないか、という指摘もある。そうした中で、今後、原案策定に向けて、どのような方向性で進められるのか。

<市長>
次期総合計画は、わかりやすさを前面に出して策定を進めてきたところである。議会でも答弁しているが、変化が激しい時代に、10年間を見通した具体的な取り組みをきちんと示していくことは容易ではないし、10年間をこうだ、と決めてしまうリスクもある。そのため、各施策の目指す姿の実現に向けては、計画期間を3年とする推進計画に事務事業を位置付けて、個々の事務事業の実施状況などを3年の短いスパンで検証しながら確認していくことを、議論の大前提にしている。
推進計画に入っている事業が、言葉を短くすることなどによって基本計画に入っていない、またはわかりにくいというお話をいただいているが、推進計画を総括する基本構想や基本計画の議論が、順番としては先になっているためだと認識している。
これからも、さまざまなご意見をいただきながら策定を進めていくが、今、申し上げた事務事業の推進計画に、委員会でいただいたご意見の多くが記載されると考えており、全体の中では危惧しているようなことは無くなると考えている。
どうしたら皆さんに読んでいただく時に、わかりやすく、かつ、関心を持っていただけるのか、伝わりやすくしていきたいという気持ちは変わっていないため、しっかりとこれから作業を進めていきたいと思っている。

<北海道新聞社>
今の方針については、少なくとも基本計画の部分については大きな方針転換などは行わず、進めていく考えか。

<市長>
すべてではないが、この事業が入っていないなどと言われているものは、先ほど言った事務事業の推進計画にかなり位置付けられると認識している。我々が見過ごしていたようなものがあるといった齟齬を、今、感じているわけではない。

<十勝毎日新聞社>
日韓関係の悪化について、高校のアイスホッケーの遠征が中止になったり、帯広でも多少影響が出てきていると思う。先日、鈴木知事の記者会見で、道は緊急対策を行ってほかの国からも観光客を呼び込みたいというようなご発言もあったかと思うが、近年、十勝や帯広でも韓国からの観光客が急増している中、チャーター便などの誘致にも取り組んでいるという背景があり、帯広市としても観光面での影響もあると思うが、対策とかお考えがあれば伺いたい。

<市長>
確かに、近年、韓国のLCCの新規就航とか訪日韓国人旅行者の伸びは、大きなトレンドになっているし、十勝においても平成30年度の韓国人宿泊者数は1.6万人になり、2年間で4倍に急増したという状況である。
そのため、昨年から韓国の航空会社への就航要請を積極的に行ってきたところだが、ご指摘のとおり、最近の日韓関係の動きの中で色々、影響が出てきている。
これは、日本中だと思うが、帯広市内のホテルでも韓国人旅行者の宿泊予約がキャンセルされるような状況にもなっている。
ただ、私自身は、担当部とも確認しているが、短期的に方針を変えたり、バタバタすることはないと認識している。今、何が起きていてこれからどうなっていきそうか、そうした情報をしっかりと集めながら、長期的な効果のあるプロモーションを考えていくべきではないかと思うし、個別に対応しようとすると、思わぬハレーションが出るようにも感じる。
我々としては、十勝の魅力を広く皆さんにお伝えする努力を変わらずやっていくことだと思う。我々の範疇で起きていることが原因であれば、対策を持てるが、そうではないところで起きていることに対策を打つというのは妙な話だと思う。
現実的に、観光客が減少していることなどの対策は考えなければいけないが、今までと違ったことをするということではない。ご質問にあった道の対応についても、今までも一生懸命やっていたのにそれ以上に何をするのか、私としては疑問に感じるところもあった。
今、申し上げたように長期的な視点を持ち、対応していくべきだと思う。アイスホッケーの派遣中止のお話もあったが、その後も、大きな行き違いがないように、協会の皆さんが先方とのコミュニケーションを図っているとの話も承っているし、我々も同様の対応になると思う。
ご承知のように、その前には高校生のバスケのチームとの交流もしている。その時点でも日韓関係については色々報道されていたが、私も先方にご挨拶して、しっかり交流させていただいた。改めて、民間ベースの交流はとても大切であり、それを続けていくことは素晴らしいと感じている。

<NHK>
関連して、市内のホテルで宿泊のキャンセルが出ているとのことだが、押さえている範囲で、どの程度の影響が出ているのか。

<観光航空戦略担当部長>
今年の7月までは、対前年度比で順調に増えてきている状況だったが、8月からは前年度割れの実績になっている。これは全ホテルではなくて、韓国の方が多く泊まられているホテルへの聞き取りの数字だが、今後、10月から北海道に入るLCCの便がかなり減るとの報道もされており、影響はさらに大きくなることが予想される。ただ、全国的に見て、他の地域から比べると、影響の出方は少し遅いという認識である。

<NHK>
北海道のほかの地域に比べてということか。

<観光航空戦略担当部長>
道内のほかの地域と比べてではないが、7月の韓国人の旅行者数が全国平均でマイナス7%くらいと報道されているで、それから比べると、帯広では7月は少し伸びている状況だったことから、十勝の動きは全国の動きから比べると遅いのではないかと思っている。

<NHK>
影響が遅れている理由は、これまで色々な取り組みをしてきたからか。

<観光航空戦略担当部長>
北海道全体が、旅行目的として人気があったのかもしれないが、その理由まではわからない。

<NHK>
7月、8月の話だったが、9月以降の予約も、多分、前から入っていると思うが、影響は出ているか。

<観光航空戦略担当部長>
そこまでは把握していないが、影響は出るだろうという予想は立てている。

<NHK>
改めて、今の話を伺って、市長の認識はどうか。

<市長>
先ほどの繰り返しになるが、我々ができることとできないことがあると思っている。
短期的なプロモーションをしたからといって変わるものではないように思う。今、報道を通じて聞いている範囲では、対日本という状況であり、対北海道とか対十勝で何かが起きていて、我々が解決できるのであれば、対応はしていけると思うが、そうなっていない。これも一般論になるが、韓国のお客様だけが我々のお客様ではなくて、今、十勝・帯広に関心を持っていただけるお客様に対しては、同様の形で、ホスピタリティやプロモーションを行っていく必要がある。
たくさんの国の方にお越しいただきたいし、関心の目がこちらに向けばプロモーションを行っていく。韓国についてはこの一、二年でそれが確認できたので積極的にプロモーションしてきたが、ほかの国でも同様のトレンドが出てくる可能性もある。
「中長期的な」という言い方をしたのは、恐らく、我々が短期的なプロモーションをしたからといって急に何かが変わると思っていないため、逆に変わらないことが大切だと考えているからで、これまでも一生懸命やってきている。

<NHK>
変わらず一生懸命おやりになっていくということですね。

<市長>
そうです。やめる理由が無いと思っている。これから何か特別なことが起きて、やってもまったく無駄になるなら、その時には皆で議論しなければいけないが、現状、そんな状況にあるという認識は持っていない。

<NHK>
繰り返しになるが、帯広市とか北海道が原因ではなく、空中戦というか、そのような状況について改めてどんな思いか。歯がゆいのか、どういうお気持ちなのか。

<市長>
外交に絡むお話しのため、今、ご質問いただいたことに回答できるほどの情報を、私自身が持っているかどうかすら、わからない状況のためお答えしづらい。

<朝日新聞社>
オスプレイの問題についてお伺いしたいが、来年以降にも予定されている日米合同訓練でオスプレイの使用と、帯広駐屯地の使用の有無の連絡が現時点で来ているか。

<市長>
これは、先週の総務委員会でもお話が出たかと思うが、現状は来ていない。今のところは、これまで議会や市民の皆さんにお話している状況と何も変わっていない。

<朝日新聞社>
それに関して、昨年は防衛施設局とかに申し入れなどをされているが、そのお考えは今回もあるか。

<市長>
前回も、「使用します」というお話をいただいたあとの対応であったし、これまでも機会を捉えてお話しをしているが、従来と私どもの対応は変わっていないということは申し述べてきており、何も変わっていない。

<朝日新聞社>
具体的に計画の内容が改めて市の方に示された段階で、申し入れなどしていくことになるのか。

<市長>
恐らくそういうことになると思う。とにかく、何かが起きた時には、何がどうなった、どういう連絡が来た、それに対して我々がどう答えた、など、議会でもお話ししているが、遅滞なく皆さんにお知らせしていきたいと思っている。

<十勝毎日新聞社>
人口ビジョンの関係で、この間、審議会と総務委員会でも2065年の将来展望人口が12万5千人程度に減少しますとの報告があったが、その計算の中で出生率を2.07に上げ、社会増を10年間で100人から150人程度を増やすという前提での数字だったと思う。それもなかなか難しいと思う。数字自体が目標か目標でないかという部分では色々考えもあると思うが、それを目指して取り組む中で、どのようなことが重要だと思っているか。

<市長>
出生率の改善については、皆さん仰っていると思うが、いわゆる特効薬がなかなか見つからない状況だと思う。全国で地方創生に取り組んでいる自治体は、これがひとつの目的だと思うが、なかなか特効薬が見つからない中、十勝・帯広では仕事づくりや、子どもを産み育てやすい環境づくりに総合的に取り組み、「結婚したい」「子どもを産みたい」という希望が叶えられるように、しっかり何をしたらいいかを考え、継続的に取り組んできている。
ご質問にあったように、数値はなかなか上がっていかないが、ただ、やるべきことは時間をかけてもしっかりやっていくことが大切だと思っている。その結果、変化が出てくるのではないかと期待している。取り組みの考え方は変えず、あきらめないでしっかりと取り組んでいきたい。
何か、こういうことをやりますといって、人口が増える世界ではないと思う。面白い花火が上がったりキャッチフレーズに反応して一時的に増えることや、特別なことが起きて急に増えることもあるかもしれないが、そういったことは、また何かが起きたら減る可能性がある話だと思う。
その面では、このまちの姿勢や、取り組む覚悟の方が、しっかりと見られているのではないかと思う。市民の皆さんも含めて地域外の方からも信頼いただけるまちづくりをしていくことが、非常に愚直に感じるかもしれないが、そうした信頼感が大切だと思う。
まちの将来に関わる成長性や夢は、なかなかわかりにくいと思うが、それに対して、このまちは、どんな取り組みをしていて、どんな姿勢で取り組んでいるのかを伝えていく必要がある。
恐らく、どこの地域に住もうかと考えている人に対して、先ほどご質問のあった総合計画も同様だが、皆さんが読みやすい、理解しやすい、共感を受けやすい計画にしていくことが、結果として、地方創生のねらいのひとつである一極集中からの是正や少子高齢化への対応につながっていくと認識している。

<北海道新聞社>
先週、3年前の台風から丸3年、そしてもうじき胆振東部地震のブラックアウトから1年経つが、この間、それぞれ大雨、停電、地震など、それらに対する備えとしての施設面の増強を図ったり、もしくは市民への防災意識の向上などに取り組んできていると思うが、節目の時期でもあるので、改めて、現時点で課題と捉えていることや、今後、防災面で進めていこうと思っていらっしゃることがあれば伺いたい。

<市長>
ご質問のとおり、災害がいつやって来るかわからない、いつでも起きうると身に染みて感じたこの数年だったと思う。
ちょうど昨日、夜9時からのNHKさんの特集番組も見ていたが、何をどう備えていくのかということでは、この3年くらいで、これが冬だったらどうするのかなど、今まで気づかなかった情報やエネルギーなど色々な切り口から、随分、整理されてきたように思う。
紙の上の話ではなく本当に起きうることであり、それに対して自分たちがどう対応していけばいいのか皆さんも考えられたと思う。行政も同様で、少なくとも冬季の場合の暖をどう確保するか、情報をどう伝達するのかなど、色々、考えてきたところである。
先日も市の地域防災訓練を行い、大変、多くの皆さんに参加いただいて、防災に対する意識も確実に高まってきていると感じたところである。
これを、一時のものにせず、災害がいつ来るかわからないという心の準備を皆さんにしてもらえるような意識啓発や体制の整備を、市民の皆さんと一緒に日頃から行っていくために、行政のあり方もしっかり考えていかなければいけない。
昨日、そのテレビ番組を見ていて、豊島区の区長になった気持ちで言うと、判断していくことは大変だと思った。我々も、色々なシミュレーションはするが、あとは、その時にどういう覚悟をもってどう対応していくのか、これは、個人、個人の話になるが、重要なことだと改めて思ったところである。

<十勝毎日新聞社>
教育関係について、来月、教育長が任期満了になるため、恐らく、色々と検討されていると思うが、それにあたって市長ご自身で感じている教育分野の課題認識をお伺いしたい。

<市長>
とても大きな質問なのでどこまでお答えできるかわからないが、やはり時代が大きく変わってきて、これまで常識だったものが通用しない、これをやっておけば解答だと思っていたものが解答にならない、そんな時代に入ってきたように感じている。
単線型の教育をやっていれば、学生時代に勉強したことが、働いている時代の中で60歳前後まである程度役に立ち、その次の生活にも役立っていたと思うが、段々、そうではなくなりつつある。
リカレント教育の必要性もいわれているが、働いてからもさらに勉強しなくてはいけない。学んできたことが有効ではなく、また勉強し直さなくてはいけない。リタイアできると思ったらリタイアさせてもらえない状況になり、そのためにまた勉強しなければいけない。そんな時代になった時に、教育の概念は随分変わってくると思う。
その面では、何か「こうです」というものを待っていたら大体、駄目になる。つまり、学校で教育はこうです、と言われてやっていると時代遅れになるかもしれない。自分で、色々な勉強をしていく、学習していく、身につけていくことに前向きになる、そうした姿勢がある大人に育っていかなければならないと思う。
今が、まったくそうなってないとは言わないが、教育は、大変重要な分野だと認識しているので、当たり前だが、教育の分野に携わる方たちは、これまで以上に、次にどんな時代が来るのか想像する力と、自分でどんな時代を創るのかという創造力、漢字が違う二つの「そうぞうりょく」がある子どもたちをこの地域で育んでいけるような教育を考えていただきたい。これは、私たちも含めてだが、それを考えていく時に、学校、家庭、社会の在り様や、地域社会の役回りも変わってくると思う。スポーツや文化の位置付けや在り様、これも変わってくるだろうし、そこに健康というキーワードも入ってきたり、今までもそうだったと思うが、さらに総合的に考えていくことが必要になると思う。
その中で行政はどうあるべきなのか、特に教育行政はどうあるべきなのかを、しっかりと皆さんと一緒に考えていける体制をつくらなければいけないし、そこでトップになる人間には、ぜひ、皆さん以上に想像力と創造力を持っていただきたいと思う。皆、その力を持っていると思うが、意識しないと考えないのではないかと思う。長くなったが、新しい社会の中で教育をどう考えていくのか、今、申し上げたようなことを考えられるような人材を選んでいかなくてはいけないと思っている。

以上

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