令和元年10月11日 市長記者会見

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ページ番号1001158  更新日 2020年12月14日

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日時
令和元年10月11日(金曜日)13時30分〜14時00分
場所
市庁舎4階会議室
出席者
帯広市長 米沢 則寿
前田副市長、田中副市長
政策推進部 池原部長、中里政策室長、関口広報秘書担当部長、桃井財政担当企画監
総務部 廣瀬部長、保健福祉部 堀田部長、商工観光部 礒野観光航空戦略担当部長
記者数
10名(テレビカメラ2台)

写真:記者会見の様子1

写真:記者会見の様子2

会見項目

市長からの話題

  1. 令和2年度予算編成方針について
  2. 「Pink Ribbon inおびひろ」の実施について
  3. 第50回おびひろ菊まつりの開催について

記者からの質問

  1. 予算編成方針に「組織再編を意識し」とあるが、具体的にどのような形で予算に表れるのか。関連して、今の部を減らして再編することで、規模が大きくなる部もあると思うが、部としての業務の機動性は確保できるのか。
  2. 予算編成方針の重点の文言が若干変わっている部分に、市長の想いなどが反映されている部分があるか。
  3. 組織改編に関して、部長職が横串として、全庁的な調整などを図りながら、室はそれぞれ専門的にテーマや施策を掘り下げていくようなイメージを持ったが、そうした考えか。
  4. 来年度以降、どの部分の予算を手厚くしていく考えか。
  5. 災害に対してまちを強くしていくために、どのような考えをお持ちか。
  6. 「なつぞら」の効果を持続していくために、何を発信していくのか。
  7. 職員の不適正な事務処理について、再発防止にどう取り組んでいくのか。

市長からの話題(要旨)

令和2年度予算編成方針について

<市長>
本日、配布資料1のとおり、予算編成方針を各部長に示しました。
変化する情勢への対応、持続可能なまちづくり、効果的・効率的な自治体経営が重要であるとの考え方のもと、予算編成にあたっては、「全ての市民の幸せ」を念頭に、公約の実現や、様々な行政課題の解決に向け、3つの重点を設定いたしました。
「地域経済」「人」「まち」の3つのキーワードは、中長期的なまちづくりの大きな柱となるものであり、これまでと大きく変わるものではありませんが、未来に向けて、希望を持って暮らし続けることが出来るまちづくりを意識したものであります。
また、現在策定中の第七期総合計画や各分野計画との整合をはかりながら、来年度予定している組織再編を意識して、予算を編成するよう示しました。
令和2年度は、地方交付税などの歳入の見通しが不透明であることや、歳出面では社会保障費の増加などが続いており、厳しい予算編成が想定されますが、市民の皆さんの納得感・信頼感を得られるよう、全庁一丸となって取り組んでまいります。
予算案は、来年の2月に発表させていただく予定ですので、これからしっかりと進めてまいりたいと考えております。

「Pink Ribbon inおびひろ」の実施について

<市長>
毎年10月は、乳がん月間として、全国的にピンクリボンキャンペーンが行われています。
同時期に帯広市においても、乳がんの予防や早期発見、早期治療の重要性について市民の皆様に知っていただくことを目的に、「Pink Ribbon inおびひろ」と題して、様々な取組を行っています。
具体的には、医療機関や患者会をはじめ、さまざまな企業や団体との協働により、「2年に1度の乳がん検診」と「月に1度の自己検診」を推進するため、日曜日と夜間のがん検診の実施や講演会等を実施します。
さらに、初めての取組として、がんについて考える機会が少ない、若い世代や子育て世代にも、乳がんについてより理解を深めてもらうため、おびひろ動物園のフラミンゴたちを「ピンクリボン大使」に任命しました。
10月の1か月間、フラミンゴ舎へのポスター掲示やSNSによる発信を、大使を通して行うことで、啓発活動を進めます。
これらの事業を通じて、乳がんについて正しく理解していただき、自分自身や家族の健康について改めて考える機会としていただければと思います。

第50回おびひろ菊まつりの開催について

<市長>
「晩秋にロマンといろどりを」をテーマに、10月31日(木曜日)から11月4日(月曜日・振)までの5日間、とかちプラザにて、「第50回おびひろ菊まつり」を開催いたします。
菊まつりは、今年で50回目の節目の年を迎えました。会場中央で皆さんをお迎えする、メインの総合花壇は、1,000鉢を超える大小さまざまな菊で、「50回」にかけて、「五重塔(ごじゅうのとう)」をテーマに制作します。
また、菊まつりの50年間の歴史を振り返るパネル展も行います。
ご好評いただいております、アトリウムコンサートや、迫力ある書道展、徳島市、大分市、北見市の物産の販売なども、引き続き実施いたします。
半年ほどかけて、丹精込めて育てられた美しい菊を、ぜひ、市民の皆さんにご覧いただきたいと思います。

記者との質疑応答要旨

<北海道新聞社>
予算編成方針の中に「組織再編を意識して」とあるが、具体的に組織再編に関係する部分がどのような形で予算に現れるのか。また、関連して、先日の市議会に提案された組織再編の条例案を見ると、今の部を減らして再編する形になり、市民福祉部など、規模が大きくなる部もあると想像するが、部としての業務の機動性は確保できるのか、併せて考えを聞きたい。

<市長>
二つ目の質問にも関わるが、来年4月に、私が市長に就任してから初めての大きな組織変更を予定している。
前回の組織再編は平成19年に行われており、それから約12年弱が経つが、その間、大きな社会環境の変化が起きている。2007年頃からスマートフォンが登場し、情報通信革命が日本でも起きたり、この10年で人口減少も加速化しており、色々な面で環境変化が激しくなっている。
これまでの議会論議の中でも、従来の縦型組織に横糸が必要ではないかなど、部の統合も含めた指摘が、随分、あったと思う。
それで、今回、少し大くくりの形に部を編成していくが、新たに「室」も設置していく。この「室」が、今回の組織再編では大きな変更だと思っている。多少、語弊があるかもしれないが、今までの部が、逆に室になるくらいに考えてもらえれば、分かりやすいかもしれない。
部の統合により、部長が横糸を通していけると考えており、より統合性のある形で、部のマネジメントをしてもらわなければならない。まさに、部長の仕事のウエイトは、部全体のマネジメントにかかっていくと考えている。
室には、部次長が配置されることになるが、室が機動的に動くことで、今まで部長が管理していた部分も担うと認識している。
新しい組織の形については議会でも議論いただくが、予算編成の過程では、それぞれの部が組織再編されることを前提に、情報交換をしながら課題認識を共有しておく必要があると思っている。

<十勝毎日新聞社>
予算編成方針の重点である、経済、ひとをつくる、安全安心の部分はこれまでも共通する部分だと思うが、文言が若干変わっている部分がある。市長の想いなどが反映されている部分があるなら聞きたい。

<市長>
この三つの重点は、先ほども説明したが、まちづくりをしていく上で変わらない。多少、表現を変えている部分については、読み取れるか分からないが、未来に向けて希望を持ってこのまちで暮らしてもらえる施策を進めていかなければならない、という想いを込めている。
当然、今、起きていることにも対応していかなければならないし、必要なものはたくさんある。
ただ、予算を考えていく上で、これからの未来を信じられる、未来に対してきちんと希望が持てる、と思ってもらえる施策に取り組む必要があると感じている。

<十勝毎日新聞社>
組織改編に関連して聞くが、先ほどの話では、部長職が横串として、全庁的な調整などを図りながら、室はそれぞれ専門的にテーマや施策を掘り下げていくようなイメージを持ったが、そうした考えか。

<市長>
私は、健全な組織とは、民間の会社に例えると、課長が次長の、次長が部長の仕事を意識した仕事をして、部長が取締役の気持ちで仕事をしている組織だと思う。
大体、問題のある組織は、その反対で課長が部下の仕事と成果を取り上げて、課長の分を次長が取り上げている。なぜなら、自分がそのポストを経験していて分かりやすいから、そうなるのだと思うが、そんな組織をいっぱい見てきている。
当然、課長は課長の仕事をするが、上のポジションという意味ではなく、ひとつ上の目線や想いで仕事をしてほしいと、市長になってから職員にずっと言ってきている。
今回、新しい組織をつくる時には、そうした目線を持てるような方向で考えていきたい。
先ほどの質問の「大きな体制にしてしまって大丈夫か」ということについては、庁内でもかなり議論した。恐らく、完璧な組織づくりや人事は、なかなか難しいが、今、私が申し上げたことを職員に投げかけながら、ベストな体制、組織に近づけていこうという想いをもって、この形にした。
質問にあった横串の視点だけではないが、部が小さいと横の連携は取りにくいと思う。組織図の二次元で考えて仕事をしてしまうと、自分の部がひとつのセクションになってしまい、セクショナリズムが起きやすくなる。その時に、組織のくくりを大きくすることで、部長が横串的な視点や発想で、目を凝らしてしっかり見ていけると考えている。

<十勝毎日新聞社>
予算編成方針について、財政の硬直化など、これから自由に使えるお金が限られてくる予算の中で、どう上手く自治体経営をしていくのか、来年度以降、どの部分の予算を手厚くしていくのか、考えがあれば聞きたい。

<市長>
毎回、「重点的な配分を考えているか」と聞かれて、それに対しては「特別、重点枠はこのタイミングで設定していません」とお答えしてきている。今年も予算編成手法について「これまでと違ったアプローチをしてくれ」という言い方はしていない。
抽象的な言葉に聞こえるかもしれないが、各分野で義務的な経費が多くあり、そうした固定的な経費でもどんな形で計上するのか、同じ目的を持った施策でもどんなアプローチをしていくのかによって、変わる部分もあると思う。ただ、すべての予算が決まりきったものではないと思っており、先ほどの質問にも答えたが、未来に向けた投資は必ず必要だと考えている。金額の多寡に関わらず、そうした目線で予算編成をしていることを、市民の皆さんに感じていただければと思っている。
行政運営をしていく上で、固定的経費以外の予算について、「未来に希望を持てる」というメッセージを出せるように意識して編成してほしいと、各部長に指示したところだが、それぞれの分野で現場に一番近い部長たちが「我々の分野ではここの部分です」と挙げてくるものを、これからの予算編成過程の中で議論しながら、最終の形にしていきたいと考えている。

<北海道建設新聞社>
市長が目指す「安心して暮らし続けられるまちづくり」の中に、災害対策もあると思う。災害に対してまちを強くしていくために、どのような考えをお持ちか。

<市長>
ハードとソフトと言ってよいか異論はあるかもしれないが、インフラを含めてハードの面はできる限り、予算にしっかりと計上していかなければならない。
もう一つは、市民の皆さんと、災害に向かう帯広市の姿勢を、それぞれの役回りの中で共有しておくことが大切だと思う。
自助・共助・公助というが、防災に絞って言えば「ここまではそれぞれがやっておく」、「ここまではやってくれるだろう」ということを共有化していかなければならないと思う。普段から防災講座を行ったり、訓練を実施する時に、それぞれの役割を理解してもらい、市民の皆さんとどれだけ距離感を近くしておけるかなど、これまでも意を用いて行ってきているが、これからもしっかり取り組みたい。
防災について共有化しておかなければならない国や道の指針などについても、しっかりフォローしていきたいと考えている。

<十勝毎日新聞社>
「なつぞら」の放送が9月末で終わり、放送期間中は観光客も来られていたと思う。放送が終わっても帯広に観光に来てもらうために、これから「なつぞら」の効果を持続していくと思うが、何を発信していかなければならないのかなど、市長の考えを聞きたい。

<市長>
「なつぞら」で、この地域の素晴らしさを我々自身も再確認したが、日本全国の方にも「そうなのか」と気付いていただいたと思う。
人のつながりが非常に優しくて強い、開拓者精神と呼ばれていたあきらめない心、助け合いの気持ち、みんなで協力する、そして何よりも天陽の畑を耕す時に、泰樹が「我々の子孫に誇れる美しい風景に変えるんだ」と言ってはっぱをかける場面があったが、まさに我々が、将来に向けて、このまちをどう開拓して、どんな景色を開拓者として残していくのか、この地域の姿勢をドラマの中で上手に表現されていた。
「我々、そういうものをきちんと受け継いでいるよね、今の時代に、それらをどうつなげていけばいいのか。」ということを皆さんと再確認したいと思うし、観光客というよりも、十勝・帯広以外の日本の皆さんに、ドラマの中で素晴らしいと思ってくれたものが「今の十勝に行ったらこんな形になっている」、「今の人たちはこんなふうに生きている」など、現状の十勝・帯広に、次の感動や共感、共鳴していただけるものをつくっていく必要がある。
観光客の増加には、プロの方がそれぞれ取り組まれると思うが、行政の立場でお話しすると、このまちの歴史や文化、将来性を「なつぞら」の放送で盛り上げていただいて、再確認したので、それを次につなげる方法を考えていきたい。例えば、今の十勝の開拓者はこんな人たち、というメッセージも出し続けていきたい。最近、新規事業を興している人たちの数も増えているし、札幌で開催されたあるイベントでは、5人のパネラーのうち3人が十勝・帯広の出身だった。それを見て、札幌のイベントでもそんなことが起きるのかと驚いた。そんな状況を発信していけば、「なつぞら」効果がまさに十勝に根付いていくと感じる。
多分、観光名所だけでは、やがて飽きられると思う。せっかく、明治以降の十勝の元気や強さ、優しさなどを、半年間も上手に発信していただいたので、その末裔である我々が、今の十勝・帯広でそれをどう消化して、何をしているのか、そうしたことを発信していくことが、我々のこれからの仕事だと感じている。

<十勝毎日新聞社>
先日、発表された懲戒処分の関係について、市長は就任以来、不適正な事務処理については厳しく向き合ってこられたと思うが、今回、こういう形で、また明らかになった。さらに、発生時期が、全庁的にミスが続いて対策をしている中だったが、それについて、どうお考えか、改めて再発防止にどう取り組んでいくか、聞かせてほしい。

<市長>
報告を受けた時に「日暮れて途遠い」と思ったのが正直な気持ちである。一朝一夕に、色々なものが変わっていくわけではないと感じている。
不適正事務が起きる時には、様々な側面があると思う。組織のあり方に何らかの問題がある場合、組織の文化、カルチャーの下で非常に個人の属性に近い部分で起きる場合もある。明らかに組織のあり方や仕事のプロセスに見落としがあったり、その職場の人間関係が起因になって表れる様々な事象があり、それらをどこまで、どのくらいの時間をかけて直していくのか、考えていくことが大切である。
「適正な業務執行の指針」を策定した時に発生していたという話があったが、仕事の進め方、プロセスをさらに細かくチェックできる体制を取っていた。ただ、今回の事案はそれだけではなく、恥ずかしいお話だが、社会人として仕事に向かう姿勢や約束をどう守るのかなど、非常に基本的な部分への組織としての対応が、これだけ職員がいると全部を見切れていない部分があった。それが、先ほどの一朝一夕にはならないということだが、あきらめているわけではない。
良いカルチャーも悪いカルチャーも含めて、市役所の従来からのカルチャーが、単純に引き継がれるものではなく、新しい価値観や教育を受けた世代の職員が入庁した時に、我々が大切にしてきたものとの間にどれだけ親和性があるのかなど、改めて日頃から意識していかなければならない。今回の事案の中で、一番大きな反省点だと感じたところである。
素晴らしいマニュアルがあるから大丈夫ではなく、10年前に効果があったものが、今年入ってきた新人に効果があると思ってはいけないと思う。受けてきた教育や生きてきた時代も違うので、市民サービスや公共の福祉のために、今ある人的資源をしっかり把握して、どのような調整をしていかなければならないのか、不断に考えていかなければならないと感じている。
市民の皆さんの信頼を損なうようなことは一番、行ってはいけないし、大いに反省している。まだまだ足りない部分はあるが、そうした観点から取り組んでいきたい。

以上

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