人が集まるまち(広報おびひろ令和3年11月号掲載)

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ページ番号1010219  更新日 2021年11月12日

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「どうしたらこの地域に人が集まるだろうか?」人口減少社会を迎えたわが国の地方都市における共通するまちづくりの課題です。

私は、地域に人が集まるためには、生活の糧となる「仕事」があることが重要だと考えます。

言うまでもなく、人が生きていくためには食べ物が必要です。人がいる限り、食べ物をつくる「農」は絶対に無くならない。零から一をつくる基本価値としての「農」がこの地域にあります。食べ物をつくり、その食べ物に冷凍やフリーズドライといった「技術」や「加工」を施せば保存や運搬が可能となり、付加価値をつけて、より早く遠くに安く運ぶことができます。世界基準の安全衛生管理に基づいた加工であれば、国内はもとより、取り引きのなかった外国にも売れる可能性が拡がります。

これまで地域の外にお金を払っていたまちが、外からお金が入ってくるまち、つまり稼ぐまちに変わる。結果、地域の経済がより早く大きく回り、豊かになる。そして、食や農の周辺ビジネスの裾野や機会が拡がり、外から人も集まってくるようになる。一言でいうと「十勝の強みである農業をさらに成長・変革させて、新たな仕事を創出する」これがオール十勝で進めてきた「フードバレーとかち」の考え方です。

国においても、昨年、全国で八つの拠点都市を選定し、起業・創業の取り組みを優先的に支援する枠組みをつくりました。帯広市も札幌市と組んで、その拠点に加わることができました。

過日、札幌で開かれた拠点都市の報告会で、フードバレーとかちについて説明する機会がありました。取り組みを通じて多くの事業構想が生まれ、新設会社数が増加したこと、そして事業創発プログラムに参加してくれた延べ500人の人たちが、その後も互いに繋がる「起業家コミュニティ」が、十勝に出来つつあることを紹介しました。こうした動きが、十勝・帯広の人口や税収の堅調な推移、公示地価や基準地価といった土地の価値の上昇などに結びついている可能性があることについて、内閣府の委員の方をはじめ、参加者の皆さんに大変熱心に議論をいただき、併せて期待の言葉をいただきました。

豊かな生活を送るために必要な仕事づくりを生み出す機運や活力を感じる前向きなまちと、そうでないまちは、今後の人口推移において大きな差が出てくるのではないでしょうか。

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政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
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