マディソン市との姉妹都市15周年を迎えて(広報おびひろ令和3年10月号掲載)

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ページ番号1010022  更新日 2021年9月17日

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米国のマディソン市と帯広市が姉妹都市となってから、10月25日で15周年を迎えます。

「マディソン」と聞くと、1990年代にベストセラーとなり、映画化もされた「マディソン郡の橋」を思い出される人も多いのではないでしょうか。私も当時、原書を読みましたが、パリ出張からの帰りの飛行機の中で感動的なクライマックスを迎えてしまい、感情を抑えきれず、人目を気にしながら読了したことを覚えています。

あの小説の舞台が、帯広市の姉妹都市?しかし、実際にマディソン市を訪問する時になって、それが自分の思い込みであることに気付きました。マディソン市自体は、20万人超の人口を抱えるウィスコンシン州の州都であり、物語に描かれた牧歌的なイメージのアイオワ州マディソン郡とは別の地域にあります。

精神保健分野の先進地であるマディソン市とは、医療関係者による交流が契機となって、姉妹都市となりました。両市とも農業が基盤であり、畜産分野の大学を有していたことも、交流の促進につながりました。

私も、姉妹都市締結5周年と10周年時の二度、市民の皆さんと一緒にマディソンを訪問する機会がありました。現地では、市民ボランティアの皆さんがまちを案内してくれたり、手作りの料理を持ち寄った歓迎会を開催してくれるなど、公的な行事として交流事業を行う日本と比べ、交流の在り様が大きく違うことに驚かされました。帯広市をはじめ、日本の多くの自治体は、行政による施策として姉妹都市交流を実施していますが、米国では、特定の分野における民間レベルの交流がベースとなり、姉妹都市の締結に至ることが多いことを知りました。

他都市との交流は、異なる文化や価値観に触れる機会にもなります。とりわけ、海外という日本から離れた場所との交流は、これまでの知識や経験による先入観や思い込み、固定概念が崩され、新たな視点や知識を得られる好機です。この15年の間には、交換留学が縁となり、帯広の高校を卒業後、マディソンの大学に編入するなど、人生の転機となった方もいます。

感染症の流行により、8月に予定していたマディソン市への訪問団派遣は見送りとなりましたが、改めて、相手の価値観や考え方を尊重した思いやりとおもてなしの心を持ち、この15年間の絆を財産として、これからの交流につなげていきたいと思います。

 

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政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
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