あおあお ひろびろ いきいき(広報おびひろ令和2年4月号掲載)
皆さんは、自分たちが住むまち、帯広をひらがな四文字で表すとしたらどのように表現しますか。
市では、子どもから大人まで、みんなが知っている三つのひらがなの言葉を使って、“将来のまちの姿”を「あおあお ひろびろ いきいき 未来を信じる 帯広」としました。「あおあお」は空や緑、土の香り、「ひろびろ」は大平原やゆとり、「いきいき」は明るさや生きがいなど、いろいろな情景や事柄が思い浮かんでくるのではないかと思います。
「未来を信じる 帯広」は、十勝・帯広で先人たちが築いてきた歴史・文化を大切にし、明るい未来を信じて前向きに挑戦や行動を続ける人たちがたくさんいるまちにしたい、という思いをひと言で表せないかと考え、言葉にしたものです。
私が中学生になった時、兄が使っていた難しそうな参考書がうらやましくて、同じ本を買ってもらったことがありましたが、いざ勉強となると、分厚くかつ難しくて開く気さえなくなりました。見かねた兄が、字が大きく要点を分かりやすくまとめた平易な参考書を選んでくれたら、理解が進み勉強が楽しくなった経験があります。
役所がつくる計画や文書も、分かりづらくて読む気がしないといった印象を持つ人も多いかもしれません。また、まちづくりは、自分とはどこか遠いものだと感じる人もいるかもしれません。市民の皆さんや帯広を応援してくれる人たちと市が、同じ方向を向いてまちづくりを進めるには、まちの姿や考え方を、分かりやすい言葉で表すことが大切だと感じます。
「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく―」作家の井上ひさしが文章を書くときに心掛けていたことです。複雑で多くのことを簡単な言葉で伝えることは本当に難しいですが、ものごとを突き詰めて考え、分かりやすく人の心を打つ言葉を見つけることができたら、多くの人の想像力を刺激したり、共感を生み、いつまでも人々の心に残り続けていくと思います。
4月にスタートする将来のまちの姿を掲げた、新しい「第七期総合計画」では、福祉や産業、教育など各分野において大切にしたい考え方をキャッチフレーズで分かりやすく表すなどの工夫も行いました。
新しいことを始めたくなる春、あおあお、ひろびろ、いきいき、するまちを目指し、ともに一歩を踏み出しませんか。
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