続・新常態(広報おびひろ令和2年8月号掲載)

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ページ番号1001561  更新日 2020年12月14日

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毎朝、子どもたちが元気に登校している姿を見ると、徐々に日常が戻りつつあると感じています。
先月のコラムに引き続き、今回も「新常態」について、考えてみたいと思います。この言葉は今回の新型コロナウイルスなど、社会的に大きな変化が起こると、人々のそれまでの価値観などが変わり、元に戻ることなく、変化に対応した新しい社会が常態化していくことを表現したものです。
今まで、当たり前だと思っていたことが通用しないかもしれない。そのためにこれまでの常識や仕組みなど従来の枠組みを一度、取り払って考え、物事の本質を見つめ直すプロセスは、より豊かな社会を目指すための好機だと考えます。
しかしながら、長年、慣れ親しんだ枠組みを自ら外すのはとても難しいことです。
小売業では、2割のお得意様(ファン)による商品の購入が、全体の売り上げの8割を占めるという法則があるそうです。人口が減少する中、新規の顧客を増やすこれまでのやり方より、お得意様の満足度を上げていくことが売り上げにもつながるのではないか、今、注目されている考え方です。
市でも、今年度、このまちに共感・共鳴してくれる「ファン」の人たちの視点をまちづくりに活用する取り組みを始めます。十勝・帯広をより多くの人たちにPRするということではなく、ファンの人たちの視点に注目してみる。これまでの枠組みを外した新たな視点を、まちづくりに取り入れることも大切だと感じています。
先日、南十勝に向かって帯広・広尾自動車道を移動していたとき、初夏の青空の下、緑豊かな田園風景が視界いっぱいに広がりました。コロナの影響を受けて、全国各地で工場の稼働が停止するなど、世の中の動きが停滞していた中、秋の収穫に向かって作物が日に日に成長する十勝・帯広の風景は、「あおあお ひろびろ いきいき」を象徴しているようで、安心感と感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。
時代が変わろうが、さまざまな危機に直面しようが、この地域の食と農は、他では真似できない圧倒的なスケールがあります。大都市圏にはない、さまざまなゆとりが感じられるこの土地で、二人の子どもを大学まで卒業させる人生設計が立てられるような仕事が増えれば、ここ十勝・帯広は人生の豊かさを享受し、生きる場の選択肢として大きなアドバンテージを持ってくるのではないでしょうか。

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政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
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