「パートナーシップ制度」(広報おびひろ令和5年2月号掲載)

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ページ番号1014155  更新日 2023年1月20日

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昨年の12月1日から「帯広市パートナーシップ制度」が始まりました。この制度は、婚姻関係にはないものの、継続的に共同生活を行う同性カップルなどの二人の関係について、登録証等を交付することにより公的に認める仕組みです。

制度開始となった初日、登録第1号となられたお二人には、私から登録証をお渡ししました。笑顔で喜ばれているお二人を目にして、2年掛かりで検討を重ねてきたこの制度をスタートすることができて良かったと、感慨深い気持ちになりました。

同様の制度は、全国の約250を超える自治体で広まってきており、道内でも札幌市、江別市、函館市、北見市、苫小牧市が導入しています。現在、導入自治体間の連携についても協議を進めており、実現すれば転出入に伴う再申請や心理的な負担が軽減されていくものと考えています。

多様な人たちを前提としていない社会の仕組みや、思い込みや先入観で無意識に発せられた言動などが、人によっては、日常生活の中で大きなストレスとなることがあります。

私が高校生の時には、大学受験の書類などに保護者(両親)の名前や職業を記入する欄がありました。当時、家庭に事情を抱えていた友人が、記入に悩んでいた様子を見て、それらの情報が本当に必要なのか、疑問に思ったことを思い出します。

近年、多様な性に配慮し、窓口でのフルネームの呼び出しや申請書の性別記載欄など、これまで当たり前と思われていた慣習を見直す動きも広がってきています。

帯広市のパートナーシップ制度は、当事者の方々のご意見も伺いながら、時間をかけてつくり上げてきました。登録の際には、職員の面前で宣誓する制度ではなく、市が書類で確認を行う抵抗感の少ない制度としています。また、市内にお住まいの方に加え、市外から通勤・通学している方も対象としたほか、生計を一にする未成年のお子さんの氏名も登録証に記載することができます。

相手の気持ちを尊重し、何を求めているのか、何に不都合を感じているのか、みんなでそうした想像力を働かせ合うことで、誰もが暮らしやすいまちになっていくと感じます。

まちのあちらこちらで温かい思いやりが感じられる、パートナーシップ制度がそのきっかけになってくれれば嬉しく思います。

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政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
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