節目(広報おびひろ令和4年11月号掲載)

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ページ番号1013645  更新日 2022年10月20日

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「松風竹彰(しょうふうちくしょう)」と揮毫された書が、私の執務室に掛けられています。数年前、台湾の方から交流の記念として頂いたものです。

~松に風、竹に彰あり~。風に揺れる松や節を刻む竹を見て、季節や時の流れを感じるさまを表したもので、「彰」とは、「区切り・節」のことだと教えていただきました。

多くの節をつくることで、高く、真っすぐ成長していく竹。人間も前に進んでいくためには、松を揺らす風の音を聴くように、心静かに自分と向き合い、「節目」を持つことが大切だと考えています。 市民の皆さんにも、それぞれの節目があると思いますが、私にもこれまで二度の、大きな節目がありました。

一度目は、29歳で経験した初めての転職。有望企業を見出し、成長と企業価値の向上を後押しする投資の世界へ転職しました。最初に入社した会社とは規模や業種も全く異なり、日本にはまだ根付いていなかった新しい金融の世界で、自分に何ができるか徹底的に考え、チャレンジすることを決めました。

次の節目は、54歳で市長選挙に出馬した時。この時にも、自分が何をしてきたのか、そして何ができるのか、一つひとつ省みることを大切にしました。これまで、さまざまな知識やスキルを身に付けましたが、それらの共通項を整理していくうちに、その中心にあるのは「マネジメント」だと気付き、新しいチャレンジとしての自治体経営や首長の仕事への意欲が湧いてきたことを思い出します。

節目とは、単なる区切りではなく、これまでやってきたことを振り返り、ものごとの本質や自分の立ち位置を確認し、さらに前に進んでいくために何をすべきか考える大切な機会だと思います。

今年、帯広市も、開拓140年、市制施行90年の節目を迎えました。11月1日に開催する記念式典のテーマは、「誇りを高め、未来をともに」です。

原野を開墾し、改良を積み重ねて、発展を遂げてきた農業。官民一体となって、先進的に取り組んだ鉄道高架事業。切り開いた土地に、市民の皆さんが再び木を植え、育ててきた帯広の森―。

このまちを築いてきた先人たちが、時代が変化する中、その時々の状況において、何を大切にし、どう行動してきたのか。この10年に一度の節目を契機に、皆さんと一緒に考え前に進んでいくことで、誇りある十勝・帯広につなげていきたいと思います。

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政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
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