多様性(広報おびひろ令和4年10月号掲載)

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ページ番号1013135  更新日 2022年9月22日

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「この~木 何の木 気になる木~」。

大きな木を背景に、グループ企業の名前がずらっと流れる様子が印象的なテレビCMを皆さんも覚えているのではないでしょうか。巨大なグループ企業群によって、価値を提供していることを象徴したCMでした。

先日、その企業が傘下の関連企業を売却し、大規模な組織再編に取り組んでいるという記事を目にしました。これまで、多くの会社を傘下に置き、人材や技術を内部に抱え込むことで成長を図ってきた、いわゆる「日本株式会社」とも言うべき企業が、今は、基軸となる部分のみ残し、専門知識を持つさまざまな外部企業との連携を積極的に進めているそうです。

モノが不足していた時代では、規模の大きさが競争力を生みました。しかし、社会が成熟化し、豊かになり、一人ひとりが求めるものも多様化する中、改めて、内向きの閉じられた思考や環境だけでは、対応できない時代が到来していると感じます。

市では3年前から、十勝・帯広に共感・共鳴してくれる域外の「ファン」の視点を、まちづくりに活かす取り組みを始めています。 7月末に東京で開催した「ファンミーティング」では、このまちの魅力発信などについて、熱心に議論いただき、新たにファンクラブも組織されました。

また、民間団体と協働して、百人を超える全国各地の大学生が、十勝・帯広に滞在し、地元企業と接点を持ち、課題解決にチャレンジするプロジェクトなども実施しています。

これらは、いずれも「十勝・帯広を良くしたい」という前向きな共通の思いを持ちながら、ここで暮らす私たちとは違う視点をもたらし、視野を広げてくれる取り組みとなっています。

従来から続いてきたサービスや手法が瞬く間に陳腐化してしまう時代。自分一人が持ち得ている知識や経験には、自ずと限界があります。私は、そうした時代に、いち早く対応していくためには、それぞれの経験やスキル、意見が異なっていても、ポジティブに考え、行動する多様な人々と議論し、ともに取り組む姿勢が必要だと考えています。

異なる経験や価値観などを尊重する「多様性」を大切に、「人」と「人」とをつなぎながら、新たな関係性を築いていくことが、これから一層重要となってくるのではないでしょうか。

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政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
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