平成26年1月23日 市長記者会見

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ページ番号1001193  更新日 2020年12月14日

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とき
1月23日(木曜日)15時00分〜15時35分
ところ
市庁舎4階 会議室
出席者
米沢市長
政策推進部 原部長
東堂企画調整監
こども未来部 山口部長
広瀬企画調整監
山本青少年課長

写真:記者会見の様子

「成人の集い」における混乱の収束について

<市長>
過日、1月12日に、帯広市市民文化ホールで行われました成人の集いの式典におきまして、一部の新成人が舞台に上がり、式典が一時中断するといった事態が生じましたことから、この間の経過を含めまして、本日、市の考え方を報告させていただきます。

この件につきましては、市の対応を協議している中、13日に混乱に関わった新成人の保護者から謝罪の電話がございました。また14日には直接代表2名が来庁の上、謝罪したいという旨の手紙が提出されました。翌15日には嶋野副市長がこの2名と面談をいたしまして、事情説明を受けたところです。

この際、式典に参加した新成人はもとより、市民の皆さんへの謝罪の気持ちを反省文にして伝えたいと申し出がございました。17日には、12名全員から反省文が市に提出されました。21日には私も来庁が可能であった9名と直接面談いたしまして、一人ひとりの思いを確認したところです。

当人たちからは自分たちの軽はずみな行動で、ご迷惑をかけたことに対する反省の言葉、これから成人する後輩たちに自分たちの過ちを伝えていきたい、さまざまなボランティア活動にも今後参加したい、成人として社会に貢献していきたいという考えも聞くことができました。

私からは成人の集いという式典の意味、それから参加された約1200名の新成人それぞれの思いがあり、この思いを台無しにした。そして、それぞれに迷惑をかけたこと、それから社会にはルールがあることをここで改めて認識をしてもらいたいと伝えたところです。そのうえで、先ほどボランティアの話がありましたが、彼らからボランティアという言葉があったので、今回のことを反省して、許してもらいたいからという気持ちだけでするのはボランティアではない。自分自身できっちり納得して、自発的に行うことが必要ではないかということも重ねてお話したところです。
多少お説教のようになりましたが、人は自分ひとりで生きているのではないだろう、生きていけないだろう。だから、相手の気持ちをしっかり考えなくてはいけないし、その相手の気持ちも大切にしなくてはいけないのではないのか。そういう中から信頼が生まれるし、社会の一員として生きていくことができると思う。その為には、社会のルールや約束をしっかりと守って、人としての義務を果たす生き方、行動することが必要だと伝えて、理解をしてくれたと認識をしたところであります。

主催者として混乱を未然に防止できずに、式典に参加した新成人の皆さん、そしてご家族、市民の皆さんが、不快な思いをされた事に対しまして、お詫びを申し上げなければいけないと思っています。幸い怪我や器物損壊はなく、式典は一時中断しましたが、最後まで挙行されました。当人たちは成人の集いという一生に一度の大切な場面、時間を台無しにしてしまったことを深く反省して、今回の過ちを後輩たちに伝えていきたいと申しておりますし、ボランティアに参加するなど成人としての自覚と責任を持って今後行動していきたいと約束をしてくれましたので、私、帯広市としては、今回の一連の混乱につきまして、ここで収束をしたいと考えています。

来年度以降の話になりますが、成人の集いについては、例えば、酒気帯びでの入場の拒否と、1時間ほどの式典で静粛にできないものは明確に退場してもらうなど、このような催し物の秩序にしっかり努めてまいりたいと考えています。また、これは当然ですが、成人の集いが、新成人そして家族、市民の皆さんの心に残るきちんとした催し物になるように、今後とも職員一同一層努めてまいりたいと考えています。私からは以上です。

報道機関との質疑応答要旨

(報道)
先ほど時系列で、当事者の新成人が来て、反省文を提出して、21日に市長が9人と面談したとのことでした。それで、記者会見で収束するタイミングになったのか確認します。
二点目、来年、舞台に上がるような事態が起こった場合の対応として、どのようにされるのか。
三点目、市長からお話もあったのですが、再発防止として、飲酒されている方を入れないかなどのお話のほか、具体的な再発防止を検討されていることがあれば、来年以降の話になりますが、お話をお願いします。

<市長>
先ほど時系列のお話をしました。最初に受付に来て、私がちょうどおらず、会うことができませんでしたので、手紙を置いていったことが始まりです。彼らが本当に反省しているのかを確認しなくてはわかりません。また、市長として謝罪をしたいという人間が来ているのに、会わないこともないと思いました。副市長が一度間に入りましたが、これから全員の反省文をまず出したいということでしたので、それも読んだ上で、私は市民の代表として、彼らと話をして反省の言葉を聞いたということです。市として、そこまでの状況確認をした上で、ここで収束に持っていきたいという判断をしました。
二点目の舞台に上がることについての対応ですが、正直申し上げて、止めたが止まらないで上がってしまいました。ですから、今回の式典の運営上で、今まで上げないようにするために足りなかったことが無いのか庁内での議論はしています。ただ、一部マスコミの皆さんからのご指摘を受けていますが、始まってから終わるまでのそれぞれのタイミングで、いわゆる未然に防ぐことについていろいろと議論をして、整理をしているところです。
先ほどその中の一つとして、酒気を帯びている可能性がある、またはそういうように感じられる人は入場をまず断るなどのことも考えられます。それから、中に入ってから騒いでいる、またはこちらの注意を聞かない人への対応をどうしていくのかということです。今までもずっと静かにしていたわけでありませんが、帯広では今回のようなところまでいかなかったのですが、帯広でも起きたのです。来年に向けて総括していかなければならないと思っています。三番目の質問と重なって答えたかもしれませんが、1200人も集まるので、いろいろな個性があると思います。催し物の主旨を考えて、対応をきちんと今後作っていきたいと思っています。

(報道)
この収束というのは、帯広警察署に被害届を出さないということですか。
新成人たちと市長が会ったときに、市長は説教じみたことを言ったという話でしたが、どのような様子で聞いていたのか。
新成人の内訳として、例えば社会人が何人いるとか、道外の人が何人いるのか。
騒いだことについての動機、どうしてこういうことしたのか、手紙の中の話でもいいのですが、お願いします。

(市長)
まず収束というのは、ご説明したように、今回の件についてアクションをとらないという意味です。市民の皆さんも、とても関心をもたれているので、今日、マスコミの皆さんにお話しすることで、是非市民の皆さんにお伝えいただきたいと思います。私どもも、今日ここでお話した内容をホームページに出していく予定です。
それから、会った時の様子は、私の印象としては大変緊張していました。そして、一人ひとりから反省の弁と今後についての気持ちを、かなり近い距離で聞きました。その中で感じたのは、一生懸命しゃべり、反省をきっちりしていると思いました。先ほど個性と言いましたが、使う言葉もそれぞれ違い、本当に大変なことをしてしまったということが、私には感じられました。例えば、面接試験のときのように、誰かに振付けられて上手にしゃべるような雰囲気は、私には感じられなかったです。一つひとつ言葉をかみ締めながら、途中で止まった人もいましたし、一生懸命しゃべっていると私自身は感じました。
先ほど説教じみたといいましたが、私が言った「約束だからね」と話したときも、しっかりうなずきながら聞いてくれました。十人が十人同じように見たかどうかはわかりませんが、私自身はそう感じたところです。そして、反省をしているということを私は確認をしたし、彼らが真摯に今後どうしていきたいかを言ったことも、あの時点で真剣に約束をしてくれたと思います。

<山口部長>
先ほど市長からもお話がありましたが、反省文をいただいたときに、自分の氏名と住所をいただいています。それによりますと、市外が4名、市内が8名です。

<市長>
4番目の動機について、あのような雰囲気の中で目立ちたかった、騒いでみたかったという言葉だったと思います。ですから、困らせてやろうなどの言葉はなかったと記憶しています。謝罪文の中や、21日に話を聞いたときにも、そのような言い方をしていたと思います。ですから、特別な意図をもってというよりは、一部酒気帯びのものもいたので、そういう中で、私が説明したような世界に入っていったと認識しています。

<報道>
市外の人というのは、帯広市の成人式の対象者ではない人がいたということですか。

<山口部長>
住民票が帯広市にある人にはご案内します。また、帯広市でなくても20歳であることが証明できる人は、参加ができる対応をしている状況です。

<報道>
12人は成人の集いに関係なく、入っていたのではないのですか。

<市長>
例えば、学生で札幌に住んでいて、住民票がそのまま帯広においているようなことです。

<報道>
同じグループや友達という認識でよろしいですか。

<市長>なんらかの関係はあった。

<山口部長>中学校が一緒だったなどです。

<報道>
帯広警察署は威力業務妨害として捜査しようとしていて、市にも捜査協力を求めていると思いますが、協力に応じることはしないのでしょうか。

<市長>
威力業務妨害などについて、私どもが判断することではないと思っています。現状は、帯広市として今回の件について、これ以上のアクションをとる気はありません。ですが、もし帯広警察署で彼らの仕事として、必要なことがあって然るべく手続きをとって行うものについて、然るべくやっていただければと思います。

<報道>
捜査に応じるということですね。

<市長>
断る理由がないものについてはそうですね。

<報道>
帯広市として、これまで被害届は出してないわけですか。

<市長>
出していません。

<報道>
被害届は出してないし、これからもそういうアクションはとらないということですか。

<市長>
はい。それが今日の話です。

<報道>
今回、市長が壇上で式辞を話している最中に起きたこの騒動について、マスコミ等で報道されて、改めてどのように感じたのか。
実際に、市民からしっかりとした厳しい態度をとってもいいのではないかという声があるようですが、どのように感じますか。

<市長>
二点とも、今、私が説明した内容の中に、全部入っていたと思います。

<報道>
12名分の反省文は、誰に対して反省しているものですか。

<市長>
1200人の一緒に集っていた人たち、家族そして主催者である帯広市、それから市民の人たちに対して書いてあります。

<報道>
ちなみにその反省文は誰宛てになっているのか。
反省文は見せていただくことはできるのか。

<山口部長>
それは個人の情報になるので、公開することは考えていません。宛先は、帯広市としていただいています。内容は市長がおっしゃられたとおり、そういう方々に対しての反省の言葉が書かれています。

<市長>
謝ろうと思ったが、どこへ行ったらいいのかと多分考えたと思います。そこで、市役所、市長にしようとなったと認識しています。

<報道>
そういう雰囲気の中で行ったというのは、その場に行ってそういう気持ちになったのでしょうか。それとも、事前に計画してやってやろうと思ったのでしょうか。

<市長>
そこまで私は確認していません。文書の中にも書いてありませんが、先ほど言ったように、邪魔をしてやろう、計画的に何かやってやろうという雰囲気を私は感じていません。
先ほどの質問の中で答えてないことを言えば、市長として私が会い、それでいろいろ反省の弁を聞きました。そして、彼らはこれから何か役に立つように生きていきたいと約束をしてくれました。私は帯広市民で、帯広市民の彼らの約束は信じるべきだと思うし、信じたいと思っていますので、今回の判断に至ったとご理解いただきたいと思います。

<報道>
当日の壇上では、市長自身は恐怖を感じたのか。

<市長>
正直に言うと、僕は恐怖を感じませんでした。理由は、上がってくるときに、誰とも目が合いませんでした。私がちょうど原稿を持って、最後まで読みきったときに、上がってきました。当然ですが、上がってくるとき、目がそちらにいきます。
今のご質問で言えば、上がってくるときに、一番僕が恐怖を感じるのは、僕に向かってくることです。誰もこちらを向かず、全く無視されている感じがしたので、恐怖は感じませんでした。

<報道>
それでは本当に目立ちたかったのですか。

<市長>
そのように思っています。

<報道>
その場で市長ご自身が静止して、退去するように言おうかとは思わなかったのですか。

<市長>
沖縄やほかのところでも、これまでも起きていました。場所によっては、首長が大きな声で叱責をするのを過去に見ていましたが、それで収束した、静かになったという認識はありません。特に目立ちたい、騒ぎたい、かつ酒気を帯びて上がってきているものに大きな声で怒鳴っても聞くはずがありません。職員が一生懸命壇上から降ろそうとしている姿も見えたので、一番早く収束や事態が静かになるのは、職員が降ろそうとしていることにあずけるべきと感じたものですから、私はそのまま何も無かったような顔して降りました。

<報道>
酒気帯びしていたのは何人くらいですか。

<山口部長>
人数は把握していませんが、一人はおりました。

<報道>
手紙の分量はそれぞれ違うと思いますが、皆さんどれくらい書かれていましたか。

<山口部長>
一人A4用紙一枚程度です。

<報道>
面談は大体何分くらいだったのでしょうか。

<市長>
5時半から、20分間くらいです。

<報道>
面談には親は何人くらい来ていたのですか。

<市長>
一人も来ていません。

<報道>
年齢構成では全員二十歳ですか。

<山口部長>
誕生日がきてないのは一人です。

<報道>
先ほど、誰に謝ったのかという話がありました。謝るべき相手として主催者側はもちろんそうですが、謝るべき一番の相手は新成人、同年代の方々に対してと僕は思っていて、その代弁として市長に謝ったと思います。
彼らの口から、マスメディア、カメラなどを通じて直接謝りたいという話等はなかったのか、もしくはそれを制止して、市長が代わりに聞くという形をとったのでしょうか。

<市長>
そういう話は出ていません。ただ、先ほども言いましたが、どこに謝るべきかということで私のところに来たと思います。それで、謝る対象は1200人の新成人に対してということは、ほぼ全員が言っていました。ご質問にあったように、みんなの前に出て、責任をとって謝るべきという話を私はしていませんし、彼らからも出ていません。

<報道>
反省の形としてボランティアということも出たようですが、ボランティアをやったということが、市側が確認できるのでしょうか。

<市長>
ボランティアは、彼らが言い出したことです。どんなボランティアをするのかとは、ごみ拾い、町内会活動などいろいろなことを言っていました。彼らなりに役に立てることが無いだろうかと思って、話をしたと思います。罪滅ぼしとしてやっても、許してもらえるというものではないと話はしました。それで、いつまでにやったことを証明するような会話はしていないです。

<報道>
やり方がわからないから、市としてはこういうのがあるけれど、やってみるかいというようなアクションはしますか。あくまで、彼らが自分たちで自発的に見つけて、なにかやるのにまかせるのか。市として何かサジェスチョン(提案)してあげるのでしょうか。

<山口部長>
市からこのようにしたらいいということではなく、自発的ということですから、その選択肢は成人の彼らにあると思います。

<報道>
「反省していて、ボランティアをする」とただ言っているだけで終わってしまったら、いかがなものかと気持ちがあるので、事後調査はどのように考えていますか。

<山口部長>
なにか活動をしたから許すというものではないと思っています。彼らからボランティアという言葉が出たのは間違いありません。その中で、町内や自分の周りのごみを拾うなどの活動をしたいと、彼らの口から出てきたのでそれを信じてあげたい。それが市長と約束ということです。

<市長>
ボランティアをするから、今回の件を穏便にするという話ではありません。少なくとも本人たちが、今回の件で自主的に謝りたいと、私のところに来て、謝ったのです。だから、私は混乱の収束を図ろうと思ったのです。
彼らが口に出したのだから、ボランティアしたことを確認すべきだというご意見が出てくるかもしれません。ボランティアをして公開を始めたら、「これでは足りない」、「あれでも足りない」となると思います。彼らは約束をしたので、何らかのことをやると期待しています。それを強制的に写真に撮って、公開することはしないと考えています。また、そういう会話まではしていません。

<報道>
今回は、このような対応で市長が収めようとしていると思います。先ほど来年以降の対策のお話がありました。万が一、来年以降も同様なことが起きた場合も、反省文などで済ませるのか、もしくは毅然とした態度で被害届などを考えるのか。言葉では何とでも言えてしまうので、成人式は人生一回だけで、人はどんどん変わっていくということがあって、聞いてみました。

<市長>
人生はすべてそうです。

<報道>
反省文を書けば許されることが伝わっていくことに、正直怖いと思うので。

<市長>
僕は毅然とした態度という言葉自体がどのような意味合いでおっしゃっているのかわかりません。私は今回の対応も毅然としてやってきたつもりでありまして、どういうことが毅然とした態度なのか教えていただければありがたいと思います。

<報道>
僕個人は、謝って許されることと、許されないことがあるのではないかと思っています。そのような点でけじめをつけさせることがあるので、成人となったからには、いろいろなルールの中で裁くというルールもあるといった部分に委ねることを、毅然としたというように使いました。

<市長>
でも、正確でないですよね。僕は毅然としてやりました。
あなたはこの態度が毅然でないというように言ったことになりませんか。

<報道>
なりません。

<市長>
なぜですか?

<報道>
僕が言ったのは、来年以降起きたときにはどうされるのですかということです。

<市長>
僕が申し上げたいのは、行政のトップの仕事をやっています。もしおっしゃっていたことが、社会的なバッシングといいますか、刑法のことを言っているのであれば、専門の組織があります。
だから、先ほどのもし起きたときにはどうするのですかという質問にお答えしているのです。それ以外に質問の主旨がわからないし、記事の主旨もわかりませんでした。ですから、来年のことはわかりません。それはその時の状況で、何か起きるのかもしれません。
ボランティアをやったから許されるなどではなくて、総合的に判断したというのは、来年出てきた人が話を聞いたり、今年の状況を見て、確信犯的にやってしまうのかもしれませんので、一律的に申し上げるわけにはいきません。
ただ、我々としては、例えば、入り口の所から始まって、それからきちんとしたプロの司会者を使って、対話ができるようにしていくなどをやらなくてはいけないですよね、記事に書いておられましたけれども。
式典全体の運営の中で、いろいろなことが起きていくわけだから、きちんと反省して、行わなければなりません。その上で起きたときは、その時でまた考えていかざるをえないと思っています。

以上

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