令和8年2月16日 市長記者会見
- 日時
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令和8年2月16日(月曜日)10時30分~11時40分
- 場所
- 市庁舎4階会議室
- 出席者
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帯広市長 米沢 則寿
帯広市副市長 安達 康博
帯広市副市長 池原 佳一
政策推進部 部長 中里 嘉之
政策推進部 参事 高橋 秀和
総務部 部長 河原 康博
経済部 部長 吉田 誠
選挙管理委員会事務局 事務局長 毛利 英孝
- 記者数
- 9名
会見項目
- 令和8年度予算(案)について
- 公約に関する取り組みについて
会見動画【市長から】
会見項目について動画(YouTubeへのリンク)でお伝えします。
動画再生中に広告が表示される場合がありますが、当市とは無関係であり、推奨しているものではありません。
記者からの質問
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近年の金利上昇やインフレによる利払い費の上昇が財政運営にどう影響すると考えているか、ほか。
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市税について、具体的にどのような取り組みを通じて、確保していく考えなのか伺う。
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骨格予算であるが、過去最高規模になっていることへの市長の受け止めについて伺う。
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限られた財源を何に充てるかには市長の考えが反映されるが、令和8年度予算への思いについて伺う。
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骨格予算であるが、コミセンへのエアコン設置や学童のWi-Fi環境整備などが予算化されていることへの思いについて伺う。
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公約の取り組みについて、どの点が成果だったのか具体を伺う。
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公約の取り組み施策のうち、「食の備蓄」についての成果を詳しく伺う。
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公約の中で特に力を入れたものや、この分野が最大の成果だというものを伺う。
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成果を「一定」と表現したが、課題感など、想定より足踏みしたと感じた点があれば伺う、ほか。
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市長が目指すまちづくりの最終目標を100%とした場合、現時点での達成度は何%か。
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エアロKの仁川線運休と清州線の縮小について市長の受け止め、ほか。
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市として投票率向上の施策や、投票所の再編などで考えていることがあれば伺う。
市長から(要旨)
1 令和8年度予算(案)について
令和8年度当初予算は、4月に市長選挙を控えておりますので、いわゆる「骨格予算」を編成いたしました。
社会保障関係経費をはじめとする義務的経費や、継続事業を中心とした予算になりますが、編成に当たっては、物価高の影響や行政サービスの継続性などを踏まえ、市民生活に影響が生じないよう留意しながら、作業を進めてきたところであります。
この結果、令和8年度予算案は、帯広市がさまざまな行政サービスを展開していく上で必要となる経費を適切に計上した予算になったと考えております。
また、地方創生臨時交付金などを活用し、市民や事業者の皆さんを幅広く支援するための、物価高騰対策予算も計上したところです。
ここで、帯広市の物価高騰対策について、少し掘り下げてご説明いたします。
物価高騰の影響は、一時的なものにとどまらず、長い期間にわたって続いています。日々の暮らしを営む市民の皆さんはもちろん、地域の経済や雇用を支える事業者の皆さんにとっても、幅広く負担が増している状況です。
こうした現状を踏まえ、一時的な対策で終わらせるのではなく、できる限り長い期間にわたり、支援を実感していただけるよう、継続性のある対策を基本に検討を進めてまいりました。
まず、令和7年度に実施してきた取り組みについてご説明いたします。
4月からは、小中学校の給食について、保護者負担を増やすことなく、質を確保した給食の提供を行ってまいりました。あわせて、保育所などにおける副食費の値上げに伴う保護者負担の軽減を行い、子育て世帯への支援を実施いたしました。
続いて5月からは、水道料金の基本料金の免除を開始し、10月までの6か月間、市民の皆さん、そして事業者の皆さんを対象に幅広く支援を行ってまいりました。さらに11月からは、高齢世帯などを対象に、暖房代支援給付金を支給し、燃料費などの価格高騰への支援を行ってまいりました。
加えて、国の制度に基づく「物価高対応子育て応援手当」につきましても支給することとし、帯広市では2月から支給を開始しております。
また、国においては、税制改正を通じて現役世代の負担軽減が図られ、多くの方が年末調整において所得税の軽減がされているところです。
このように令和7年度は、年間を通して、市民の皆さんが支援を実感できるよう、時期を分けながら対策を講じてきたところです。
ここから、令和8年度の物価高騰対策についてご説明いたします。
今後も物価高は長期にわたり影響を及ぼすと見込まれます。そのため令和8年度につきましても、市民生活や地域経済への影響、そして、これまでの取組の実施効果を勘案しながら、年間を通して、市民の皆さんが支援を実感できる対策となるよう検討を進めてまいりました。
また、限られた国からの財源を有効活用する観点から、給付などに係る予算に占める、事務費の割合である「経費率」なども考慮し、効率的な支援となるよう検討を行いました。
その結果、令和8年度当初予算案では、次の対策に係る経費を計上しています。
1点目は、水道料金の基本料金の免除です。令和8年度は、免除期間を過去最長となる10か月間とし、市民生活と事業活動の双方を幅広く下支えするための予算を計上いたしました。なお、経費率は約0.6%であります。
2点目は、現金給付による支援です。令和7年度の税制改正は、現役世代を中心に負担軽減の効果が及ぶ一方で、その効果が及びにくい世帯もあります。そこで、令和8年度の住民税非課税世帯および均等割のみ課税世帯に対する現金給付について、必要な予算を計上いたしました。なお、経費率は約7.1%であります。
3点目は、子育て・教育分野の支援です。小中学校の給食につきまして、それぞれ保護者負担の軽減を図りながら、質を確保した給食を提供するための支援を予算に盛り込んだところです。
そのほか、北海道の支援の対象外となった福祉施設等に対する食材料費や光熱水費の支援を実施する予算を計上しています。
市といたしましては、物価高の影響を受けやすい分野や世帯に目配りをしながら、幅広い市民の皆さん、そして事業者の皆さんが、年間を通して支援を実感できる対策を実施していきたいと考えています。
予算案に関する各種資料は、会見終了後、ホームページにて公開いたします。
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配布資料1 令和8年度予算(案)の概要 (PDF 3.5 MB)
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配布資料2 令和8年度予算(案)の概要の説明 (PDF 291.9 KB)
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配布資料3 令和7年度帯広市会計補正予算(案) (PDF 1.1 MB)
- 【YouTube】市長からの返信vol.14 物価高騰対策(外部リンク)

2 公約に関する取り組みについて
4年前、市民の皆さんにお約束した公約について、この間、どのように取り組んできたのかをお伝えするため、「公約に関する取り組み」として取りまとめましたので 説明させていただきます。
掲げた公約は、いずれも十勝・帯広の未来、そして全ての市民の幸せに向けた大切な取り組みであるとの思いから、全力でその推進にあたってまいりました。
全ての公約について、前向きな想いを持つ多くの方々と協力しながら着実に取り組みを進め、一定の結果を残すことができたと考えております。
この冊子は、17の項目ごとに、主な取り組みと実績を整理したものです。
記者会見終了後、本冊子を、市のホームページに掲載するほか、市役所や図書館、コミュニティセンターなどに配置し、市民の皆さんにお知らせしたいと考えております。
記者との質疑応答
<日本経済新聞>
「これまでの財政運営と今後の将来見通し」が今回初めて示された。新中間処理施設や大型事業が控えている中、近年の金利上昇やインフレによる利払い費の上昇が財政運営にどう影響すると考えているか。大型事業による公債費の増加など、どのくらい財政状況を制約していく見通しなのか伺う。
<市長>
社会保障関係経費の増大や、老朽化した公共施設などへの対応、DXやゼロカーボンなどの社会経済情勢の変化への対応に加え、近年は、物価高騰を端緒とする義務的・経常的経費の増嵩による影響を大きく受けている。
今後は、新中間処理施設の建設や南町中学校の長寿命化改修など、市債発行が伴う大型事業が増えていく中で、金利上昇の影響などにより公債費負担の増加が懸念される状況にある。
そのため、令和8年度予算編成においては、単年度の収支均衡にとどまらず、後年次の財政負担の平準化を意識しながら編成作業を行った。
令和8年度は、堅調な市税、国の財源、基金や有利な市債を活用しながら、必要な事業を予算化できているが、今後、人口減少に伴い、中長期的には市税収入の減少も懸念されており、ますます厳しい財政状況が続くと認識している。
今後も、人口動態や将来負担に対する中長期的な視点を持ち、市税などの確保に努めながら、歳入の状況を見定め、政策効果をしっかりと発揮できる事業を選択していくことが重要になってくると考える。
先週開催された、道内中核都市市長意見交換会でも、まさにこのポイントについての議論が一番行われたところ。中核都市の首長の認識も厳しい財政状況だと一致していた。
<日本経済新聞>
説明があった部分は、基本的に昨年度も同じような状況だと思うが、とりわけ令和8年度当初予算を編成するに当たり従来と違う要素はあるか。
<市長>
考え方は特段変わっていない。これまでもその認識で進めてきた。その中で、できるだけアンテナを高くして、有利な起債や各種制度をしっかりと活用していく考えでいる。
<日本経済新聞>
金利上昇に先行して、今のうちに多く予算付けしようという意識は。
<市長>
それは特段ない。民間の金融機関とは異なり、行政の財政運営という中で、リスクを伴う商品に手を出すことは難しいと考えている。
<十勝毎日新聞>
市税について、具体的にどのような取り組みを通じて、確保していく考えなのか伺う。
<市長>
市税の確保は、地域としてしっかり稼ぐことが前提であるため、16年前からその取り組みを進めてきた。この地域が持つ資源をどう生かして稼ぐのか、農業を中心に将来的な価値を生む体制をどう構築するか、という視点で進めてきたところ。
人口減少が進む中、「農業で生産しても売り先がなければ困る」という問題意識から、国際戦略総合特区の枠組みも活用し、輸出仕様の屠畜場の整備や、付加価値の高い和牛生産を増やす取り組みを先駆けて行ってきた。将来の利益を考えたとき、物流が今後の鍵になるという問題意識も当然あった。
良いものを多く生産することは重要だが、人手不足が解消される見込みがない中で十勝の生産力を維持・向上させるため、規制等も踏まえつつ、十勝AI農業特区の枠組みでドローンやAIを活用し、地域課題への対応ができないか、国や北海道とともに検討しているところである。
また、道路・港・高速道路など長期的な設備投資が必要な分野についても、自動運転トラックの実装などに十勝で挑戦できないか検討しているところ。
稼ぐ力を高め、最先端の農業・物流の取り組みで成果を上げていけば、デジタル技術者やデータセンター関連技術者、ロボティクス分野の技術者、農業周辺に関わるテック企業などが進出する可能性もある。そのためには、家族で移住してもらえるよう、医療・教育などの生活インフラに加え、帯広の森や緑ヶ丘公園周辺、動物園、子どもの遊び場などの環境整備もあわせて進める必要がある。十勝・帯広は、その流れを一体的に動かしていくタイミングにあり、チャンスに恵まれた地域だと考えている。
<読売新聞>
骨格予算であるが、過去最高規模になっていることへの市長の受け止めについて伺う。
<市長>
必要な事業は継続して進めていかなければならなく、市長選挙によって市民に不利益があってはならないため、当初予算で必要なものは計上した。
また、大型工事が重なってきており、それが予算総額を膨らませているが、大型工事も中長期的な視点でできるだけ平準化し、市民の不利益にならないようにと考えている。活用できる国の補助制度等との兼ね合いも踏まえて進めてきた結果、金額が大きくなったものと認識している。
<政策推進部長>
数字で申し上げると、新中間処理施設整備費が63億5662万6000円、藤丸の解体工事が14億2503万4000円、物価高騰対策給付金が7億7741万3000円、これらを合計すると約86億円になる。この約86億円を前年度予算から差し引いて比較すると、前年度よりも低い水準となっている。
さらに、近年の物価高騰を織り込んで編成しており、実質的には前年度より小さくなっている。
<北海道新聞>
義務的経費が増えて予算を自由にできない状況や、今後は施設の更新も見込まれる。一方、限られた財源を何に充てるかには市長の考えが反映されるが、令和8年度予算への思いについて伺う。
<市長>
この地域に暮らす人々が将来に不安を抱かず、前向きな気持ちで過ごせるようなまちでなければならないと考えている。そのためには、市民の皆さんから信頼をいただくことが何より重要であり、予算の考え方をきちんと説明できることが大切である。数字が増えている理由を明確に示し、納得していただける予算にしなければならないと思っている。
また、行政サービスを継続的に提供できる体制を整えなければならない。抽象的にはなるが、私たちの地域は決して他地域に後れを取っているのではなく、夢を語れるだけの根拠があると、さまざまな思いがあっても、前向きに一緒に取り組んでいこうと思っていただける、そうした範囲の予算にすべきだと考え、職員と議論しながら今回の予算編成にあたった。
<十勝毎日新聞>
骨格予算であるが、コミセンへのエアコン設置や学童のWi-Fi環境整備など、以前から市民要望の高かった項目が予算化されていることへの思いについて伺う。
<市長>
タイミングの問題で、当初予算で措置しておかなければさらに遅れてしまう。例えばエアコン設置のように、当初予算で工事を進めれば夏に間に合うという項目については予算化した。どのタイミングで進めることが市民にとって不利益にならないか、最も効率的で実質的な利益につながるかを考えた。
<十勝毎日新聞>
公約の取り組みについて、一定の成果を残せたとのことだが、どの点が成果だったのか具体を伺う。
<市長>
4期目公約の全17項目について、着実に取り組みを進めることができたと認識している。
食の備蓄・物流拠点構想や地域資源を活用した事業創発の促進のほか、帯広の森や緑ヶ丘公園の都市のみどりの利活用、近隣3町と連携したデジタル化の推進など、十勝・帯広の将来の発展、そして次世代の利益につながる新しい種をまき、道筋をつけていく項目については進捗が図られたと思っている。私としては、4年間の任期の中で、一定の結果を出せたと考えているところ。
<十勝毎日新聞>
公約の取り組み施策のうち、「食の備蓄」についての成果を詳しく伺う。
<市長>
民間から「食の備蓄物流拠点構想」が提案され、これを最も現実的な形でどう進めていくのか、スケジュール面・制度面を含めて検討するところからスタートしたもの。そうした中で、「農村産業法」などの制度枠組みの活用が想定され、事業組合や特別目的会社(SPC)について、市も相談を受けながら設立していただいた。
その後は、事業組合や特別目的会社(SPC)と、関心を示す企業やどう誘致活動を行っているかの状況について情報共有を行うのと並行し、農村産業法に基づく実施計画の作成についての準備が、着々と進んでいる段階であり、北海道も必要な対応を行っている。
当初、事業組合では開発区域を三つの工区に分けて整備を進める予定が、立地を希望する企業から全区域への早期着手を求める要望があり、調整に一定の時間を要している。三区域を一体で進める場合、事業全体の計画がまだ固まっていないため、検討に時間がかかっている状況である。
農地転用や開発許可は手続きが難しい面もあるため、市としては、開発プロジェクトが円滑に進むよう、北海道も含めた調整を進めてきた。タフなプロジェクトではあるが、方向性が固まってきていると感じている。
<北海道新聞>
公約の中で特に力を入れたものや、この分野が最大の成果だというものを伺う。
<市長>
総合計画は、帯広市にとって非常に重要なものだと考えている。帯広市は吉村市長の時代に、全国のトップランナーとして総合計画を策定し、その下に分野別計画を位置づけて行政を進めるスタイルを築いてきた。
私が市長に就任して以降、第7期総合計画を策定し、4期目はそのスタートの時期に当たったが、その少し前からコロナ禍もあった。こうした状況下でも第7期総合計画を推進し、多岐にわたる分野を一つひとつ着実に進めることが、私にとっての1丁目1番地だった。
そのうえで、特に印象に残っている取り組みとして、食の備蓄物流、イノベーションプログラム(地域企業の創業支援)、帯広の森の新たな利活用、教育アプリを活用したプログラミング教育などがある。中にはキックオフが難しいプロジェクトもあったが、「動き始めた」という実感があるのは、食の備蓄物流拠点の取り組みである。
帯広市での取り組みが進んだ結果、芽室町や音更町、本別町でも物流拠点に関する新たなプロジェクトが動き始めた。改めて感じたのは、今後の北海道の農産物・農産品の物流は日本全体にとっても重要なテーマであり、道路・港湾・JR貨物なども含めた重要課題だということ。十勝全体としてどう対応するのか、その中で川西フードテックパークが何を担うのか。当初の想定以上にスケールが大きく、国にとっても影響の大きいプロジェクトだと感じている。国や北海道からも注目されている中、しっかり進めていかなければならない。
イノベーションプログラムについては、札幌圏では動きが活発でも、地方都市では立ち上げが難しいと言われてきた中で、関係者の協力も得ながら着実に進め、金融庁をはじめ多方面から関心を寄せていただき、東京で説明する機会も増えてきた。
また、帯広の森は開始から50年を迎えた取り組みだが、二拠点居住や生活の質が注目される中で、市街地中心部にこれだけの緑を有することは非常にユニークだと改めて実感したので、十勝の資産として将来につなげるため、重点的に取り組んできた。
最後に、1市3町でスタートしたデジタル化構想についても、国が「地域生活圏」という考え方のもとで新たな広域連携モデルを模索する中、1市3町の取り組みに国からも強い関心が寄せられ、現在も今後の展開について議論が進められており、手応えを感じている分野である。
<十勝毎日新聞>
成果を「一定」と表現したが、課題感など、想定より足踏みしたと感じた点があれば伺う。
<市長>
計画の中には、1期4年で確実に成果が出るとは言い切れない項目も含まれている。そうした長期的な視点で進めなければならない取り組みについて、4期目に入ってから、国や北海道の反応が、これまでの評価と比べて大きく変わってきたと感じている。
また、国や北海道が成長戦略を検討するうえでの考え方と、4期目に中長期の視点で打ち出した項目とが、うまく重なってきているのではないかとも受け止めている。
今後もこれらを着実に進めていかなければならない一方で、中長期的な視点で具体化すべき部分がまだ多く残っており、継続して取り組む必要があることが課題である。
<十勝毎日新聞>
項目だと具体的にどれにあたるのか。
<市長>
大きな項目でいえば、先ほど申し上げた「食で価値をつくるまち」が、まさにそれに当たる。従来、「食で価値をつくるまち」というと、食品加工などを思い浮かべる方が多かったと思う。一方で、物流を的確に捉えることで価値が高まるという考え方は、必ずしも市民の皆さんと十分に共有できていなかったのではないかと感じている。
備蓄物流拠点を着実に整備していくことで、食の価値そのものがさまざまな面で幅広く高まる。商品はまとめて売ろうとすると価格を下げざるを得ないが、季節に合わせて出荷を平準化できれば、より高く売れる可能性がある。
つまり、そうしたことが可能な地域にしていくことが備蓄物流拠点の狙いであり、これは「食で価値をつくるまち」を進める上で非常に重要な要素だと考えている。
たくさん作ればよいという話ではなく、多く生産した上で、そこにあるものにどう付加価値をつけていくかが重要である。従来はマーケティングなどの視点が中心だったと思うが、物流という視点を長期的に整えていくことが価値向上につながる。そのことが大きな戦略になりつつあり、国や北海道が考える戦略とも重なってくるのではないか、という趣旨で話したところ。
<十勝毎日新聞>
市長は現在を、「まちづくりの総仕上げの時期」と位置づけているが、4期16年で公約に掲げた政策を進め、市長が目指すまちづくりの最終目標を100%とした場合、現時点での達成度は何%か。
<市長>
これは一概には言えない。以前から、具体的に数字で何%とはお答えせず、市民の皆さんに判断していただいてきた。というのも、ゴールをどこに置くかによって達成度は変わるからである。
16年間で実現できることだけを並べ、それを分母にして「何%達成したか」と捉える考え方もある。一方で、特に4期目に入ってからは、物流拠点構想やデジタル化、スマート農業など、私が市長に就任した16年前には想定していなかった取り組みも動いている。こうした分野は、十勝の将来を考える上で非常に重要になってきた。
そうすると、AI農業が始まったとは言えるものの、完成形に到達したかといえば、まだ道半ば。16年前には存在しなかった取り組みが、時代の変化に合わせて動き始めている一方で、16年前の公約、さらには4年前にもなかった項目も生まれている。
そのため、「総仕上げ」という言葉は使っているが、限られた時間の中で、当時認識できた項目をどれだけ達成できたかという形で整理することは非常に難しい。
すでに達成した項目も多いが、常に新たな課題も生じている。課題のない行政運営は、言い換えれば立ち止まっているということでもある。点数として示すことはできないが、及第点をいただけるよう努力してきたので、市民の皆さんに評価していただければと思っている。
<十勝毎日新聞>
及第点とは、大学の合格ラインでいう60点、70点として捉えてよいか。
<市長>
点数の基準がないとお話をしたところ。精一杯取り組んできた点を評価いただければありがたい。
<北海道新聞>
エアロKの仁川線運休と清州線の縮小について、あらためて市長の受け止めと、今後の支援策についての考えを伺う。また、市長自身としては、運休・縮小の背景にはどういった原因があったと考えているか。
<市長>
十勝の関係団体等と連携した様々な取り組みを通じて、搭乗率が向上していた中での路線縮小となったことは残念に思う。一方で、清州便の継続運航が決定したことは前向きに捉えており、今後も関係者の皆さんとともに利用促進に取り組み、持続可能な路線につなげてまいりたいと思っている。LCCが撤退し、ゼロになった地域もある中で、便数は減少したが路線が残ったことを是としたい。
今後の支援策については、とかち帯広空港初の国際定期便であり、地域経済の発展につなげていくため、現時点では一定程度の支援は必要と考えている。
運休・縮小の背景については、私自身、昨年12月に韓国を訪問し、エアロK航空のトップと路線継続に向けた課題感を共有したところであり、夏ダイヤについては、エアロK航空において、帯広路線の実績や他路線の状況、機材繰りなどを総合的に判断し、このような運航計画になったものと伺っている。エアロK航空とのコミュニケーションにも問題はないし、さらなる互いの理解を深める契機になったのではないかと思っている。
<北海道新聞>
一定程度の支援とは、既に行っている1座席あたりの支援をより強化していくようなイメージか。
<経済部長>
今後に向けた支援については、エアロK航空との協議を重ねてきており、最終調整中であるため、決定次第お示ししたい。
<十勝毎日新聞>
行政の支援策には限界があり、帯広市からの日本人の搭乗者数が増えていかない中で、民間と連携した取り組みについて、具体的に考えていることはあるか伺う。
<市長>
インバウンドに関する協議会を一昨年に立ち上げ、昨年12月には、このメンバーとともに現地にも行ってきた。アウトバウンドの少なさに対して何をすべきか、またインバウンド客を受け入れるにあたり、どのような体制が必要か、ホテルにはどう対応してもらいたいかなどについて、忌憚のない意見交換ができた。
その内容はメンバー全員が真剣に受け止めており、現在、関係各所で議論を進めていただいているところ。企業の研修などで社員を韓国に派遣する必要があるのでは、といった提案も出てきており、動き続けなければならないと考えている。
エアロK航空とは同じ船に乗っているという意識で、どうやって目標を達成していくか、仲間として一緒に取り組んでいこうという話を先方の社長ともしており、周囲も同様に対応してくれている。
一方で、限られた機材とスタッフの中、エアロK航空が会社として利益の最大化を検討した結果、おそらく今回のような便数を減らす判断になったのではないかと思っている。
<十勝毎日新聞>
市の観光戦略の中での、空港における国際便の位置づけといった全体像が見えない。計画で民間と行政の役割を明記することで、全体像が見えてくると思うが、観光戦略を策定する考えはないのか。
<経済部長>
市では観光振興の取り組みを進めるにあたり、総合計画をはじめ、分野別計画である産業振興ビジョンの中でも観光振興の方向性を示して取り組みを進めてきた。また、4月から宿泊税を導入することに合わせて、本市の観光振興の考え方について、所管委員会で報告したところである。
この中でも、地域として目指す姿や進めていく方向性を明らかにした上で、指標の設定による進捗管理も行いながら、地域一体となって取り組んでいくことを確認した。
これまでの取り組みをさらに強化し、宿泊税を活用して取り組んでいく施策も示していることから、まずはこれをベースに、着実に取り組みを進めていきたいと考えている。
<十勝毎日新聞>
先般の衆議院議員選挙が終わり、全国的に投票率が向上した。各自治体では投票率を上げる取り組みを進めているが、市として投票率向上の施策や、投票所の再編などで考えていることがあれば伺う。
<選挙管理委員会事務局長>
投票区については、人口減少や期日前投票の割合が増してきていることを踏まえると、今後、投票区の見直しは必要なものと考えている。
見直しについては、投票所の場所の選定や投票区の対象人数など、様々な要素を総合的に考慮する必要があるため、検討には相応の時間を要するものと考えている。
投票率向上に向けては、これまでも小中学校に対して出前講座などを行っており、こうした啓発活動などを通じて取り組みを進めてまいりたいと考えている。
<十勝毎日新聞>
期日前投票所の拡大は考えていないのか。目途や時期は。
<選挙管理委員会事務局長>
投票区の見直しに合わせ、時期も含めて検討してまいりたい。
[以上]
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