HPV(ヒトパピローマウイルス)を知ってますか?

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ページ番号1010392  更新日 2023年6月2日

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HPV(ヒトパピローマウイルス)とは

HPVってどういうウイルス?

HPV(ヒトパピローマウイルス)は、ヒトのみに感染できるウイルスで、ヒトの中に住み続けており、生殖器やその周辺にいぼを作るウイルスです。
HPVの遺伝子型は200種類以上あり、その中のハイリスクHPVと呼ばれる一部に感染するとがんになる可能性があります。
※ハイリスクHPVでなる可能性のあるがん:子宮頸がん、膣がん、外陰がん、肛門がん、陰茎がん、中咽頭がん

HPVはどうやって感染する?

性的接触によって感染し、湯船や温泉、プールでウイルスと触れるだけでは感染しません。
性的接触が無い場合にHPVに感染することはまれであると言われています。
また、生涯のうちにHPVに感染したことがある女性は、全女性の50%から80%と推定されています。

HPVに感染するとどうなるの?

HPVに感染しても症状はありません。
そのため、HPVに感染したことに気づかず、知らないうちに子宮頸がんに進行していることがあります。

HPVと子宮頸がん

子宮頸がんの95%以上は、HPVが原因であることがわかっています。
ハイリスクHPVが6か月以上持続して感染が続くことが、子宮頸がんの前段階の前がん病変につながっていきます。

HPVウイルスによる子宮頸がんの進行

子宮頸がんの統計

子宮頸がんは全国で年間約1.1万人が新たに診断され、約2,900人が死亡しており、患者数・死亡者数とも近年増加傾向にあります。
特に、50歳未満の若い世代での罹患が多くなっています。
(参考:国立がん研究センターがん情報サービス)

罹患数と死亡数

罹患数と死亡数

年齢別罹患率と死亡率(2019年)

年齢別罹患率と死亡率

子宮がんのSMR

SMR(標準化死亡比)は、100以上の場合、国の平均と比較して死亡率が高く、100以下の場合、死亡率が低いと判断されます。
以下のグラフは北海道と帯広市、その他道内の市のSMRとなっており、帯広市は他の市に比べて非常に高いことがわかります。
※子宮がんのSMRは、子宮頸がんと子宮体がんを含めています。
(参考:公益財団法人 北海道健康づくり財団)

子宮がんのSMR

子宮頸がんから自分、身近な人を守るために

HPVに感染して、子宮頸がんの前段階や早期の子宮頸がんに進行した場合でも、ほとんどの場合症状はありません。
子宮頸がんが進行すると、月経中でない時や性交時に出血したり、濃い茶色や膿のようなおりものが増えたり、水っぽいおりものや粘液が多く出てきたりすることがあります。
さらに進むと、下腹部や腰が痛んだり、尿や便に血が混ざったりすることもあります。
少しでも気になる症状がある場合は、早めに婦人科を受診しましょう。
また、がん検診は早期の子宮頸がんやがんになる前の状態で異変を発見することができ、HPVワクチンはHPVの感染を防ぐことができます。

20歳になったら子宮頸がん検診をうけましょう

20歳以上の方は、2年に1度、偶数年齢の時に子宮頸がん検診を受けましょう。
子宮頸がんは早期発見・早期治療ができれば、90%以上は助かることがわかっています。
※90%以上助かるとは、がんと診断されてから5年後に生存している人の割合が90%以上であることをいいます。

帯広市の子宮がん検診

帯広市では、市民の皆様を対象に、子宮がん検診等を実施しています。
市による検診費用の助成があり、安く受けられますので、ぜひこの機会に帯広市の子宮がん検診を受けましょう。

【助成後の検診費用】
 

集団検診

(場所:コミセンや福祉センター)

施設検診

(場所:各医療機関)

子宮頸部

 1,320円

 1,400円

子宮体部(医師が必要と認めた方)

500円

900円

※年度内に21歳になる女性には、市から検診を無料で受けられるクーポン券を送付しています。
帯広市の子宮がん検診を実施している医療機関と日程については、以下のリンクを参照ください。

HPV検査について

令和3年度より、集団検診で子宮がん検診を受ける方は、希望により「HPV検査」を併せて受けることができます。
HPVは若い人ほど感染率が高いことがわかっており、細胞に異常が出ていなくても、HPVに感染している場合があります。
この検査により、将来、子宮頸がんになる可能性のある病変を早い時期に見つけることができます。
検査方法は、通常の子宮がん検診で採取する細胞の一部を使うため、検査による苦痛や検診時間が長くなることはほとんどありません。
HPV検査は加入保険に関係なく、料金が5,060円かかります。

問合せ先:公益財団法人北海道対がん協会 釧路がん検診センター帯広出張所 0155-27-2345
 

がん予防

科学的根拠に根ざしたがん予防ガイドライン「日本人のためのがん予防法」

国立がん研究センターをはじめとする研究グループは、日本人のがん予防で重要なものとして、「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動」「適正体重の維持」「感染」の6つの要因をとりあげました。
その中でも、「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動」「適正体重の維持」の5つの生活習慣に気を付けている人とそうでない人では、がんになる確率は大きく変わってきます。
5つの生活習慣を実践する人は、0または1つ実践する人に比べ、男性で43%、女性で37%がんになるリスクが低くなるという推計が示されています。
詳しくは、帯広市及び国立がん研究センターが作成している下記のページをご覧ください。
 

HPVワクチン

HPVワクチンは子宮頸がんを起こしやすい、ハイリスク型であるHPV16型と18型の感染を防ぐことができるワクチンです。
また、HPVワクチン接種により、10万人あたり595人から859人が子宮頸がんになることを回避でき、144人から209人が子宮頸がんによる死亡を回避できると期待されています。
HPVワクチンについては、帯広市及び厚生労働省が作成している下記のページをご覧ください。

このページに関するご意見・お問い合わせ

市民福祉部健康保険室健康推進課健康づくり係
〒080-0808 帯広市東8条南13丁目1番地 帯広市保健福祉センター内
電話:0155-25-9721、0155-25-9722 ファクス:0155-25-7445
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