空高く翔き太陽へ(広報おびひろ平成23年4月号掲載)

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ページ番号1001667  更新日 2020年12月14日

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春は、別れと出会いの季節です。
毎年、この時期になると、進級・進学に伴う喜びと不安が入り交じった、中学、高校生のころが思い出されます。

過日、母校の中学校の記念式典に出席した際、校歌のメロディーが流れると、自然と歌詞を口ずさみ、制服を着た自分が在校生としてその場に立っているかの感覚を覚えました。
久しぶりに会う同級生とは、当時の話で盛り上がり、瞬時にその「時代」に戻ることができました。

友人と話をしながら登校したこと、バレーボールに熱中したこと、担任の先生のこと、毎日通学で見ていた「まち」の風景…残念ながら勉強のことはあまり覚えていませんが、今でも懐かしい思い出です。多感な季節を一緒に過ごした仲間と空間、そして経験は今の私にとってかけがえのない宝物です。

4月には、私が卒業した帯広第六中学校と帯広第三中学校とが統合し、新たに翔陽中学校として生まれ変わります。
思い出がたくさん詰まった母校が閉校するのは、寂しいことです。できれば、閉校してほしくないとの「思い」もあります。しかし、子どもたちにとって、よりよい環境で学べるということを第一に考えるならば、大人の感傷は捨てなければならないとも感じています。

特に中学生年代は、自我が確立されつつあり、考える力や生きる力を身に付け、次のステップに進む大切な時期です。幸い、十勝・帯広では東京などと違い小学校、中学校は地域コミュニティーの中で大きな位置を占めています。また、働く大人を身近で見ることができ、都会では失われつつある教育環境が今も残っていると思います。

子どもたちは、一定規模の学校という集団生活の中で、教育を受けることにより、さまざまな経験を積む機会が得られます。多くの先生や友人と出会い、議論し、仲間を作り、また、一人ひとり考え方が違うことを知り、悩み、切磋琢磨しながら世の中へ出るための準備ができます。こうした経験は、人格形成において欠くことができない、大切なものと考えます。

翔陽中学校という新たな環境で学ぶ子どもたちは、新しい歴史の1ページを開く栄誉あるメンバーです。これからの人生において貴重な経験となることと思います。
4月7日の開校式に、私も出席します。「翔陽」の名前のとおり、生徒の皆さんと学校が、空高く羽ばたき太陽(ひかり)へ、未来に向かって新たな歴史の一歩を踏み出す瞬間に立ち会わせていただけることを光栄に感じます。

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政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
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