大震災と情報(広報おびひろ平成23年6月号掲載)

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ページ番号1001666  更新日 2020年12月14日

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東北地方を中心に甚大な被害をもたらした東日本大震災の発生から、2カ月余りが経過しました。多くの方々の尊い命が奪われ、壊滅的な被害を受けた被災地の状況を思うと心が痛みます。
改めて、亡くなられた皆さまのご冥福を衷心よりお祈り申し上げますとともに、被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。

現在、帯広市には被災地から約50人の方が、避難されています。市としては被災地や被災された皆さんにできる限りの支援を引き続き行って参りたいと考えています。

被災地に派遣した職員から、支援活動の報告を受けました。被災地の空気やにおい、避難所の雰囲気など肌で感じた現地の状況を聞き、マスコミ報道を通じて得た情報による自分自身の認識と大きな差があることを感じました。現実を正しく把握することの重要性や難しさを改めて考えさせられました。

日常、私たちは多くの情報を目(視覚)や耳(聴覚)など五感を通じて入手しています。また、入ってきたその情報を、そしゃく・理解していかに対応・行動するかを判断しているものと思います。

今回の災害では、限られた切り口の情報がマスコミを通じて繰り返しインプットされたことで、テレビで見たものが現実の全てだと思い込んではいなかったか。においや雰囲気は報道からは伝わらず、平面的な情報だけでは全体を把握することは難しいものです。情報は受け身ではなく、能動的に入手しないと正しい判断をすることは難しいものだと感じました。

幸い帯広市は、大震災による直接的な被害はありませんでした。震災後は自粛ムードが続き、十勝の経済はもとより日本の経済全体が停滞してしまうのではと心配しましたが、徐々に日常生活を取り戻しつつあるように思います。今後も過度に萎縮せず、それぞれの活動を積極的に展開しなければなりません。それが今、私たちが「できること」だと思います。

残念なことに、「風評被害」などにより十勝・帯広の観光産業などにも影響が出ています。正しく情報を判断し、発信することを心掛けなくては、私たちは風評被害の被害者にも加害者にもなりかねません。

今回の大震災で、さまざまな対処すべき課題が見えてきています。市では、いざというときに備えて、6月中に避難所を明記した新しい防災マップを全戸に配布します。被災地の一日も早い復興を祈るとともに、安全に暮らせるまちづくりを市民の皆さんと進めていかなければならないと考えています。

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政策推進部広報秘書室広報広聴課広報広聴係
〒080-8670 帯広市西5条南7丁目1番地
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