国際交流の絆(広報おびひろ令和7年10月号掲載)
帯広市は、国内3市町に加え、国外3市と国際姉妹・友好都市を結んでいます。皆さんは、これら各都市がどのようなまちで、どのようなきっかけで交流が始まったのかをご存じでしょうか。
交流の歴史が最も古いのは、米国・スワード市です。観光と漁業が盛んな人口約3千人の港町ですが、アラスカ州最大の鮭釣り大会には人口の2倍を超える観光客でにぎわいます。市内高校出身の大園氏が、昭和39年の大地震で復興中の同市を出張で訪れた際、帯広との交流を託された縁から、昭和43年に姉妹都市となりました。
次は中国・朝陽(ちょうよう)市です。鉱物資源が豊富なほか、十勝同様に小麦やジャガイモなどを主作物としている人口約280万人の大都市です。昭和60年の経済視察団の訪問を機に、農業研修生の受け入れなど約15年の交流を経て、平成12年に友好都市となりました。
最後は米国・マディソン市です。人口は約28万人、ノーベル賞受賞者を19人も輩出した名門ウィスコンシン大学があります。自然環境が帯広と類似し、農業後継者が実習のため訪問していたほか、精神保健分野の先進地であった同市と医療関係者の交流を契機に、平成18年に姉妹都市となりました。
これら3市に共通するのは、民間の交流がきっかけとなっていることです。その関係性は現在も続いており、長年にわたる相互訪問を通じて育まれた絆はまちの財産だと感じています。とりわけ、交換留学などで3市を訪れた中高生は延べ300人を超え、交流の架け橋となっています。大人への階段を上る多感な時期に、親から離れての国外滞在。家族のように迎えられ、温かな雰囲気の中で文化や考え方の違いを肌で感じた経験は、一生の宝物になったのではないでしょうか。
先日、市内の起業家の集まりで、交換留学を機にウィスコンシン大学に留学し、今は帯広に戻られた方と会いました。姉妹都市との縁を今も大切にし、新たな事業に挑戦している姿を見て、出会いの素晴らしさと月日の流れの早さ、そして未来への可能性を感じ、とてもうれしい気持ちになりました。
今年は、マディソン市と締結20周年、朝陽市と締結25周年の記念事業を実施します。両市からはすでに訪問団が来帯し、感染症の流行で中断した交流事業の再開を喜び合ったところです。今後は10月に朝陽市、11月にマディソン市へ訪問団を派遣します。私もマディソン市を訪れ、まちと人々に直接触れ、交流の絆を一層深めたいと思います。
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