平成30年2月27日 市長記者会見

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ページ番号1001177  更新日 2020年12月14日

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とき
平成30年2月27日(火曜日)11時00分〜11時30分
ところ
市庁舎4階 会議室
出席者
帯広市長 米沢 則寿
政策推進部 安達部長
政策室 河原室長、竹川政策主幹、藤原主任

写真:平成30年2月27日の記者会見の様子1

写真:平成30年2月27日の記者会見の様子2

公約に関する取り組みについて

<市長>
平成26年4月の選挙に当たり、市民の皆さんにお約束をした公約について、この4年間、どのように取り組んできたのかをお伝えするため、「公約に関する取り組み」として取りまとめましたので説明させていただきます。
この冊子は、33の項目ごとに総括と、主な取り組み内容を整理しものです。原文のすぐ下に総括を文章で記載し、その下に「主な取組」を掲載しています。本冊子は、市のホームページに掲載する他、市役所、図書館、コミュニティーセンターなどで公開する予定です。
公約の取り組みに対する私の考えを述べさせていただきます。私は掲げた公約の実現が十勝・帯広の未来につながっていくとの思いから常に成果を意識しながら全力で取り組んでまいりました。この間、産業振興や教育環境の整備、消防の広域化などを行ってまいりましたが、総じて申し上げると高等教育機関の整備・拡充を除く、全ての項目において一定の結果を残すことができたと考えております。
私からは、以上であります。

報道機関との質疑応答要旨

<記者>
高等教育機関の整備拡充を除いて一定の成果が得られたとありましたが、高等教育機関の整備で具体的にどういう所が未達成だったのかお聞かせください。

<市長>
当初は、新たな大学を設立する向きもありましたが、途中から、帯広畜産大学を中心とした高等教育機関の整備をしていく方向に転換しました。そういうなかで、域外の大学との連携なども視野に、各種の情報収集や議論を継続してきているところです。今、地方創生のなかで地方大学の役割が重要視されていますので、今後は高等教育機関の設置につながる可能性も視野に入れながら、検討を進めてまいりたいと考えています。
現在、帯広畜産大学を中心に、いろんな専門部会やワーキンググループのなかで人材育成プログラムの検討を主体的に取り組んできています。しかし、今までなかった機関ができたとか、こういう人たちに対する新しい教育の体制もできたとか、そういうような具体的な形にはまだなっていないという意味で申し上げたところです。私自身、さまざまな機会を通じて帯広畜産大学の学長との意思疎通を図ってきているところです。いろいろ動いてきてはいるのですが、まだ最終的な形でこうなりましたと、お示しできるところまでは来なかったというところです。

<記者>
1期目は畜大の他に大学を作ろうとされていたのですか。

<市長>
どういう形かは別として、十勝・帯広に別の高等教育機関が欲しいというお話は、私が市長になる前からありました。いろんな提言書も各種機関からいただきました。ところが、少子化の影響がありまして、皆さんご存じのように大学を取り巻く環境は、一層厳しくなっていて、大学の持続的な経営というのは、今、大きな課題になっています。例えば、平成11年以降の定員割れの私立大学は現在約4割あるという状況です。特に、介護系ですとか、保育系の大学が敬遠されているというふうに伺っていますけども、私が市長に就任したころはいろんな機関から、まさにこの2つの学科に関わる高等教育機関を帯広につくってほしいという提案等があったわけです。帯広市の高等教育機関の設置については過去からのいろいろな流れがありましたので、私としてはそれに応えるべく、高等教育機関の検討を公約に掲げてきました。
そういうなかで冒頭に申し上げましたが、やはり帯広畜産大学を中心に考えていくのがこの地域にとって必要ではないかということを皆さんにもお諮りして、方向性を変えて帯広畜産大学との連携の仕方をここまでいろいろ考えながらやってきたというのが現状です。

<記者>
先ほど冒頭に言われた内容だと、新しい大学設置は必ずしも全部諦める、目標として掲げないというわけでもないんですか。

<市長>
もう新しいものはつくらないというふうに決めているわけでもなく、どういうものがとにかくその時その時の、ベター・ベストかということを考えています。今、いろいろな議論をしているのは、やはり地域の大学というのは、その地域の資源ですとか、歴史ですとか文化とかいろいろなものが混ざって、特徴のある大学でなければいけないだろうということです。かつ、この地域でその大学を卒業したあと仕事もあるというようなかたちで、いろいろな側面から高等教育機関の必要性というものを考えなくてはいけないだろうと。そのなかで、今、文部科学省で大学設置に関わるいろんな動きもございますし、新しくつくるという方向性だけではなくて、例えば、地方創生に絡めて大学と地域の連携、企業との連携というなかで、大学教育や高等教育のありようについて、かなりの議論が従来とは違った形で進んできています。当然、我々も旧式のものをつくっていく気はありませんので、これからの時代に要請されるものをつくるという考えで議論を進めてきています。帯広畜産大学を中心に考えるのが適当であろうという方向性については、関係会議の皆さんとも認識は共有しています。しかし、それが帯広畜産大学の中につくるのか、外にそういうものが今後つくりやすくなるのか、あるいは、他の大学との連携というかたちのなかで新しい高等教育機関ができやすい、そういう方向になっていくのか、ちょうどタイミング的には、過渡期、分かれ道になっているところかなと認識しています。ですから、やらなかったのではなくて、この地域の皆さんに愛される、そういう高等教育機関を作らなければいけない、そして、この地域だけではなくて、日本中から、あの地域の大学または高等教育機関だったら行ってみたいと思われるようなものでなければいけないとの思いのもとで、関係機関と取り組んできたというのが現状です。

<記者>
逆に32の項目は達成できた、一定の成果があるということですけども、一番達成できたと自負されているものは、この中でどれですか。

<市長>
項目でどれがといいますか、この33の項目全てに、このまちの人達に自信を持って生きて欲しい、若い人達もそうですし全ての世代の人達に、この地域に自信を持って、かつ、将来に期待や夢を持って生きてもらいたいという思いを込めました。なので、特別に特出ししてこれがというわけでなく、全体であります。フードバレーとかちのまちづくりと言ってきましたので、それがそれなりの手応えを持って進んだなというふうにお答えするのが一番適当かなと思います。
1期目のフードバレーとかちは、地域を活性化させるために「稼ぐ」を真ん中に置いた産業政策に取り組みました。2期目からは、食と農の産業政策に加えて教育や福祉も含めた政策とし、その要約がこの公約の33項目としてきましたので、32項目はそれなりに進んだなと思っているのは、まちづくり全体のなかに動きがでてきたなと思っているからです。

<記者>
まちづくりの動きというのは、具体的には例えばどういうところですか。

<市長>
まず、人の動きですね。十勝・帯広でチャレンジしようという動きがでてきていると思います。若者たちは、創業・起業を支援する人材育成システムである、とかち・イノベーション・プログラムや十勝人チャレンジ支援事業を通じて、新しい事業にチャレンジしてくれるようになってきて、それなりの数が事業化しています。こういうものを継続的にやってきたことで根付いてきたなと思っています。
それから、食と農を中心とした活性化、これは昨年の十勝管内の農協取扱高が過去最高の3388億円を記録したことに代表されますけれども、この10年、確実に右肩上がりにきていると思いますし、ばんえい競馬における新たなファンの取り込みや、中心市街地への民間投資の動きなどもありました。そういうことも含めて、その中で新しい仕事であったり、人の流れであったり、動きというものが生まれてきていると認識していますので、一定の成果に結びついているのかなと思います。

<記者>
ばんえい競馬の黒字額の伸びがそれほど大きくないと思いますが、今後の収益につなげていく取り組みについてどのようなことを考えていますか。

<市長>
収益と言われますと、どうしても売り上げと経費とのバランスになってくると思うのですけれども。インターネット販売は圧倒的に伸びていますが、本場などと比べると業務手数料などの経費がかかる分、収益率は少ないという現状です。そういう面ではインターネット以外の販売が伸びるに越したことがないわけです。本場への入場者数も確実に伸びてはいるのですが、今は、皆さんスマホを持っておられますから、本場に来ていてもインターネットで買うほうがポイントがついたりということで、どうしてもそちらに流れてしまうという構造的になかなかクリアできないところかなと思っています。しかし、これからも継続的にしっかりと販売を伸ばすことが当然ですので、帯広のばんえい競馬のファンを増やすための働きかけについては、これからも継続的にやっていかなくてはいけないと思っています。ただ、ずいぶん老朽化している設備もございますので、これについても然るべく設備投資をしていかなければならない。非常にこれは簡単な経営ではないなというふうに思っているところです。また、このばんえい競馬は、経営サイドだけで運営できません。騎手さんもおられれば、馬主さんもおられますし、そういう皆さんのバランスのなかで続けていかなければならないですし、当然市民の皆さん、ファンの皆さんの応援もいただかなくてはなりません。200億円を超す事業ですから、これからもそれなりにタフな時代が続くのではないかなと思っています。

<記者>
今回の2期目の公約に自己採点をつけられるとしたら、どうでしょうか。

<市長>
一定の成果は出たものと思っていますが、評価はおそらく市民の皆さんであったり、またマスコミの皆さんがしていただけることなのかなと思いまして、そのためにも今回我々のやってきたことについてわかっていただけるような資料を作ったというところです。ですから、点数うんぬんというのは今回も考えていないです。ただ、前回はもしかすると回答の中で、及第点をいただけるかなとか、そんなことを言ったかもしれません。落第点だと思っていれば、立起表明していませんので、少なくとも及第点をいただいているのかなという気持ちはあります。

<記者>
スポーツ交流拠点のことで、これまで国際大会などを誘致されてきて、今回市長は平昌(ピョンチャン)五輪を視察に行かれて、実際にご覧になり、受け入れに対して前向きになるなどの意識の変化があればお伺いしたい。

<市長>
意識の変化と言いますか、どういう運営がされているのかとか、テレビに映らない裏側とか横からというのも見ることができて、単に「すごいね」ではなくて、ああいう大きなものを受け入れるということの意味ということを学ばさせていただいたと思っています。また、皆さんの記事にも書いてありましたけど、本当に市民、特に子どもたちが目を輝かせていた姿を見まして、スポーツの持っている力というものを改めて認識したところです。私は、過去もスポーツに対してネガティブに考えたことは一度もありませんし、どちらかといえば体育会系のキャリアですので、そういう面では、これまでも、これからも特段変わることがないです。ただ、やはり比較対象として、実際どういうものかを観てきました。ちゃんと現実感を持った、それから比較感を持ったお話をこれから将来に向けて、帯広市のスポーツ全般を含めてですけれども、スポーツを通じたまちづくりを皆さんとしっかりやっていきたいと思います。スポーツの魅力は今回十分改めて感じてきました。

<記者>
福祉や子育て分野で、国の制度を積極的に活用されながら、事業を進めてきたと思うのですけれども、これまで市独自の取り組みで自負されている取り組みはどのようなことがありますか。

<市長>
社会保障とかなんとか保障という言葉がつく事業は待ったなしです。福祉についても、それは当然、市民サービスの核になるものと認識しています。ただ、私の認識の中ではこの分野というのは競争ではないと思っていまして、安定的にかつ持続的にできるようにしていかなくてはいけないと思っています。もう1つは予算ということもありますけれども、どれだけここに住んでおられる人たちが満足してもらえるか。その満足というのは、金額だけではなくて、いわゆるサービスを受けるときの気持ちですとか、ふれあいですとか、それからこういうものがあったらいいなというものが、きちんと用意されているか目配りしていかなくてはいけないと思っています。今、1つずつ個別の施策については言いませんけれども、地方らしい、都会とはちょっと違ったかたちで温かみのある住民サービスができるように、市の職員も同様に考え、動いてくれていると感じています。こういう基本的な姿勢、そこは17万弱の市民をかかえているサイズの行政として、できるだけのことをやっていきたいなと思っています。

<記者>
市政運営について、2期目のときに一党一派に依らない市民党の立場でいくとおっしゃっているのですけど、仮に3選された場合、どのような市政運営、これまでを継続するのか、少し方向転換があるのか、また議会対応を含めて考えをお伺いをしたい。

<市長>
今日のこの場は立場が違うので、お答えするのは適当ではないと思いますが、ただ、器用ではないのであまり生き方を変えられないと思っています。

<記者>
継続してという話ですか。

<市長>
そうですね、今のところ変わらなければいけないという理由を持ち合わせていません。

<記者>
自民党、民進党、いろいろな政党がありますけれども、それぞれと同じ距離でという姿勢は変わらないですか。

<市長>
これも、2期目のときにお話したかもしれませんが、どういうふうに見えるかというのは周りからどう見えるかだと思うのですけども。私は、今申し上げたようにこれまでの姿勢と変わる必要がないと思っていますし、変わる理由を見つけておりませんが、周りが立ち位置を変えると距離感が変わりますよね。それについてはどうしようもないです。私は市民党の立場でこれまでやってきましたし、それに一定の評価を得てきていると思います。立起表明のときも、これまでも、これからも市民党でというお話をしていますので、その点について変更ないものと思います。

<記者>
2点なんですけども、1点目が3期目の公約はいつ頃発表されるかということ。もう1つは、市長選の争点になりそうな西3・9再開発事業についてのお考えをお伺いしたい。

<市長>
まず公約についてですけども、今、鋭意作成を進めているところでありまして、準備ができ次第皆さんのほうにお渡ししたいと考えています。具体的な日にちについては今ここで申し上げられない状況です。
それから2つ目については、選挙にあたっては、今作っている公約を皆さんにご判断いただきたいと思いますし、それから今日発表させていただいたこれまでの実績と、この次に発表させていただく公約を、全体として議論していくべきだと思います。そういうふうに判断していただきたいなと思っています。ご質問の個別のものについては、コメントはありません。

以上

参考資料

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