帯広市まちづくりデザイン賞の受賞結果(~令和6年度)
帯広市まちづくりデザイン賞について
帯広市では、地域の景観をより魅力的なものとし、市民の皆さんにまちづくりへの関心を高めてもらうことを目的として、「まち」の景観づくりに貢献している建築物を「まちづくりデザイン賞」として毎年表彰してきました。
今後はSNS等を活用し良好な景観の情報発信を行うなど都市景観の形成について啓発を進めてまいります。
過去の受賞結果
第19回(令和6年度)
《最優秀賞》 W/(ウィズ)
- 所在地:帯広市西5条南13丁目17
- 所有者:有限会社ウイリーウイリー
- 設計者:(建物)株式会社ディステリア京屋、(庭)陸奥造園土木株式会社
- 施工者:(建物)株式会社ディステリア京屋、(庭)株式会社庭やたにぞえ
- 建築年:令和5年
応募・推薦理由(景観の工夫・配慮など)
帯広の主要幹線が交わる交差点に位置するため、日中や夜間に通りからどのように見えるか工夫し、都会的でありながら温かみを感じられる見え方となるよう意識しました。
店舗床の一部をフローリングにし、敷石と角度を合わせることで造園部分と店舗との繋がりをもたせ、店内にも多くの植物を設置することによって店と庭の境界を無くすように作成しました。
より自然を感じられるように配慮し、植物と自然石などの自然素材で構成された庭とすることで店舗のコンセプトの整合性も図り、植栽樹木はすべて十勝の在来種(郷土樹種)とすることで、健全な生育と十勝の気候風土に合った季節変化を楽しめるようにしています。
選考理由
既存建物のリノベーションに合わせて、植栽スペースの広さや質について十分に考えられており、建物のディスプレイ窓から外を見ると、窓側に配置されてる棚類も木目調であり、外観との調和が図られています。
また、歩道から建物に向かう導線上には、様々な種類の樹木や建物の大きさに合わせた樹木が植えられ、雰囲気の良い植栽を配置するとともに建物への視認性も確保されています。白を基調とした建物が都会的ですが、植栽の緑、空の青がとてもいいコントラストとなり周辺環境と調和した景観を形成しています。
《優秀賞》 Cryptn Annex(クリプトンアネックス)
- 所在地:帯広市西3条南1丁目19番1
- 所有者:株式会社Cryptn
- 設計者:株式会社Cryptn
- 施工者:株式会社Cryptn
- 建築年:令和5年
応募・推薦理由(景観の工夫・配慮など)
国道に面している建物で車通りも多く排気ガスの汚れも考慮し外壁には清掃性のよいガルバニウム鋼板を使用していますが、冷たく単調になりやすい素材のため、国道側正面には杉材を採り入れ天然木の温かみもプラスしました。西側にも同じ杉材を利用したウッドデッキを作り、杉板の囲いを作る事で国道から見える景観にさらに温かみを加えました。
建物周囲には天然芝や植栽で通行する方々にも楽しんでもらえる景観を目指しています。一部ツタを利用した緑のフェンスは生育中ですが、市街地に建つ建物でも周りに緑がある事で柔らかく優しい雰囲気になる事を感じて頂ければと考えています。植物のほかにも太陽光パネルも搭載し、CO2削減に積極的に取り組んでいきたいと考えています。
選考理由
白い外壁が周辺の建物の景観を損なうことなく、正面の無垢材と植栽はやさしい雰囲気を出しています。敷地内のデッドスペースをうまく活用し、芝生を隆起させることでボリュームを出すデザイン的な工夫や、網を立てて蔦を這わせる壁面緑化アイデアは素晴らしく、周辺建物を含めた配色など調和を考え景観を形成しています。
<特別賞>十勝川インフォメーションセンター
- 所在地:帯広市大通北2丁目
- 所有者:北海道開発局 帯広開発建設部 帯広河川事務所
- 設計者:(構造)株式会社ドーコン、(外壁色指定)市民有志
- 施工者:宮坂建設工業株式会社
- 建築年:令和5年
応募・推薦理由(景観の工夫・配慮など)
当初の施設設置後約30年が経過し、周辺木々も当時と比べて大きく生い茂ってきたため、これらの木々との一体的な景観づくりを意識し施設のリノベーションを実施しました。市民から親しまれるような色彩に配慮し、木々の緑と合う落ち着いた色を基調として、施設のシンボルであるサイロ展望塔は深い青色、本館の外観はそれより淡い青色とし、コントラストで変化を付けました。
なお、青色は十勝川をイメージしています。周辺にはサイクリングロードや公園等の様々な施設があり、多くの人々が訪れるエリアとなっています。十勝インフォメーションセンターが訪れた方々の心を癒す景観の一つとして生まれ変わることを期待しています。
選考理由
白サイロ型の展望施設がある十勝川インフォメーションセンターは、十勝の田園をイメージさせ、リニューアルにあたり市民の声を聞くなど工夫されています。また、外壁の色が隣接する白樺の木を引き立てさせる色味であり、周辺の樹木を残したことや十勝川や河川敷が近い立地環境もあり、雰囲気のいい景観が形成されています。
表彰式
令和6年11月28日、市役所にて表彰式を行いました。
左から、最優秀賞「W/(ウィズ)」 優秀賞「Cryptn Annex(クリプトンアネックス)」 特別賞「十勝川インフォメーションセンター」
第18回(令和5年度)
帯広市公式YouTubeチャンネルにて、受賞建築物を紹介しています。
《最優秀賞》 介護老人保健施設 ヴィラかいせい
- 所在地:帯広市西22条南2丁目2番地10
- 所有者:社会医療法人博愛会
- 設計者:株式会社久米設計 札幌支社
- 施工者:戸田・萩原特定建設共同企業体
- 建築年:平成24年
応募・推薦理由(景観の工夫・配慮など)
【ヴィラ】とは、「自然と調和した閑静な空間の中にある家」「別荘」という意味があります。ご利用者が、家庭的で落ち着いた環境の中で心と体を整え、リハビリに励み、再び在宅に戻り地域の中で暮らし続けられるお手伝いがしたい、そんな思いで建てられた施設です。
陽の光がたくさん降り注ぎ、周囲の自然を存分に感じられるように窓を大きくとり、建物の中央にはシンボルツリーを配置しています。毎日、エゾリスが建物のすぐそばまで遊びに来る姿をご利用者がリハビリをしながら眺め、笑顔があふれる癒しの空間となっています。
選考理由
外壁のレンガやガルバリウム鋼板はそれぞれが落ち着いた色調でありながら、複数の素材や色を組み合わせることで単調にならず、街並みに溶け込みつつアクセントになるデザインとなっています。また、開放された中庭ではリハビリの一環として庭の手入れをしたり、施設北側にある樹木を施設で手入れするといった取り組みが全体の景観・外観に表れており好感が持てました。
全体的に美しく、周辺の環境と調和している点が、良好な景観を形成していると高く評価しました。
《優秀賞》 日東電気工業株式会社 社屋
- 所在地:帯広市西17条南3丁目37番9号
- 所有者:日東電気工業株式会社
- 設計者:(建物)株式会社アイ建築工房 (庭)株式会社庭やたにぞえ
- 施工者:(建物)株式会社アイ建築工房 (庭)株式会社庭やたにぞえ
- 建築年:令和4年
応募・推薦理由(景観の工夫・配慮など)
令和6年に創立70周年を迎えるにあたり、社屋建て替えを行いました。
建物は、塗り壁を採用し、やわらかい感じの仕上がりに。
庭は、日高山脈の雄大な景色と弥生新道の景色(車、歩行者の流れ)を河の流れと捉え、「足を止めて樹木を見上げてもらう」河の流れでいう「たまり」のようなゆったりとした時の流れを感じられるよう斜めの動線に設計。アオダモ、カツラ、ツリバナ、ズミなど北海道産を植えており、生育から実り、枯れ、休眠までの一連の過程を季節とともに感じられます。
選考理由
建物から見える日高山脈の雄大な景色や、交通量の多い大きな通りに面しているなどの立地条件を様々な角度から検証し、建物と外構のデザインが考えられていました。歩道に面した敷地を広く庭とすることで歩行者との関わりが生まれる空間となっているほか、植物の名札やベンチ状の石組みなどが親しみやすくなっており、今後地域に溶け込むことが期待できます。
落ち着いた壁面で周辺環境に馴染んでいる建物と、周囲を和ませる外構に、景色・街並みへの配慮や思いが強く表れている点を評価しました。
表彰式
令和6年11月28日、市役所にて表彰式を行いました。

写真提供:十勝毎日新聞社
第17回(令和4年度)
帯広市公式YouTubeチャンネルにて、受賞建築物を紹介しています。
《最優秀賞》 SLOW living
- 所在地:帯広市西16条北1丁目25
- 所有者:株式会社クナウパブリッシング
- 設計者:株式会社クナウパブリッシング、株式会社Cryptn
- 施工者:株式会社クナウパブリッシング
- 建築年:昭和51年
応募・推薦理由(景観の工夫・配慮など)
長年使用されていなかった平屋の事務所をショップとしてリノベーション。シルバーの外観の一部を木材で覆い柔らかい印象に。駐車場から建物へと抜ける前庭にはカシワの木やハマナスなど北海道に自生する花や樹木が緑のトンネルのように植えられている(前庭は既存のものに手を入れました)。
国道38号沿いに位置するが、前庭が道路と建物の間にあるため、喧騒を緩和する効果も。
建物の正面の花壇にはハーブや季節の草花で緑豊かな植栽が(花壇は新設)。
選考理由
店舗へのリノベーションに伴い新たに設置した建物の前にある植栽は、あえて自然らしくすることで建物を柔らかく見せています。国道と建物の間にある、10年前から社員の手で育てられてきた庭は、北海道になじみのある樹種で構成されており、こだわりが感じられました。また、その庭は道路の騒音を和らげる効果を持ち合わせているほか、駐車場から庭を抜けて建物に向かうというアプローチが楽しい仕掛けとなっています。交通量の多い場所に心地よさと潤いを作り出している点が、良好な景観を形成していると高く評価しました。
《優秀賞》 WK邸
- 所在地:帯広市南地区
- 所有者:WK氏
- 設計者:(ガーデニング)WK氏 (リフォーム工事)有限会社デザインステーション
- 施工者:(ガーデニング)WK氏 (リフォーム工事)有限会社デザインステーション
- 建築年:昭和60年
応募・推薦理由(景観の工夫・配慮など)
施主が長年手入れしてきたローズガーデン。3年前よりキッチン入れ替えを機会に居間・庭のリフォームを実施。施主及び近隣にも癒しの景観を提供しています。住戸本体はツタが絡み、森を彷彿とさせる景色です。上品で淡いミントグリーンの色調の門扉は、施主はもちろん、来訪者を優しく迎えてくれます。サンルームの木製階段からは庭が一望できる景色となっています。庭へのアプローチはご縁があって江別産のクラッシュレンガを敷き込み明るい庭を演出しています。
選考理由
16年に渡って作られてきたガーデンが、建物に這わせたツタとともに周辺の景観に溶け込んでいます。家とガーデンに愛情を注ぎ熱意をもって庭づくりに取り組まれているほか、生活の中心となる庭を開放し、見学も受け入れているなど、和む景観や潤いを周辺に与えている点が評価されました。
表彰式
令和4年11月29日、市役所にて表彰式を行いました。


第16回(令和3年度)
帯広市公式YouTubeチャンネルにて、受賞建築物を紹介しています。
《最優秀賞》 宮坂建設工業株式会社 新社屋
- 所在地:帯広市西13条南14丁目1番地2
- 所有者:宮坂建設工業株式会社
- 設計者:株式会社青土
- 施工者:宮坂建設工業株式会社
- 建築年:令和3年
応募・推薦理由(景観の工夫・配慮など)
閑静な住宅街のなかでの社屋建設であることから、木造平屋建ての構造として建物の高さを低く抑え、周囲の景観と馴染むように配慮しています。また、建物の周囲に植えられた植栽を用いて、大きい外壁面を適度に分節することで、建物のボリュームを小さく見せる工夫をしています。
外壁の板壁には十勝産のトドマツ材を採用しました。木材のあたたかみのあるやわらかな表情が親しみやすい雰囲気を演出しています。
植栽の樹種は、北海道固有の種を中心に選定を行い、北海道ならではの四季の風景を具現化しました。地域住民の方々と一緒に季節の移ろいを楽しむことができる、心に潤いを与える植栽計画を心掛けました。
選考理由
閑静な住宅地という立地条件に配慮され、高さを低く抑えた平屋建ての建物とされました。周りの景観を壊さず、十分なボリュームとバリエーションに富んだ植栽や、十勝の農村風景をイメージした配色の外壁など、非常によく考えられている点が親しみや潤いを与え、魅力的で良好な景観を形成していると高く評価されました。
《優秀賞》 十勝信用組合 西支店
- 所在地:帯広市西18条南2丁目10番地3
- 所有者:十勝信用組合
- 設計者:株式会社岡田設計帯広事務所
- 施工者:萩原建設工業株式会社
- 建築年:令和2年
応募・推薦理由(景観の工夫・配慮など)
64年間にわたり十勝管内の中小企業、地域住民と共に歩まれ続けてきた金融機関である十勝信用組合の西支店移転新築による建物で敷地は市内中心部を東西に横断する白樺通に面し二方向の道路に接した角地に位置します。
建物は各道路からセットバックを行い周囲への圧迫感を軽減し安全かつ視認性が高く、駐車場においては入口に近接した身障者専用スペースを設け来客者に配慮した建物づくりとしております。
また、歩道から建物正面入口までカバードウォークを設け雨天時は雨よけ、日差しの強い日は庇、設置したベンチは休憩・憩いの場となり来客者及び地域住民にも親しまれるアプローチ空間としております。
建物正面には針葉・広葉樹を程よく配置し木々の成長と四季が感じられる植栽計画を行っており、外壁はガラスのカーテンウォールとタイルを組み合わせ、力強い十勝の大地、四季、原風景をイメージした色調とし、夜間は正面にライトアップを行い幻想的な陰影とアプローチには明るい照明を設け、防犯・安全への配慮と周辺建物との調和を図り、地域に根ざした景観づくりに寄与しています。
選考理由
交通量の多い幹線道路からセットバックし、ゆとりある空間を確保しているほか、施設利用者だけでなく、近隣住民や歩行者が利用できるスツールが配置されています。また、モダンなデザインでありながら、モノトーンとレンガの落ち着いた色合い、そして植栽が落ち着いた印象を与えている点が、良好な景観を形成していると評価されました。
《優秀賞》 株式会社フォノ 社屋
- 所在地:帯広市東2条南7丁目17番地7
- 所有者:株式会社フォノ
- 設計者:(建物)不明 (庭)GARDENS GARDEN株式会社
- 施行者:(建物)不明 (庭)庭や たにぞえ
- 建築年:昭和48年
応募・推薦理由(景観の工夫・配慮など)
築50年を迎える木造住宅です。4年前に取得し、住宅から事務所にコンバージョンしました。古民家のようなノスタルジックな雰囲気はありませんが、新築一辺倒ではなく、リフォームの良さを感じ取れる建物です。
令和3年7月に外構工事を行い庭を造りました。建物の雰囲気に合わせて設計された庭なので一体感があり、建物がより素敵に映えるようになりました。やはり家と庭はセットで大きく活かされるものと強く実感します。良い街並みには個々家々のお庭は欠かせません。たくさんの方に庭を造りたいと思うきっかけになればと考え応募しました。
選考理由
築50年の住宅をリフォームした建物と閉鎖的になりがちな塀や庭を三位一体としてデザインし、行きかう人々の目を楽しませる工夫がなされています。また、多種多様な植栽によって四季を感じられ、憩いの雰囲気を醸し出している点が良好な景観を形成していると評価されました。
表彰式
令和3年12月6日、市役所にて表彰式を行いました。



第15回(令和元年度)
《最優秀賞》 髙堂建設株式会社 新社屋
- 所在地:帯広市東1条南16丁目15
- 所有者:髙堂建設株式会社
- 設計者:宮坂建設工業株式会社設計事務所
- 施工者:宮坂建設工業株式会社
- 建築年:平成31年
応募・推薦理由(景観の工夫・配慮など)
本建築物は、旧社屋の斜め向かいに位置し、外壁は白を基調とした押出成形板のリブ形状パネルとフラットパネルをランダムに配置しました。光の反射によって様々な表情を楽しめるように、特に白い"スーパーホワイト"を採用し、建設業界のイメージを覆すような清潔感とインパクトのあるデザインを目指しました。
植栽は、季節の移り変わりを地域住民と共に楽しめるような景観づくりに配慮しました。特に南側は、ヤマモミジを中心に、リユース材の古煉瓦で散歩道を形成。更にベンチも設け、地域から愛される緑地空間の創造を試みました。
建物と植栽を通じて、地域住民に認知・浸透を促し、更には建設業界に興味を持ち、働いてみたいと思う人材が一人でも増えれば、地域の発展に貢献できるのではという思いを込めた建物です。
選考理由
白を基調とした圧迫感を抑えた清潔感のある外観であり、非常階段を外から見えないように工夫するなど、景観への細かな配慮が見られる。また四季を意識した植栽により、潤いある空間を創出しているほか、建物南側には帯広になじみの深いヤマモミジや十勝産の石材などを用いて、地域に開かれた「匠の杜」を設けるなど、今後も周囲の良好な景観形成を先導していく役割が期待できる点などが高く評価された。
《特別賞》 salon齋藤亭
- 所在地:帯広市東2条南4丁目19
- 所有者:冨山 弘美
- 設計者:不明
- 施工者:不明
- 建築年:昭和9年(平成27年改修)
応募・推薦理由(景観の工夫・配慮など)
昭和9年に築造した住宅で、帯広市には珍しい「おもむき」のある外観を持ったものとなっています。屋根は半切り妻屋根、玄関上部は箕甲納め、棟飾り・鬼瓦・破風尻彫り物が施されています。
外構は建物の外観を地域に開放するため、必要最低限の木塀を配置するほか、高木を活かすことで自然と調和した景観となるよう配慮しております。
なお高木にはキツツキが巣を作り子育てをするなど、安らぎが感じられるものとなっております。
選考理由
昭和9年築造時の姿を残す、貴重な建築物である。平成27年に建築当時の面影を残したまま、外構や内装の大規模なリフォームが行われており、時が経過しても適切に維持・管理することによって、潤いある空間を創出することができることを教えてくれる。現在は敷地内の植栽や趣ある建築物が地域の人々の目を楽しませているほか、様々な用途に対応した「古民家コミュニティ施設」として地域に開放されるなど、良好な景観形成や市民の景観への意識向上に寄与することも期待できる点が評価された。
表彰式
令和元年11月25日、市役所にて表彰式を行いました。


第14回(平成30年度)
《最優秀賞》 奏(かなで)
- 所在地:帯広市東3条南27丁目2-7
- 所有者:社会福祉法人元気の里とかち
- 設計者:株式会社象設計集団
- 施工者:株式会社ネクサス
- 建築年:平成30年
応募・推薦理由(景観の工夫・配慮など)
敷地は帯広市の公園緑地と売買川の河川敷に挟まれた落ち着きのある場所だ。建物は木造の2階や平屋とし3つの棟に分け、一つ一つのボリュームを抑えつつ、切妻屋根やバルコニー、木版の外壁など住宅のような設えを多く取り入れ、自然と調和した柔らかい印象を周囲に与えるよう配慮した。そのことで、ここで暮らすお年寄りにとっても、安心できる気持ちの良い場所となっている。また、東側の河川敷沿いには桜や紅葉など季節感のある樹木を植え、河川敷を散歩する方にも楽しんでもらえるように配慮した。西側の個室やリビングからは、樹種の豊かな公園緑地が望めるよう計画し、建物の中にも緑を多く取り込む工夫をした。
選考理由
建物の高さを抑えるとともに、切妻屋根やバルコニー、木版の外壁などを設えることで、一般住宅のような柔らかい印象を周囲に与えている。緑地や売買川河川敷に隣接し、閑静で自然豊かな周囲の環境と建物が調和した景観づくりがなされており、周辺住民なども楽しめる季節感のある樹木を植えるなど、地域への配慮や工夫も随所にみられ、潤いある景観形成に貢献している点が高く評価された。
《特別賞》 MC邸(個人住宅)
- 所在地:帯広市内東部
- 所有者:個人住宅のため非公開
- 設計者:有限会社陽建築工房
- 施工者:斉藤建設
- 建築年:平成30年
応募・推薦理由(景観の工夫・配慮など)
敷地は閑静な住宅地にあり、南側に道路、北側に公園が隣接する、恵まれた立地条件です。平屋と2階を組み合わせた建物は、全体的に高さを抑え、公園側に寄せています。建物一階部分の外壁を十勝産のカラ松材貼りとし、親しみのあるおおらかな雰囲気としました。南側にはアプローチ庭、木製カーポート、来客用駐車場スペースとし、中間に庭を設け、閉鎖的にならないようにしています。今後住まい手の手による庭造りで、より一層親しみのある場となることでしょう。
選考理由
建物1階部分の外壁に十勝産のカラ松材を使用し、親しみのあるおおらかな雰囲気をつくりあげている。またフェンスや塀などを配さず、開放的なつくりとすることで、隣接する公園など周囲と調和した景観を形成している。
今後住まい手による庭づくりなどが進むことで、周辺地域の景観への意識を高める役割を、先導的に果たしていくことが期待できる点も評価された。
表彰式
平成30年11月16日、市役所にて表彰式を行いました。


第13回(平成29年度)
《最優秀賞》 北陸銀行 帯広支店
- 所在地:帯広市大通南8丁目16-2、18、20
- 所有者:株式会社北陸銀行
- 設計者:株式会社NTTファシリティーズ北海道支店
- 施工者:宮坂建設工業株式会社
- 建築年:平成28年
選考理由
1階正面を全面ガラス窓とし、2階部分に白い外壁を使用した建物は、開放的で明るい印象を与え、敷地の要所に道産素材のレンガ壁を配置することで、落ち着いた佇まいで魅力的な景観をつくり出している。また、広小路アーケードからつながるアプローチ庇や交差点のベンチ、四季折々の移ろいが感じられる植栽など、利用者や地域に対する配慮が随所にみられ、良好な景観形成に貢献していることが高く評価された。
《優秀賞》 ア・ラモード サントル店
- 所在地:帯広市西18条南3丁目26
- 所有者:株式会社美容室ア・ラモード
- 設計者:ヒココニシアーキテクチュア株式会社
- 施工者:岡田建設株式会社
- 建築年:平成28年
選考理由
北側道路から見えるシャープで軽快な外観と、南側の開放的で温もりのある装いとの違いが印象的である。大きく個性的な建物であるにも関わらず、外壁にメッキ鋼板を使用し、主張を抑えることで、周辺の風景にとけ込ませており、また、十勝の木々を用いた植栽や、石積の門柱、枕木などで潤いのある空間を演出し、良好な景観を形成していることが評価された。
表彰式
平成29年11月16日に、市役所にて表彰式を行いました。


第12回(平成28年)
《最優秀賞》 六花亭 西三条店
- 所在地:帯広市西3条南1丁目1-1
- 所有者:六花亭製菓株式会社
- 設計者:株式会社アル.パートナーズ建築設計
- 施工者:株式会社大林組 札幌支店
- 建築年:平成11年
応募・推薦理由
平成11年、店舗の建替えにあたり、基幹国道に面する立地であること、100年先を見据えて帯広市の発展に追随すべく、将来の社会資産に、そんな夢を込めて店舗造りをしたと聞いております。
十勝の粘土を使い、管内工場で焼成したレンガを積み上げ、建物としました。
植樹、植栽を伴う潤いと魅力的なまちづくりを・・・とする帯広市のコンセプトに如何許りかでも寄与すべく、敷地を取り巻く樹木も17年にわたり手をかけ続け、街路の景観に風情を添える形を成してきたのではと思い、応募いたしました。
選考理由
十勝の粘土を使用し、十勝管内の工場で焼成したレンガを積み上げた建物と、建築後17年に渡り育てられた樹木が、国道に面していながらも静かで穏やかな空間をつくっている。
重厚な外観の建物と、建物を囲うニオイヒバや駐車場のニレが一体となって、親しみや潤いを与え、魅力的で良好な景観が形成されていることが評価された。
《優秀賞》 十勝整形外科クリニック・こばと薬局みなみ
- 所在地:帯広市西5条南37丁目7-29、1-23
- 所有者:宗近賢一、川上晃義
- 設計者:有限会社TAO建築設計
- 施工者:宮坂建設工業株式会社
- 建築年:平成27年
応募・推薦理由
「十勝整形外科クリニック」は公園に隣接するという恵まれた立地を活かすことを考え、待合ラウンジやリハビリ室からは敷地の植栽越しに公園の景色へと視線が抜けるように計画されています。
公園や道路側からの見えを意識しつつ圧迫感を減らすためにボリュームをリズミカルに分節し軒高を抑えた平屋としました。
クリニックと合わせて南隣に計画した「こばと薬局みなみ」は正面の外壁色をクリニックと揃え、調和のとれた一対の景観を形づくっており、前面道路側に面したガラスカーテンウォールの印象的な開口により近隣のランドマークとなることを期待しました。
選考理由
隣接する公園を活かし建てられたクリニックと調剤薬局は、外壁色を揃え調和の取れたデザインであり、敷地内の経年の木々の成長とともに、建物がどのように育っていくのか楽しみである。
クリニックと調剤薬局の統一感ある外観と、隣接する公園を上手に利用し、開く面・閉じる面がバランスよく配置された圧迫感のないデザインが、良好な景観を形成していると評価された。
表彰式
平成28年11月22日、市役所にて表彰式を行いました。


第11回(平成27年度)
《最優秀賞》 bien-etre Pinokio(ビアンネートルピノキオ)
- 所在地:帯広市西8条南13丁目3-3
- 所有者:長瀬厚志
- 設計者:久保田英之建築研究所
- 施工者:佐々木建設株式会社
- 建築年:平成21年
応募・推薦理由
このビアンネートルピノキオは、近隣の方々に親しまれる景観を作ることを願い建築しました。敷地は、幹線道路沿いの角地にあり、隣接建物により日陰になる道路からみて奥まった角に配置し、建物へのアプローチに緑地帯を作り周辺環境に緑を感じていただける様配慮しています。「癒しと潤いのある日常の提供」のお店のコンセプトに忠実に、住宅地の環境を損なうことの無いよう、建物は平屋で建てることで圧迫感を抑え、店舗へのアプローチを植栽による回遊庭園とし、前面の道路を通る方々にも気持ちよい環境を楽しんでいただけています。帯広の気候風土を考え、庭園の植栽は常緑樹を植え一年中みどりの環境を感じることができます。
選考理由
「癒しと潤いのある日常空間の提供」というコンセプトで設計された店舗は、周辺の住環境に配慮しながら建物と外構が一体的に設計され、心地よい空間が創出されている。
庭園の芝生や植栽は、手入れがとても良く行き届き、建物を引き立たせており、夜間の照明にもこだわりが感じられるなど、利用者はもちろん、周辺を通行する市民にとっても心地よさを感じさせ、良好な景観を形成していることが評価された。
《優秀賞》 store REALE(ストアレアーレ)公園東町
- 所在地:帯広市公園東町1丁目1
- 所有者:有限会社 宅建興業
- 設計者:株式会社 K-A電話IER
- 施工者:株式会社 北のハウス
- 建築年:平成27年
応募・推薦理由
ストアレアーレ公園東町は、できる限り周りの木々や人々の目線が遠くまで見渡せるデザイン、平屋の建造物にすることで、バリアフリーな作りと癒される空間を実現し、環境・体にも配慮した建材(幻の漆喰壁)、外壁は木材を使用し、周りの景観とマッチするように考えられている素晴らしい建築物です。
選考理由
道路の街路樹が特徴的な空間において、周辺の環境とマッチするよう設計された店舗は、軒先などの意匠に工夫が凝らされ、建物の材質や色彩に地域の風土を感じさせる趣あるデザインとなっている。
沿道より観る街路樹、建物、青空が目を引く構成となっており、良好な景観を形成していることが評価された。
平成26年度以前
平成26年度以前は、まち創り部門・まち育て部門の2部門で実施。
- 第10回(平成26年度)
-
- 【まち創り部門】鉄南保育園
- 【まち育て部門】team NEXT
- 第9回(平成25年度)
-
- 【まち創り部門】ひかるペットクリニック
- 【まち育て部門】社団法人 帯広青年会議所
- 第8回(平成24年度)
-
- 【まち創り部門】プレミアム賃貸® カトルカール帯広・ティアラリーフ
- 【まち育て部門】
- 帯広畜産大学農業サークル あぐりとかち
- 大正新ジャガ伝
- 第7回(平成23年度)
-
- 【まち創り部門】国立大学法人 帯広畜産大学
- 【まち育て部門】自然にいいこと、再出発。カンナ・カンナ
- 第6回(平成22年度)
-
- 【まち創り部門】
- しばた腎泌尿器科クリニック
- 十勝トテッポ工房
- 【まち育て部門】大山緑地と若葉の森を愛する会
- 【まち創り部門】
- 第5回(平成21年度)
-
- 【まち創り部門】満寿屋商店 麦音店
- 【まち育て部門】
- 帯広まちなか歩行者天国実行委員会
- 森の回廊@十勝
- 第4回(平成20年度)
-
- 【まち創り部門】横山内科クリニック
- 【まち育て部門】
- 電信通り花と緑の推進委員会(花ば咲かせ隊)
- れんがの街角プロジェクト(NPO法人 北のれんがを愛する人々)
- 第3回(平成19年度)
-
- 【まち創り部門】オベリベリ温泉 水光園
- 【まち育て部門】大空町連合自治会
- 第2回(平成18年度)
-
- 【まち創り部門】IN THE SUITE
- 【まち育て部門】おびひろ夢あかりアートの街実行委員会
- 第1回(平成17年度)
-
- 【まち創り部門】アディス増改築工房・赤坂建設帯広事務所
- 【まち育て部門】帯広市西一条中央商店街振興組合
-
まち育て部門(まちづくり提案)受賞者一覧 (PDF 437.3KB)
※平成21年度で終了。 -
「帯広市都市景観賞」の受賞者 (PDF 434.2KB)
※昭和59年度から平成16年度まで実施。
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