市政執行方針

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ページ番号1001489  更新日 2021年3月1日

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令和3年度

はじめに

令和3年第2回帯広市議会定例会の開会に当たり、市政執行に対する所信を申し上げ、市議会議員の皆様、並びに市民の皆さんにご理解とご協力をお願いするものであります。

社会は、今、大きく変わろうとしています。

新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、人との接触や移動を制限するなど、日常生活や経済活動に大きな影響を与えています。

人々は、命や健康の大切さを実感し、これまでの働き方や生き方を振り返り、人生における大切なものとは何かを考え始めています。

人口や都市機能を過度に集中してきた大都市圏の脆弱性が改めて浮き彫りになり、地方のゆとりある暮らしに目が向けられています。

雄大な自然環境、良質な水や食、そして、圏域としての結びつき。十勝・帯広は、人が健康で安心して暮らし、それぞれが思い描く豊かな人生を実現するための資源に恵まれています。

私は、市長就任以来、こうした十勝・帯広が有するポテンシャルに着目し、「フードバレーとかち」を旗印に、この地の魅力を発信し、挑戦の機運を高めながら、地域に根差した新たな価値の創出に取り組んでまいりました。

開拓以来、先人たちが多くの挑戦を積み重ね、十勝の中核都市として発展してきた歴史の上に、3期10余年にわたる取り組みを続けてきたことで、域外からの投資や、前向きにチャレンジする人たちが集まり、地域産業はより確かなものになりつつあります。 

醸成されてきた管内町村との一体感にも支えられ、人口減少下においても堅調に人口が推移しており、地域の発展基盤が着実に厚くなってきていると感じています。

十勝・帯広の澄み切った青空のもと、生き生きと暮らす人たちと、それに共感する人たちが結びつくことで、この地は一層輝きを増してきます。

私は、地域の新たな可能性を見出しながら、誰もが夢や希望を持ち、安心して豊かに暮らし続けることができるまちづくりに、力を尽くす決意であります。

令和3年度においては、次の三つを重点に、市政執行に当たってまいる考えであります。

持続可能で活力ある地域経済をつくる

一つ目は、「持続可能で活力ある地域経済をつくる」であります。

人口減少が進行し、市場の縮小などが懸念される中、この地が持続的に発展していくためには、強みである農業を基軸に、食や自然などの資源を最大限に活かし、新たな価値を生み出していくことが重要です。

そのためには、域内におけるチャレンジを後押しすることはもとより、域外からの人や投資を呼び込み、仕事と人の好循環を地域産業の振興につなげていく必要があります。

こうした考えを基本に、農業生産基盤の強化を進め、関連産業と連携しながら食の付加価値向上をはかってまいります。

また、中小企業の経営基盤の強化を支援するほか、創業・起業の促進や、人材の確保・育成に取り組んでまいります。

さらに、十勝の魅力に共感する人たちとのつながりの創出や、自然環境を活かしたアウトドア観光の振興をはかってまいります。

新型コロナウイルスの感染拡大は、地域経済に大きな影響を与えています。刻々と変化する状況を見極めながら、経済活動の活性化に取り組んでまいります。

新しい未来を切り拓くひとをつくる

二つ目は、「新しい未来を切り拓くひとをつくる」であります。

人口減少や少子高齢化の進行、技術革新の進展を背景に、社会は急速に変化しており、感染症に対応した新しい生活様式の実践も相まって、そのスピードはさらに加速しています。

社会の先行きは不透明感を増し、将来を予測することが難しくなる中、変化と向き合い、自ら問いを立て、学び、行動する力が重要となります。

そうした力は、学校における学習活動をはじめ、地域において多様な人たちと関わり、様々な考え方に触れ、社会の一員としての意識が形成される中で、身に付いてくるものであります。

人生100年時代を見据え、子どもから大人までライフステージに応じた生涯にわたる学びを推進し、未来を切り拓く人づくりを進めていく必要があります。

このため、幼児教育・保育の充実や、子育て相談支援体制の整備など、安心して子どもを産み育てることができる環境づくりに取り組んでまいります。 

また、学校教育環境の整備・充実をはかり、これからの時代に必要となる資質や能力を育成するほか、学校・家庭・地域の連携により、子どもの成長を支える取り組みを進めてまいります。

さらに、社会教育施設などにおける、歴史や文化、スポーツ、自然など、多様な学習や体験の機会を提供し、幅広い世代の学びと活動を支えてまいります。 

安心して日常を過ごせるまちをつくる

三つ目は、「安心して日常を過ごせるまちをつくる」であります。

私たちは、今なお収束の兆しが見えない感染症により、日々不安な生活を強いられており、安心して日常を過ごせることの大切さを再認識しています。

自然災害や疾病、交通事故、さらには環境破壊など、日常の安全・安心を脅かす問題の解決に向けては、市民や関係団体、行政など、それぞれの主体が課題を共有し、自らなすべきことを考えながら、連携・協力することが重要です。

十勝・帯広の緑あふれる自然や快適な生活環境を将来にわたり維持し、人と人とが支え合い、つながりや温もりを感じる地域社会の形成に取り組んでいく必要があります。

このため、地域とともに、高齢者や障害のある人、子育て世帯を支える体制づくりを進めるほか、市民の健康づくりを支援するなど、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らすことのできる環境を整備してまいります。

また、温室効果ガスの排出抑制に向けたエネルギーの効果的・効率的な利活用や、自然環境の保全を進めるなど、環境に配慮した循環型社会の実現に取り組んでまいります。

さらに、地域防災力の向上や、道路などのインフラの整備、公共施設の長寿命化など、安全で快適な都市環境を整備してまいります。

感染症については、関係機関と連携しながら、それぞれの役割分担のもと、国の「15か月予算」の考え方を踏まえ、令和2年度補正予算と一体的に対策を講じてまいります。

主要な施策の推進

次に、主要な施策について申し上げます。

令和3年度予算については、新型コロナウイルスの感染拡大防止を念頭に、第七期帯広市総合計画の着実な推進をはかるため、三つの重点に基づき、令和2年度補正予算との一体的な編成に努めたところであります。

以下、総合計画の体系に沿って申し上げます。

ともに支え合い、子どもも大人も健やかに暮らせるまち

はじめに、「ともに支え合い、子どもも大人も健やかに暮らせるまち」について申し上げます。

健康・医療については、生活習慣病やがんの発症・重症化予防、救急医療体制の維持・確保などに取り組むほか、新型コロナウイルスワクチンの接種や、BCG予防接種の臨時措置として、集団から個別接種への移行を実施します。

子育て支援については、低年齢児の受け入れ枠拡大に向け、保育所の施設整備を実施するほか、施設型給付幼稚園に移行する施設への給付を行います。

また、産後の身体的・精神的回復を促す産後ケア事業や、養育困難な家庭などに対する育児支援を拡充します。

福祉については、無料低額診療事業の対象者に対し、市独自で調剤処方費用への助成制度を創設するほか、認知症等により自己判断が困難な人を保護するため、成年後見制度の利用促進に努めます。

また、高齢者の介護予防や認知症予防を進めるほか、介護保険施設において感染症の拡大を防止する装置の設置支援、障害のある人やその家族に対する相談支援体制の充実をはかります。

社会保障については、後期高齢者の脳ドック定員の拡充や、ケアプランの点検等を通じた介護給付費の適正化などにより、国民健康保険制度や介護保険制度等の持続的な運営に努めます。

活力とにぎわいと挑戦があるまち

次に、「活力とにぎわいと挑戦があるまち」について申し上げます。

農林業については、生産基盤の整備や、先進技術の導入支援に取り組むほか、農地や農村環境等の保全に向けた地域活動への支援を拡充します。

また、森林環境譲与税を活用した私有林の整備支援や、市有林の適切な維持管理等を進めるほか、林道の災害復旧工事に取り組みます。

ばんえい競馬については、公正確保対策や生産者支援のほか、広報活動の充実、厩舎等の整備支援などを進めます。

地域産業については、ものづくりへの支援等を通じ、中小企業の取り組みを後押しするほか、十勝産農畜産物の価値向上に向けて、大学・試験研究機関と民間事業者の連携のもと、食と健康をつなぐ実証事業や商品開発への支援などを行います。

また、UIJターンの促進に向けた取り組みや創業・起業への支援、事業創発の拠点となる「LAND」の運営などに取り組むほか、西19条北工業団地の造成・販売などを通じ、企業立地を促進します。

交流人口の拡大に向けては、アウトドア観光のプロモーション等による観光振興や、地域特性を活かしたワーケーション等の誘致などに取り組むほか、域外人材の知見を地域づくりに活かすため、首都圏等において十勝ファンの発掘やファンクラブの創設を進めます。

広域交通については、とかち帯広空港の運営委託に伴う業務モニタリングを行うほか、誘導路の改良工事などを進めます。

また、感染症の影響を最も受けている飲食業に対し、臨時的に支援金を支給するほか、小規模事業者の事業継続支援や、ひがし北海道への観光客誘致などに取り組みます。

ともに学び、輝く人を育むまち

次に、「ともに学び、輝く人を育むまち」について申し上げます。

学校教育については、ICTを活用した教育の推進に向け、教職員に対する支援を行うほか、学校運営に保護者や地域住民が参画するコミュニティ・スクールの導入校を拡充します。

また、大空学園義務教育学校の整備のほか、老朽化した設備等の改修やトイレの洋式化、学校図書資料の整備など、教育環境の充実に取り組みます。

学習活動については、市民大学講座のオンライン受講を可能とするほか、児童会館における新たな遊具の導入や体験ブースの設置、プラネタリウムの更新等を通じた機能の拡充、動物園の魅力アップに向けた獣舎の改修などを行います。

高等教育については、関係機関と連携しながら、地域の発展に寄与する人材の育成や、高等教育機能の充実に向けた取り組みの検討を進めます。

文化芸術については、文化団体への活動支援や地元出身の芸術家等に対する発表機会の提供に取り組みます。

スポーツについては、スピードスケートの裾野拡大に取り組むほか、フードバレーとかちマラソンや日本学生氷上競技選手権大会の開催、東京2020パラリンピック参加国の合宿の受け入れなどを行います。

安全・安心で快適に暮らせるまち

次に、「安全・安心で快適に暮らせるまち」について申し上げます。

環境保全については、家庭における省エネルギー機器導入への助成制度を拡充するほか、ごみの発生抑制やリサイクルの推進に向けた取り組みを進めます。

防災・減災については、備蓄品を集約し、一元管理するための新たな拠点備蓄倉庫等の整備や、被害想定の見直しに伴う備蓄資材の拡充のほか、防災訓練や防災出前講座などに取り組みます。

消防・救急については、老朽化した車両の更新を進めるほか、水害の発生に備え、関係機関と連携し、水防演習を実施します。

安全な生活環境については、交通安全や防犯の意識啓発、危険箇所における標識の設置、歩道の再整備を行うほか、消費者被害の未然防止に取り組みます。

上下水道については、稲田浄水場の機器設備の更新や配水管、下水道管渠などの老朽化対策に取り組むほか、川西地区の水源を変更するための送水管の整備や、汚水処理施設の統合に向けた帯広川下水終末処理場の施設改修などを進めます。

都市基盤については、中心市街地における再開発事業の推進のほか、道路の整備、橋梁の長寿命化に取り組みます。

また、子育て世帯向けの公的賃貸住宅の整備支援や、公営住宅の建て替え・改修を進めるほか、住宅や建築物の耐震化を促進するため、耐震改修促進計画を策定します。

さらに、帯広の森における園路の整備や休憩所の設置のほか、公園の整備や中島緑地の造成を進めます。

市民主体のまちづくり・自治体経営

最後に、市民主体のまちづくりと自治体経営について申し上げます。

地域社会活動については、市民からの提案による協働のまちづくり活動の促進や、姉妹都市との周年記念事業を通じた地域間交流に取り組むほか、核兵器廃絶平和都市宣言30周年特別事業として、記念式典やパネル展などを実施します。

また、アイヌ民族の歴史・文化への理解促進に向けては、百年記念館において、モバイル端末と連動したガイドシステムを導入するなど、社会教育施設における情報発信の充実に取り組むほか、伝統舞踊の観光コンテンツ化に向けた取り組みを進めます。

自治体経営については、自主財源の確保に向けたふるさと納税のプロモーション強化のほか、公共施設マネジメントの推進、ICTを活用した業務効率化などに取り組みます。

また、SNSを活用した分かりやすい市政情報の発信や、市税等のキャッシュレス決済のシステム整備など、市民の利便性向上に努めてまいります。

以上、令和3年度の主要施策について申し上げました。

むすび

「信無くば立たず」

論語の中で孔子が述べた一節です。

この言葉を、今、改めて噛みしめています。

信頼は、きまりを守り、誠実であること、そして相手を思いやり、協力し合うことで生まれます。

混沌とする社会において、閉塞感に押しつぶされそうになる時、そうした時こそ、お互いの信頼を高めていくことが、よりよい明日につながる大きな力となります。

一日の始まりを告げる朝の光は、いつも変わらずこの地の可能性を照らしています。

あおあお ひろびろ いきいき 未来を信じる 帯広

先人たちが、幾たびもの困難を乗り越え、今日の十勝・帯広を築いてきたように、先の見えない今を憂うことなく、市民の皆さんとともに未来を信じ、責任を持って誠実に、まちづくりの歩みを進めてまいります。

市議会議員の皆様をはじめ、市民の皆さんの一層のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、市政執行方針といたします。

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