平成31年2月15日 平成31年度帯広市各会計予算(案)記者会見

  • と き 平成31年2月15日(金)11時15分〜12時
  • ところ 市庁舎4階会議室
  • 出席者 帯広市長 米沢 則寿
        前田副市長、田中副市長
        政策推進部 池原部長、中里政策室長、関口広報秘書担当部長、石井企画調整監、
              倉口財政担当企画監
        総務部 廣瀬部長、商工観光部 相澤部長
  • 記者数 12名(テレビカメラ2台)
記者会見の様子
記者会見の様子2

配布資料

平成31年度予算(案)の概要 (1912KB)

平成31年度予算(案)概要資料の説明 (224KB)

平成30年度各会計補正予算(案) (653KB)

平成31年度予算(案)について

〈市長〉
 平成31年度予算の編成は、消費税率の引き上げや幼児教育・保育の無償化など、国の制度改正をはじめ、市民生活を取り巻く環境の変化が加速化するなか、予算編成方針で示した中長期的な視点を持った3つの重点を念頭に、政策・施策評価の結果や、多様化する市民ニーズを見極めながら、議論を重ねてきたところであります。

 平成31年度予算案は、限られた財源の中でも、市民の皆さんに納得感を持っていただけるように、公約の実現はもとより、「フードバレーとかち」の取り組みをはじめ、様々な施策において着実に成果を生み出し、持続可能なまちづくりにつながる予算になったと考えております。

記者からの質問

1 38項目の公約についての着手の状況は。

2 様々な政策がある中で特に配慮した点は。また、「市民の納得感を得られるように」とは、予算のどの部分に反映させているのか。

3 重点の三本柱のうち、防災や除雪など安全安心の点に対する思い、ほか。

4 産業の活性化に関する施策が、税収に結びついていく時期をどのくらいだと想定しているのか。

5 3期目の本格的な予算編成に当たって、視点を変えたことや改めて感じたことを聞かせてほしい。

6 「持続可能な」という発言があったが、予算のどの部分に現れているのか。

7 市長が以前から言い続けてきた「市民がプレーヤーである」という部分が色濃く見える予算になっていると感じるが、それについての思いは、ほか。

8 今後、民間活力の活用について、どのように考えているのか。

9 多額の寄附を活用する事業について、全体としてどのような効果を狙って、具体化していくのか。

記者との質疑応答要旨

〈十勝毎日新聞〉
 38項目の公約について、着手の状況を聞かせてほしい。


〈市長〉
 必ずしも予算が計上されているわけではないが、全てに着手しているという認識である。

〈北海道新聞〉
 様々な政策がある中で特に配慮した点を教えてほしい。 また、「市民の納得感が得られるように」との発言があったが、項目のどの部分に反映されているのか。


〈市長〉
 毎回そうだが、ことさらにここが重点という考えではなく、必要なものを積み上げた予算となっている。ただ、「持続可能」であるためには、世の中が変わっていくわけだから、変えるべきものは変えていかなければいけない。これまでとは違うような国の政策にも対応していかなければいけない。
 逆に、ずっとやってきたからと言って、これからもやっていかなければいけないのか、という視点も持ちながら予算編成作業を行ってきた。 今やっておかなければいけないことを、しっかりとやっていこう、という考えで編成しているので、特別、どこかに力を入れているという認識ではない。
 「納得感」については、当然、政策・施策評価での市民実感度を参考にするが、数値で現れたものと、我々が仕事をしている中での実感とは違う部分もある。実務的には、政策がおかしいのか、それとも我々の発信不足なのか。きちんと市民の皆さんに説明し、反応を見たうえで対応していくものなのか。まだまだ発信が足りないのではないかというものについては、しっかり対応していこうと議論している。そういう面では、「数値を上げたら納得してもらえるだろう」という捉え方はしていない。

〈NHK〉
 重点の三本柱のうち、安全安心の点では、3月の大雪や9月の地震など、それぞれの事に対してかなり具体的な対策が盛り込まれているが、それに対する思いを聞かせてほしい。


〈市長〉
 除雪・防災・安全安心については市民の関心が高いので、とにかくしっかりと対応していかなければならない。例えば、防災について言えば、9月に長期の停電があった。そこで、通信手段の確保が大きくクローズアップされたので、防災無線中継局の設置、避難所や災害時の拠点施設への非常用発電機の設置、そして移動可能な電源としてのプラグインハイブリッド車の導入などを盛り込んだ。 また、長期停電時における簡易水道施設の稼働停止や水質の低下の発生を防ぐための非常用の発電機や燃料タンクの設置のほか、引き続き指定避難所の暖房設備の補修も進めていく。これらは、先般のブラックアウトを受けての対策だが、ハザードマップも含め、間断なく対応していかなければいけないと認識している。
 除雪については、毎年どの程度の雪が降るか、どの時間帯にどのぐらいの量が降るかで、様相がかなり変わってくるので、必ずしも定型的な対策だけでは対応できない。そうした中で、議会からも政策提言をいただいたが、これまでよりもさらに対策を講じるため、今回、新たに除雪作業の拡充や除雪車両の増車に取り組むこととしたものである。

〈NHK〉
 特に除雪に関しての当初予算を増やしているが、この部分は市民の要望に応えたという感じか。


〈市長〉
 毎年、市民の皆さんや専門家の皆さんから除雪体制などについて意見をいただき、除雪を行ってきたが、今回は、特に交差点や路側帯の雪山に関して、道路を拡幅するため、排雪作業の箇所を増やした。特に、バス路線や通学路付近を中心にやっていきたい。 この部分は、市民の皆さんが不便に感じていたため、出来る限り、早め早めに手を打っていく必要があると思ったところである。昨年の3月の大雪の時、日中かつ途中で雨が降るなど非常に特異な事象であったが、雪山があったことで余計に不安が助長された面もあった。色々、ご不便をかけながらもそれなりに続けてきていた形だったが、最近の異常気象をふまえ、去年のようなことが起きるのであれば、危険なポイントについては、事前に摘んでおく必要があると感じたところである。

〈十勝毎日新聞〉
 産業の活性化について聞きたい。 地方交付税などが年々減額になっている中、歳入確保には税収が特に課題だと思う。そのために産業の活性化というのが大きく結びついてくると思うが、フードバレーとかち構想や起業支援、観光振興が税収に結びついていくというのは、いつぐらいの時期を想定しているのか。


〈市長〉
 税収には、大きく分けて法人市民税と個人市民税があり、まち自体が活性化してきて街中の固定資産税が上がることもあると思うが、経済全体が活性化することで税収の増加に繋がっていくと認識している。一方で、急激な人口減少もあって、個人市民税を払う人の数がどんどん減っていくことが予想される。その中で、まず「新しい会社をつくり、法人市民税を増やせないか」とか、「交流人口を増やしてお金を落としてもらおう」ということをこれまでやってきた。ただ、人口減少は、毎年確実に進むが、新しい会社をつくっても、サイズ感が出るまでの収益を生むようになるには時間がかかる。そのため、イノベーションプログラムなど起業家への色々な支援策を行っているし、農業関係でも従前から行なっている施策に加えて、国の制度も上手に使いながら、と畜場を整備し、酪農・畜産の拡大に対応できるようにするなど、様々やってきている。
 これらが一朝一夕に上手くいくとは思っていないが、確実に進んできていると思っている。農協の取扱高がこの10年間で約1000億円増えたが、そのうちの6割から7割が畜産である。したがって、酪農・畜産にシフトした形のこれまでの予算付けも理解してもらえると思うし、十勝管内の新設会社数も三年連続で増えてきている。 開業率と廃業率のバランスなど、色々なデータがあるが、少なくとも一定の成果は出ているのではないかと思っている。
 一つの例で言えば、フードバレーとかちの一環として、平成25年に、国から第一号でバイオマス産業都市の指定を受けたことで、様々な優遇措置を受けることができた。その結果、バイオガスプラントは、指定を受けるまでは17件しかなかったが、指定後は、21件に増えた。その間、設備投資額が242億円になり、これが地域の産業振興や仕事づくりにつながっている。先日の新聞に載っていたが、あるバイオガスプラントのメーカーの売り上げは、86億5千万円と報道されていた。5年前の平成25年には、23億円だった会社で、職員も100人前後だったが、今は130人を超えていると聞いている。
 つまり、フードバレーとかちという大きな産業政策の中で、家畜・ふん尿の有効活用が、酪農・畜産の振興につながったことにより、さらなる産業発展への環境が整った。この会社は非常にわかりやすい例だが、5年で売り上げが3.5倍、従業員も3割増しになり、売上がアップすれば、当然、設備投資をするだろうし、職員の給料にも反映されて、税収にも繋がっていくと思う。
 そうした面で、農業と食を中心にした産業政策の効果が表に出てきている。ただ、色々なところに波及していく話なので、「効果額はいくらか」と聞かれると、なかなか示しにくい。

〈北海道新聞〉
 昨年は、市長選があったので、3期目に入って今回が本格的な予算編成だと思うが、2期目から3期目に変わるにあたって、予算編成をする時の視点で変わったことや改めて感じたことがあれば聞かせてほしい。


〈市長〉
 自分のなかの意識を、そのまま予算額に反映しているとは言えないが、最初は、特に時間のかかりそうな産業政策からやってきた。国は、市の産業政策に対して明確な指示はしないが、一方で福祉や教育は全国一律であるべきだと思っているので、対応が遅れないようにしてきた。
 産業政策は、1期目と2期目で、予算は別にして大きな声を出して取り組んできた。
 3期目では、教育や福祉など、予算額の多寡には繋がらないかもしれないが、行政が確実に引っ張らなくてはいけない分野を意識したい。産業政策というのは、産業づくりのことなので基本的には民間主導になると思う。大きな方向性は、行政として持って取り組んでいるが、実際には、民間企業がそこに事業機会を見つけて頑張っていただく、そして税金を払っていただく、競争がつくられて地価が上がる、さらに地域内の経済循環ができるようになれば、人口減少社会で一人当たりのGDPも上がっていくだろうという、ざっくりとした考えがある。
 それで、産業政策は早めに手を打っておこうと思い、皆さんが嫌になるくらい、「フードバレーとかち」と言い続けてきたが、先ほど話したように、エネルギーの課題と、食と農業の産業化が、今は上手く繋がり始めたと思う。それを定住自立圏の枠組みでやってきたわけだが、地域間連携という形なので、十勝が一つになってしまうわけではなく、19市町村それぞれが多様性を持ったまま連携しながら地域づくりをしてきた。その中心に産業政策があって、皆さんに納得してもらいながら取り組んでいるうちに、「なかなかいいのではないか」ということになり、消防の広域化、災害対応やインフラ投資についても皆さんと同じ方向に向かって、行ってきた。
 こうしてみると、十勝が一つの圏域として、それぞれの個性を持ったまま、皆で共通課題を確認しながらまちづくりに当たれたというのが、この2期8年の状況だ。色々なことが動き始めたので「次に何だ」と考えた時、遅れているわけではないが、ウエイトをシフトしなければいけない、バランスを取らなければいけないと感じたところは、教育や福祉のラインだと思っている。

〈朝日新聞〉
 先ほど「持続可能な」という発言があったが、特に予算のどの部分にそれが現れているのか。


〈市長〉
 そこは、難しいところである。「持続可能な」というのは、生き延びればいいという話ではなく、これからも色々な分野で勝ち続けなければいけない、変わっていかなければいけないことだと認識している。 変わり続けることが持続可能性を呼ぶと先ほども申し上げた。そのために今やっておかなければいけないことは何だろうかと考え、ここまでやってきた。先ほども言ったように人口は減っていくので税収を確保するため会社づくりをやらなくてはいけない。会社はいくつもつくることができるので、創業や起業、第二創業も含めた支援を単発ではなく、継続してやっていかなくてはいけない。例えば、事業主体が違うので、直接、今回の予算には計上していないが、西19条北の工業団地の造成も土地開発公社が始めている。「十勝はすごいよ」と言っておいて、こちらに企業が来てもらった時に「土地がありません」というわけにはいかない。この土地の開発も、今年からやっているわけではなく、何年もかけてやってきた。また地域介護・福祉空間の整備や畜産クラスター事業なども、国や道の政策でもあるが、市としてこれらにもしっかりと対応していきたい。

〈NHK〉
 産業振興の話題で、サイズ感というお話があり、それをより大きく出していくには、市民や企業が主体的に関わっていくことが必要だと思う。あるいは、防災や地域コミュニティというところで、市民がもっと主体的に関われば、今まで行政がやっていた部分を他に回せるのではないかと思う。 市長は以前から「市民がプレーヤーである」と言い続けてきているが、その部分が色濃く見える予算だと思うので、そのあたり思いを聞きたい。


〈市長〉
 最近、主体性×(掛ける)多様性という言葉をよく使っている。まちづくりは、皆でやるものだと思っているので、我々も当然プレーヤーだが、市民の皆さんも企業も当事者として主体的に関与してもらいたい。でも、これらが一色である必要性は全く無く、多様な考え方やビジネス、コミュニティがあっていいと思っている。
 イノベーションプログラムも、延べ400人の方に参加していただいている。今、地域コミュニティが希薄化していると言われているが、決して希薄化はしていないと思っている。 時代の流れの中で、前と同じ形では出来なくなってきているだけだと思うので、地域の中のコミュニティのあり方も含めて、皆さんと一緒に考えていきたい。これは、どちらかが丸投げしたり、どちらかが全部をやったりということではない。地域の力とは、多分、そういうことなのではないかと感じている。
 予算は、この4、5年、トータルではそんなに変わっていない。一般会計で830億円前後である。その時々で、 国の政策に関する仕事が増えたり、ばんえい競馬の売り上げが伸びてきていることもあって増えているが、全会計で見ても1500億円台を行ったり来たりしている。
 急激な変化は、私の感覚では、行政にとって決してプラスにならないと思っている。安定性や継続性が基本にあって、その上で市民の皆さんがこのまちに住んでいることに満足してくれて、「このまちで活躍して、元気に生きていこう」という思いを引き出すのが我々の仕事であって、皆さんができることを「行政が全部やります」というのは、逆にコストがかかる話になる。その意味で、先ほど納得感という話もしたが、市民の皆さんとその感覚を共有していくために、どうやればいいのかを考えるのが、私の一番の仕事だと思っている。
 市民の皆さんの中に、「帯広で生きていこう」と決める方をもっと増やしたいと思っている。移住してくる方は、今まで住んでいたところと比べて、「十勝・帯広でこんな仕事をやってみたい」、「こんなコミュニティがあるから行ってみたい」というような理由で住むことを決めるのであって、「帯広市役所が大きいビルだから、ここで生活してみよう」とは絶対にならないと思う。
 「帯広はどのようなところなのか」と考えた時に、帯広の活力や産業、大袈裟に言えば住んでいる人たちの文化であるとか、住んでみたら隣近所が非常にいい人たちだった、というようなことがまさに我々が大事にしなければいけない部分だと思う。そのための核をつくりたくて、イノベーションプログラムなどの新しい動きをやってみたが、最近、それに関与していない人たちも少しずつこちらへ発信してくれるようになった。やはり関心を持ってもらいたいし、そうした動きが出てくると面白いと思っている。先ほど、教育の話もしたが、全てに躍動感があるとか、動いていないと面白くない。そうなるように皆さんと一緒にまちづくりをしていきたい。「市役所に預けておけば大丈夫」というようなまちをつくりたいわけではない。信頼感は持ってもらいたいが「何でもやってくれる」というのは、まちとしての躍動感がなくなってしまうと思う。
 そういう面では、市民の皆さんと一緒に、主体性と多様性があるまちづくりをするための予算だと考えている。今の世の中は、チャレンジングというか、変わらなければ沈むと思っている。「持続可能性」とは、変わっていくことに臆さないような市民の皆さんや企業、行政とが一体になって新しいまちづくりをしていくことである。それぞれのお立場から見ると、まだまだ足りないところはあると思うが、そうした考えで割り振ったのが今回の予算である。

〈十勝毎日新聞〉
 関連して、今、お話のあったチャレンジングとか多様性であるとか、そうしたことに、現在の庁内体制や人材で対応しきれているのか、認識を聞きたい。


〈市長〉
 「対応しきれているのか」と言われてしまうと、足りないところもあると思う。我々も変わっていかなければいけないし、「我々が変わったから、次どうぞ」ではなく、一緒に変わっていかなければならないと思う。仕事を通じて、そうした場をつくっていかなければいけない。お互いに影響しあって変わっていかなければならないが、市長としては、職員にもどんどん変わっていってほしいし、見て見ないふりをしないような仕事の進め方をしてもらいたい。変化を嫌がる人もいるが、どの部分を変えていくのか、変わっていかなければいけないのかということを皆と共有し、議論しながらまちづくりをやっていきたいので、そのための予算になってほしいと考えている。

〈十勝毎日新聞〉
 民間活力の活用が求められていると思うが、総合体育館のPFIとか保育所の民間委託など、民間活力を活用している政策が近年増えてきていると思う。民間のノウハウを取り入れることは市長が言われたように多様化をしていく上でいいことだと思うが、民間も人手不足が深刻であり、今後行政サービスを担っていけるのかという問題もあると思う。今後、行政サービスを民間に委託していくことについてどう考えているかを聞きたい。


〈市長〉
 人手不足だからとか、行政ができなくなるから、ということで、民間に移行するという発想はしていない。民間の方が上手にできることは、民間に任せた方がいいだろうし、行政が担うべきものは行政が担っていかなければいけない。何でも民間に移行しようとは思っていない。ただ、行政が色々なことをやっても、税収にはならない。民間でやっていただいて付加価値をつけてもらう、言葉は良くないかもしれないが、稼いでいただいた方が税収は増える。
 人口構成が変わったり、世の中が変わったりしているので、これから、まだまだ新たなタイプの市民サービスが出てくると思う。委託によって市の職員を減らすというマイナスの考え方ではなく、変わったものにどう対応していくのかを考えるのが我々の仕事であり、それを民間企業が行政と同じようにできる、または、行政以上に効率的にできることは、皆さんと話し合いをしながら、民間にシフトしていくことは必要だと思っている。
 それこそ、市役所でやるとコストが高いから民間にという発想はしていない。それは、不合理な話だと思う。または、民間だと安くできる、という発想もおかしいと思う。そう考えると、やるべきところがやるということである。
 先ほど、納得感という言葉を使ったが、仕事を切り分けていかなければいけないと思う。民間の力はとても重要だと思うし、我々が気づいてもいない最先端を走っているので、それをもフィードバックしていただきながら、我々も変わっていかなくてはいけないと感じている。

〈北海道新聞〉
 個人からの多額の寄附によって創設した基金を活用した新規事業が、今回の予算にいくつか盛り込まれていると思うが、今、帯広に限らず自治体の財政運営の自由度というのは少なくなってきている。その中で、ある意味、特別枠的な位置づけになると思うが、そこで全体としてどのような効果を狙っているのか。資料を見ているだけでは、実際に新年度からどう展開していくのかイメージしにくい部分もあるので、どのように具体化していくのか、聞かせてほしい。


〈市長〉
 大変ありがたく思っているところである。特に、この地域のチャレンジ精神であるとか、農業と食の周辺で新しいビジネスが出てくる素地があることなど、十勝の地域としての可能性に評価をいただいており、その分野を伸ばして欲しいということで、3億円の寄附を頂いた。したがって、寄附者の意向に沿って使いたいと思っており、一度には使わず、基金として5年なり10年のスパンの中で使っていきたいと思っている。
 まず、十勝における創業、起業、新規事業の創発といった部分が枠組みとしてあるが、今回は3本立てで、一本目が場づくりである。 私も、ずっとその分野にいた人間だが、インキュべーションオフィスであるとか、ビズカフェみたいに、起業の志を持った人間が集まって互いに触発される場所は少ないと感じている。「そうした場づくりをしてみたらどうか」というお話もされていたので、今期は、物理的な場づくりも含めて進めていきたい。
 二つ目がUIJターン事業である。当然、十勝の人たちも対象になるが、十勝の域外の人で、この地域で十勝の資源を使ってチャレンジしたいと思っている人たちに対して、発信がまだまだ足りないと感じている。改めて、今回、予算を計上したので、これまでと違った形でやっていきたい。
 そして、三つ目は、「なつぞら」の放送があるので、そのタイミングで外部に向けて十勝を売リ込んでいきたいと考えている。どういうことかというと、「なつぞら」の話をすると、インバウンドが増える。北海道に対するインバウンドではなく「なつぞら」の効果で皆が来ると思うが、これは昔と何も変わっていない。何かをしたら、観光客が来て、ホテルが儲かる、買い物してくれる、これだけではもったいないと思う。我々が「なつぞら」に期待しているのは、それを見た人たちが、十勝は開拓者精神に溢れる人たちがいっぱいいて、チャレンジングなことをやってきた土地だと感じてくれること。したがって、「今は、何をやっているのか」ということを発信しなければいけない。観光地を映してもらうなら、観光してもらえばいいと思うが、我々がやらなければいけないのは、今、十勝にいる人たちが、「なっちゃん」みたいにどれだけチャレンジングなことをしているのかを発信することである。漫画に出てくる主人公とその周りにいる人たちの息吹や血を継いだ我々が、今の十勝でやっていることを発信する最大のチャンスだと考えている。
 この予算で、どこかに行って看板を掲げて十勝の物産展をやろうとは思っていない。「東京や大阪ならわかるが、北海道の十勝で今そんなことやっているのか」ということを見ていただくきっかけに「なつぞら」を利用したいと実は思っている。先ほどの UIJターンと全く同じである。「田舎はいいですよ」というのではなく、「ここでは、こんな人たちが熱い想いを持って仕事をしている」ということを、移住支援などを含めて発信していかなければいけない。そして、ここに来ていただいた時に、「先進的なことを考えている人たちは、ポツンと孤立しているのではないか」と言われないように、帯広や十勝にそういう人たちの集える場が、数か所できればいいと思っている。
 十勝には、ロケ地が観光地となる場所は少ないと思っている。ファームツーリズム、サイクリングツーリズムは、十勝の圧倒的な自然環境の中で体験できるが、ほかのまちにもある。だが、人をテーマにした発信は、今、言ったようなことをしなくてはいけない。「今の人たちが何をしているのか、なぜここの人たちは、こんなに明るいのか」ということを見ていただきたい。
 4月から始まる北海道編で見ていた「なつぞら」のイメージが、十勝・帯広に実際に来られた時に、「地元の人と話してみたらあのままだよ」と思っていただくようにしていくのが、今回、我々がやるべきことで、「あの頃のロケ地はここですよ」ということではないと思う。今回の予算では、その部分がとても重要だと思っている。職員にもそうした視点を持つよう指示しながら、寄附者のご意向から外れないよう、ご本人とも話をしながら計上した予算である。大切にかつアグレッシブにご寄附を使わせていただきたいと考えている。

                                                      以上

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