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帯広市議会基本条例と議会改革の取組み

 議決機関としての役割や議員の職責・職務を市民への誓約として示すとともに、その役割を果たすための具体策などを定めた議会基本条例を、平成22年3月1日開催の定例会本会議で制定しました。市議会では議会基本条例に基づき、議会改革の取組みを進めています。

条例のポイント

  • 議会や議員の活動の基本的なあり方について、市民が評価できる基準を示すこと 
  • 市民代表機関としての役割、議員の職責・職務を市民への誓約として自ら明らかにすること 
  • 多様な民意の反映に努め、執行機関の監視とともに、首長とは別の視点から政策立案を行うこと

制定までの流れ

  1. 市民説明会(平成21年11月7日~11月21日、10会場) 
  2. 条例原案について、市民意見を募集(平成21年11月4日~12月3日、パブリックコメント) 
  3. 条例案の策定(条例原案に市民意見などを反映) 
  4. 市議会の議決(平成22年3月定例会)

条文

市議会本会議   前文と9つの章(全21条)、附則からなります。

 施行日:平成22年4月1日

平成22年3月1日
条例第1号

目次

前文
第1章 目的(第1条)
第2章 議会及び議員の活動原則(第2条~第4条)
第3章 市民と議会との関係(第5条・第6条)
第4章 市長等と議会との関係(第7条~第9条)
第5章 委員会の活動(第10条~第12条)
第6章 政務活動費(第13条)
第7章 議会及び事務局の組織体制整備(第14条~第16条)
第8章 議員の政治倫理、定数及び議員報酬等(第17条~第19条)
第9章 最高規範性及び見直し手続(第20条・第21条)
附則


 

前文

 日本国憲法は地方自治を規定し、その本旨を受けた地方自治法によって、地方公共団体の責務を「住民の福祉の増進を図ること」と定めています。

 地方のことは地方で決定し、地方が担っていくという地方分権の時代を迎えています。
 市長とともに市民の代表である議員・議会には、市長等の執行機関と緊張関係を保ちながら、市の意思を決定し、行政執行を監視、評価する議事機関としての役割と責務に加えて、市民の意見を反映した政策提案機能の充実が求められています。

 そのためには、公正かつ透明で、市民にわかりやすい、開かれた議会運営のもとに、市民への情報の提供と共有化を図ることが何よりも重要です。

 その上で、議員が活発に議論を交わして結論を出し、その議論の中で、市政の問題点を広く市民に明らかにして、自治への関心を喚起し、その理解と参加を得ていくことが必要です。

 帯広市議会は、昭和8年6月1日の発足以来、議会の歴史の上に立って、独自性、自立性を発揮し、議会改革に努め、市民の福祉の向上を最大の使命として議論を重ねてきました。

 私たち市議会議員は、市民の声を真摯に受け止め、期待される役割を発揮できるよう研さん努力し、さらなる改革を進めて、市民の負託に応えていかなければなりません。

 ここに、帯広市議会は、住民自治の主権者である市民への誓約として、議会、議員の活動原則並びに議会と市民及び市長等との関係など基本的な事項を定め、議会の最高規範として、この条例を制定します。



第1章 目的

(目的)
 第1条 この条例は、議会及び議員に係る基本的事項を定め、もって市民参加による豊かなまちづくりの実現に寄与することを目的とする。


第2章 議会及び議員の活動原則

(議会の活動原則)
 第2条 議会は、次に掲げる原則に基づき活動しなければならない。
(1) 市民を代表する議決機関であることを常に自覚し、公正性、透明性を確保し、市民に信頼される開かれた議会を目指すこと。
(2) 市民を代表し意思決定する議決機関として、市長等執行機関の市政運営に対する評価、監視機関としての役割を果たすとともに、政策立案、政策提言機能の充実強化を図ること。
(3) 市民の多様な意見や専門的知見等を的確に把握し、必要な調査を実施して、市政に反映させるための議会運営に努めること。
(4) 市民にとって分かりやすい言葉を使うなど、市民の傍聴及び参加の意欲を高める議会運営に努めること。
(5) 地方分権の進展に的確に対応するため、他の地方公共団体の議会との交流及び連携を行うこと。
(6) この条例に定めるもののほか、この条例をふまえ、別に定める会議規則、委員会条例及び議会内での申し合わせ事項等を継続的に見直しすること。

(議員の活動原則)
 第3条 議員は、次に掲げる原則に基づき活動しなければならない。
(1) 議会の構成員として、一部の団体及び地域の代表にとどまらず、市民全体の福祉の増進を目指して活動すること。
(2) 市政全般についての課題、市民の意見、及び要望等を的確に把握し、また自己の能力を高めるために不断の研さんに努め、市民の代表としてふさわしい活動をすること。
(3) 議会が言論の府であること、合議制の機関であること及び議員間は平等であることを十分に認識し、議員間の自由な討議を重んじること。

(会派)
 第4条 議員は、議会活動を行うに当たり、議長に申し出て会派を結成することができる。
2 会派は、政策を中心とした理念を共有する複数の議員で構成し活動する。
3 会派は、政策立案、政策決定、政策提言等に関し、必要に応じ他の会派との間における調整を行い合意形成に努めるほか、議会運営に関し、議会運営委員会等を通じ、会派間における調整を行うものとする。
4 前項の規定は、会派に所属しない議員の活動を制限するものとして解釈してはならず、かつ、議会は、会派に所属しない議員の意見が議会運営に反映されるよう配慮しなければならない。


第3章 市民と議会との関係

(市民参加及び市民との連携)
 第5条 議会は、市民に対し積極的にその有している情報を公開し、説明責任を十分に果たさなければならない。
2 本会議のほか、常任委員会、議会運営委員会及び特別委員会(以下「委員会」という。)は、原則として公開しなければならない。
3 委員会の運営に当たっては、参考人制度及び公聴会制度を十分に活用し、市民の専門的又は政策的識見等を議会の討議に反映させるよう努めるものとする。
4 請願及び陳情の付託を受けた委員会は、これを市民による政策提案と位置づけ、その審査においては、提案者の意見を聴く機会を設けなければならない。
5 議会は、議員と市民が市政全般にわたり情報及び意見を交換する市民との意見交換の場を多様に設けるよう努めなければならない。

(議会広報の充実)
第6条 議会は、市民に議会と市政への関心を持たれるよう、多様な議会広報活動に努めなければならない。


第4章 市長等と議会との関係

(緊張関係の保持)
 第7条 議会審議における議員と市長その他の執行機関の長及びその補助職員(以下「市長等」という。)は、次に掲げるところにより、緊張関係の保持に努めるものとする。
(1) 本会議における議員と市長等との質疑応答は、広く市政上の論点及び争点を明確にして、一問一答方式等で行うことができる。
(2) 議長から本会議及び委員会への出席を求められた市長等は、当該議員又は委員の質問及び質疑に対し、答弁に必要な範囲内で、議長又は委員長の許可を得て反問することができる。

(議会への重要政策等の説明)
第8条 議会は、市長が提案する重要な政策について、議会審議における論点を整理し、その政策水準を高めるため、市長に対し、次に掲げる事項を明らかにするよう求めるものとする。
(1) 政策提案の根拠
(2) 提案に至るまでに検討した他の政策の是非を含めたその経緯
(3) 他の地方公共団体の類似する政策との比較検討
(4) 市民参加の実施の有無とその内容
(5) 総合計画との整合性
(6) 財源措置
(7) 将来にわたるコスト計算と政策効果
2 議会は、前項の政策等の提案を審議するに当たって、立案及び執行における論点、争点を明らかにするとともに、執行後における政策評価に資する審議に努めるものとする。

(地方自治法第96条第2項の議決事件)
第9条 議会は、議会の監視機能上の必要性と市長の政策執行上の必要性を比較衡量の上、地方自治法(昭和22年法律第67号)第96条第2項の規定に基づき、議会の議決すべき事件の追加を積極的に活用するものとする。
2 前項の議決すべきものについては、帯広市議会の議決すべき事件に関する条例(平成18年条例第1号)で定める。


第5章 委員会の活動

(委員会中心主義)
第10条 議会の運営は、原則として委員会での審査、調査を経た後、その結果をもとに、本会議において審議、表決を行う委員会中心主義によるものとする。

(討議による合意形成)
第11条 委員は、審査に当たっては、委員相互間の自由な討議に努めるものとする。
2 委員は、議員、委員会及び市長提出議案並びに市民提案に関し、審査し結論を出す場合は、委員相互間の論議を尽くし、合意形成を図るよう努めなければならない。

(委員会の適切な運営)
第12条 委員会は、社会経済情勢等により新たに生じる市政課題に迅速かつ的確に対応するため、委員会の専門性と特性を活かし、適切な運営に努めなければならない。
2 委員会は、委員の資質向上及び政策の充実に資するため、独自に調査研究するよう努めるものとする。
3 委員会は、市政課題に柔軟に対処するため、議員及び市民が自由に情報及び意見を交換する懇談会等を積極的に行うよう努めるものとする。
4 委員会は、審査等に当たっては、資料等を積極的に公開しながら、市民に対し分かりやすい議論を行うよう努めなければならない。
5 委員長は、委員会の秩序保持に努め、委員会報告に対する質疑については、責任を持って答弁しなければならない。


第6章 政務活動費

(政務活動費の交付、適正な執行及び透明性の確保)
第13条 議員の調査研究その他の活動の充実を図り、もって議会の審議、立案等の機能を強化するため、帯広市議会政務活動費の交付に関する条例(平成13年条例第6号)で定めるところにより、政務活動費の交付を受けた会派及び会派に属さない議員は、政務活動費を適正に執行しなければならない。
2 政務活動費の交付を受けた会派及び会派に属さない議員は、帯広市議会政務活動費の交付に関する条例第8条の収支報告書提出後、速やかに証拠書類を公開することにより、その使途の透明性を確保するとともに、市民に対し説明責任を果たすものとする。


第7章 議会及び事務局の組織体制整備

(議員研修の充実強化)
第14条 議会は、議員の資質の向上を図るため、議員研修の充実強化に努めるものとする。
2 議会は、議員研修の充実強化に当たり、広く各分野の学識経験を有する者及び市民等との議員研修会を積極的に開催するものとする。
3 議会は、市政課題を広い視点から捉えるため、議員に他の地方公共団体事例等を調査研究する機会を設けるよう努めるものとする。

(議会図書室)
第15条 議長は、議員の調査研究及び市政運営の参考に資するため、議会図書室の充実に努め、適正に管理し運営するものとする。
2 前項の議会図書室の運営等については、帯広市議会図書室条例(昭和23年条例第17号)等で定める。

(議会事務局の組織体制整備)
第16条 議長は、議会の政策形成及び政策立案能力を向上させ、議会活動を円滑かつ効率的に行うため、議会事務局の調査及び法務機能の充実強化を図るものとする。
2 前項の体制整備については、帯広市議会事務局設置条例(昭和26年条例第28号)等で定める。


第8章 議員の政治倫理、定数及び議員報酬等

(議員の政治倫理)
第17条 議員は、市民全体の奉仕者として人格と倫理の向上に努め、いやしくも自己の地位に基づく影響力を不正に行使することによって、市民の疑惑を招くことのないよう行動しなければならない。

(議員定数)
第18条 議員定数の改正に当たっては、行財政改革の視点を含め、市政の現状と課題、将来の予測と展望を十分に考慮するものとする。
2 議員定数は、人口、面積、財政力及び市の事業課題並びに類似市等と比較検討するとともに、多様な市民意思を十分に反映でき、かつ合議制の機関として活発な議論が可能となるよう、総合的な観点から決定するものとする。
3 議員の定数は、帯広市議会議員定数条例(平成12年条例第43号)で定める。

(議員報酬等)
第19条 議員報酬等は、そのあり方を含め、その額が議員の職務及び職責に見合うよう適時に見直しをするため、帯広市特別職報酬等審議会条例(昭和39年条例第48号)に定める審議会の意見を参考にするものとする。
2 議員報酬等は、帯広市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例(昭和32年条例第22号)で定める。


第9章 最高規範性及び見直し手続

(最高規範性)
第20条 この条例は、議会の最高規範であり、議会に関する他の条例、規則等を解釈し、又は制定し、若しくは改廃するに当たっては、この条例の趣旨を尊重し、この条例に定める事項との整合を図らなければならない。
2 議会は、議員にこの条例の理念を浸透させるため、一般選挙を経た任期開始後速やかに、この条例の研修を行わなければならない。

(見直し手続)
第21条 議会は、常に、この条例の目的が達成されているかどうかを議会運営委員会において検討するものとする。
2 議会は、前項の検討の結果に基づき、この条例の改正を含む適切な措置を講ずるものとする。
3 議会は、この条例を改正するに当たっては、本会議において、改正の理由及び背景について詳しく説明しなければならない。


附則

この条例は、平成22年4月1日から施行する。



PDFファイル帯広市議会基本条例 (182KB)

議会改革の取組み

 帯広市議会がこれまで取り組んできた議会改革の主な取組みをご紹介します。

PDFファイル帯広市議会における議会基本条例の制定と議会改革の取組みについて (272KB)


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