第一章 自然環境

十勝平野誕生

 北海道のアルプスといっても過言ではない日高山脈と、石狩山地などが、かつて大きな深い湾を抱いていた。そして、十勝岳やトムラウシ山などに源を発する十勝川をはじめ大小の河川が、山を削りながらしばしば隆起するこの湾をゆっくり埋めていった。

 このようにして長い歳月のあいだに、北海道第三の長流十勝川が育ち、また三方を山岳に囲まれ、一方が海に面するなかで、特に河岸段丘の発達したわが国屈指の十勝平野が誕生した。

自然

 ことに、帯広川・札内川の下流域には、清らかな水が湧き、夏は鱒、秋は鮭が産卵のために群をなしてさかのぼってきた。火山灰が厚く堆積した台地は、カシワやミズナラの森林に覆われ、年々落ちては朽ちる厚手の葉は、ヨモギ・ワラビ・エゾヤマハギ・スズラン・オミナエシ・フデリンドウ・オカトラノオなどを茂らせた。冬は、日本海から吹き寄せてくる湿気が中央の山地・山脈にさえぎられるため積雪が少なく、越年するため鹿が群れ集まってきた。

 日高山脈の森林は、上部のダケカンバ帯・針葉樹林帯、その下部の広葉樹林帯・平野部へと連続し、林床の植物は大変豊かで大半の動物たちの生活の場となっていた。

 川岸の肥沃地には、ハルニレ・ヤチダモ・キハダ・オニグルミ・カツラ・イタヤ・ドロノキなどが、ブドウやコクワの蔓をまとって昼なお暗い森をつくり、そこはシマリス・キツネ・タヌキ・フクロウ・カケスなどの楽天地となった。木陰の清流には、小魚やザリガニが遊んでいた。時には、山の主である熊が出没した。

 川岸に堆積した自然の堤と台地に挟まれて、湿地帯が広がり、ヨシ・スゲなどを育て、ハンノキを茂らせ、木賊(とくさ)原をつくった。季節には、アヤメやギボウシなどが一気に野をいろどり、ところどころに残った沼には、おびただしい水鳥が群れ、ヒシが実をつけた。

 しかし、明治中期以降の開拓・開発により、特に内陸平原部の樹海はその姿をほぼ失っていき、自然は趣を変えて田畑が広がっていった。今では、十勝の森林面積の比率は東北地方六県に比べて低く、全国平均と同程度である。

気候

 十勝の気候は亜寒帯気候区に属し、内陸部は大陸性気候である。帯広の気候と類似している世界の都市として、トロント、モントリオール、キエフ、サンクトペテルブルク、ヘルシンキなどをあげることができる。つまり、帯広の気候は、人口がとても多く生活水準の高い北米東岸や北欧・黒海北部などの都市の気候に類似しており、なかでもトロント、モントリオールの気候とよく似ている。

 従って、帯広の気候を世界全体の中で考えると、適度に人間生活に刺激を与える至極良好な気候といえよう。また、帯広の降雪量は、近畿地方以北の日本海側に比べると極端に少ない。

面積・位置

 十勝の面積は、約10,800平方キロメートルで道内14支庁のうち13パーセントを占め最大、しかも都府県で広さ第5位の新潟県の面積に匹敵する。

 帯広は、この十勝のほぼ中央に在って、肥沃な沖積地や段丘地形で構成される台地などが広がっているところに位置する。人々は、先史時代から今日まで、母なる十勝川の流域などの自然の恵みや試練を受けてきた。

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十勝地方の地形模式ダイアグラム
(原図、理学博士岡崎由夫、昭和50年ごろ作成)

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