市長コラム「夢かなうまちおびひろ」-平成24年度

「旅立ちの日に」寄せて―広報おびひろ平成25年3月号掲載

 卒業式のシーズンです。30年ぶりに帯広に戻ってきて以来、市立高校の卒業式に出席していますが、毎年、皆さんの歌に感動させられます。私たちの世代では「仰げば尊し」が定番でしたが、最近では「旅立ちの日に」という曲が全国的に歌われているようです。
 この曲は、平成3年に埼玉県の中学校の先生が「卒業する生徒たちのために、何か記念になる、世界にひとつしかないものを残したい」と作られたもので、その歌詞、旋律ともに先生たちの未来に羽ばたく生徒に対する想いが込められており、聴くたびに熱いものが胸に込み上げてきます。

 昭和の時代に育った私自身の卒業式では、「仰げば尊し」をみんなで歌い、今でも懐かしく想える時代を過ごさせてもらったことに幸せを感じていますが、今その頃を振り返りますと、最も多感な青春時代の幕開けのときに、3年間一緒に暮らした仲間と、彼らとの思い出の縁である校舎・空間が私にとって一生の宝物になっていると思っています。

 今回、卒業される皆さんにも、せっかくの機会ですから、自分がどこで生きたのかということをしっかりと目に焼き付け、同窓の仲間とそれぞれの母校の文化や伝統を大切にしてほしいと思います。そして、それが今は感じなくとも、いずれいつの日か絶対に宝物だと気付くときが来るはずですので、その時代に胸を張ってこれからの人生を送ってほしいと思います。

 人生という長い旅の先輩として、若い皆さんに少しだけアドバイスを贈るとすれば、自分で自分の限界を決めたり、自分にたがをはめたり、自分はこういう人だと決め付けないでほしいということ。
 やりたいことを見つけるのに、立ち止まらないで一生懸命に自分で考えて、自身の意志で行動できる大人になってほしいということ。
 そして、何事にも前向きに、逃げないで真っすぐにチャレンジしてほしいということでしょうか。
 いくつになっても、変化を恐れずにチャレンジしていくことが、生きていくということだと考えていますが、感性で行動できることが若さであり、変わること、変えることを恐れないのが「青春」ということではないでしょうか。

 私たち大人は、「旅立ちの日に」の歌詞にあるように、はずむ若い力を信じています。勇気を翼に込めて、希望の風に乗っている若者たちがチャレンジできる社会・環境をみんなで力を合わせて創っていかなければならないと思っています。


氷の文化は十勝のプライド―広報おびひろ平成25年2月号掲載

 帯広三大まつりの一つである「おびひろ氷まつり」が、50回の節目を迎えました。

 一年の中で最も寒さの厳しい時期に、帯広のまつり推進委員会の皆さんをはじめ、陸上自衛隊の皆さん、そして市民の皆さんの協力で歴史を積み重ねてきました。

 毎年、数多くの氷雪像に感動を覚えます。特に、氷彫刻に太陽の光が射し込み、その美しさを際立たせるさまは、まさに芸術です。

 氷点下20度の中での厳しい作業を考えると感慨もひとしおで、その中にある清漣さや透明感は、私たちの心を引き締め、凛とした気持ちにさせてくれます。また、その厳しさとは対照的に、会場を子どもたちがあどけなく走り回っている姿があり、その情景に十勝・帯広の厳しい寒さには氷の文化が息づいていることを改めて感じます。日々の暮らしに根ざした緩みのない、まさに倦まず弛まずの精神と生活に、この地域が発展してきた歴史の一ページを見るような気がします。

 私たちは寒さの怖さやつらさを知っているからこそ、人の温もりを人一倍大切にする文化を受け継いできており、母親の手の温もりといった、温かさに対してより敏感な神経を持って育ってきているのではないでしょうか。

 先人たちはこの厳しい自然環境の中で開拓を進め、その苦労を喜びや資産・財産そして文化に変えてきましたが、私たちの最近の生き方はそれをきちんと継承しているでしょうか。開拓131年目の今年、改めてそういうことを感じながら生きていかなくてはならないと思っています。

 また、「快適さ」とは一体何でしょうか。厳しい寒さの中で暖をとれること、穏やかに眠れること、幸せとは、もしかするとそのありがたさを感じることなのかもしれません。安全な場所で生きていけること、口に入れるものが安全であること、暖かい布団で眠れること、そういう安心や信頼という温かさに守られて生きていること、これが実は豊かさということなのではないでしょうか。

 十勝・帯広の人々はその本質を先祖から代々と受け継ぎ、知っているはずです。そんな歴史・文化の中で育ってきているということに誇りと、自負心を持ち続けたいと思います。そして、ここに住む一人一人がこの地域と歴史・文化に愛着を持ち、自身がこの地域の一員として、さらに豊かな場所にするために生きているというプライドを持ってほしいと思います。


年頭のご挨拶〜「新たな価値」を創り出す気概をもって―広報おびひろ平成25年1月号掲載

 明けましておめでとうございます。
 本年が希望に満ちた輝かしい一年でありますよう、お祈りいたします。

 今、私たちは、食料の安全保障、エネルギー資源の確保といった日々の生活や命を取り巻く問題に、先送りすることなく取り組まなければならない転換期を迎えています。また、東日本大震災を機に私たちが生活していく上で、決して譲ることのできない安全・安心などといった「基本的な価値」が見直されてきています。
 昨年、帯広市は開拓130年・市制施行80年を迎えました。改めて先人たちの思いと、この地の財産を継承していくことの責任を強く感じると同時に、十勝一丸となってフードバレーとかちの推進を通じて、「とかちのかち」を創造・発信していく決意を新たにしたところです。
 私は、これまでの国際戦略総合特区などの指定は、十勝・帯広が勇気と覚悟を持って時代に向き合ってきたことの証であり、「新たな価値」を創り出すことへの北海道やわが国、そして時代からの私たちへの要請であると受け止めています。

 「夢かなうまちおびひろ」の実現のため、変化を自ら創り出していく気概を持って、引き続きフードバレーとかちを旗印に私自身が先頭に立って、未来に向かって挑戦し続けることをお誓いし、新年のごあいさつとさせていただきます。


「とかちのかち」の創造を―広報おびひろ平成24年12月号掲載

 国内外への販路と交流人口の拡大を図る戦略の一つとして、「とかちのかち」をテーマに、JR山手線の中吊り広告ジャックや物産展などを首都圏で取り組みました。「とかちのかち」のかちは、値打ちという意味の価値と、十勝の勝つという文字の掛け言葉です。

 この企画は、十勝に大きな可能性を感じ、強い興味を持って十勝の情報発信や新しい価値作りを手掛けたいという、首都圏のクリエーター集団の提案によるものですが、これは地元に生きるわれわれが、自身に対して十勝の価値を考えるきっかけ作りでもあり、一方、外からはどのように見られているのかを知ろうという意図で始めたものでもあります。

 帯広開拓130年、市制施行80年の記念式典を11月1日に終え、今一度、過去を振り返ると、これまで十勝が創り出してきた価値は何だったのだろう。今、われわれの時代が創り出し、これが「とかち」だと説明できる価値は何だろう。そして子や孫たちにつないでいきたい価値の萌芽は何だろうということを改めて自問しています。

 記念式典に来賓として出席していただいた姉妹都市の大分市の釘宮市長からは「みんなが共有できる、昔も今も変わらずに追い求めているものがある」、徳島市の原市長は「ゆったりとした環境が生み出すおおらかな人間性や気風」、松崎町の斎藤町長は「松崎町のまちづくりの原点にある『山と海は恋人、川は仲人』という考え方が十勝も通じる」、そしてスワード市のシーワード市長からは、「新鮮な空気をはじめとするすばらしい環境が、地元アラスカを思い出させる」という十勝・帯広のイメージや価値を伺いました。皆さん、これらの言葉をどう思われますか。

 われわれが認識している価値と外から見た価値の違い、われわれが気付かない、気付いていないこと、また、われわれが価値だと思っていることをだれも触れてくれないことや当たり前だと思っていることが価値だったりもします。やはり、新しい十勝の価値を見つけ、創造していくためには、今一度真剣に十勝の価値を考えなくてはならないのではないでしょうか。

 それぞれの認識する価値を擦り合わせ、方向性を一致させ、十勝・帯広の空間全てと、ここに生きるわれわれのライフスタイル・生きざまそのものを世界に問い掛けていくことが、今後のフードバレーとかちの取り組みの目標であり、まちづくりの指針・方向性になるものと考えています。


自信と誇りを次世代に―広報おびひろ平成24年11月号掲載

 先日、ある会合で郷土史研究家の方から先人の生きざまを中心に、開拓130年の歴史のお話を聴かせていただきました。改めて多くの人々がそれぞれの時代を、精一杯勇気を持って生きてきたことに感慨を覚えたところです。

 依田勉三の開拓者精神と功績は、今を生きるわれわれに脈々と受け継がれているところですが、他にも時代を拓く大きな功績を残された方々を紹介していただきました。

 十勝監獄初代典獄の黒木鯤太郎は、受刑者に対してキリスト教的倫理観や誠実さなど「人間の基本」を見失わずに彼らをマネジメントしながら、十勝内陸で初めて地域開発を手掛け、公共事業ではなく刑務作業で道路や学校などを建設し十勝の礎を築きました。

 鷲見邦司は、北海道庁殖民課十勝出張所の初代所長で、国有未開発地処分法を活用し、入植者に対して開墾地の払い下げや人が集まる仕組み作りなど、行政として起業・開発のインフラを整備し、都市計画の原型を策定しました。

 高倉安次郎は、雑貨店開業のほか産業組合法を活用し、帯広信用組合や、競馬場・家畜共進会場を造成した十勝畜産組合などを設立し、民間の力で良質な仕事を作り、十勝・帯広のビジネスモデルの原型を確立しました。

 後に民選初の帯広市長になる佐藤亀太郎は、第一次世界大戦時の砂糖不足への国家政策に対応できる場所として帯広が選ばれた時、ビート糖業に精力的に取り組み、その立役者となりました。国策にスピーディーに対応し、十勝初の近代的大工場を擁した製糖工業は、地域の発展に大きく寄与しました。

 この他にも多くの先人たちの苦労・功績が見事につながって、今の帯広が成り立っています。先人たちの共通点は、それぞれのビジョンや哲学と、誠実さや周囲への思いやりなどをしっかりと持っていたことではないでしょうか。
 こうした歴史を振り返ると、この2年半の間、皆さんと一緒に進めているフードバレーとかちの戦略の一つ一つが、それぞれの時代の思考と行動に、見事に重なることを改めて感じました。また、皆さんが苦労され、悩みながらの人生だったこともお聴きし、勇気をもらった思いがしました。

 十勝・帯広は一生懸命働く人が、人間らしく、誠実かつ真面目に生きていくことで歴史を作ってきました。その歴史・文化がしっかりとこの地域の人々の心に刻印されていることを誇りに思い、次の時代につないでいきたいと思います。


「お互いさま」で支え合い―広報おびひろ平成24年10月号掲載

  生きているということは
   誰かに借りをつくること
 
 生きていくということは
   その借りを返してゆくこと

 東日本大震災の避難所に掲示されていた永六輔の詩の一節です。

 私たちの生きている社会は、親族、地域、職場などで比較的濃密な人間関係が形成され、それぞれ血縁、地縁、社縁などと呼ばれて、相互に教え合い、助け合い、いたわり合うという相互扶助のシステムとして機能していました。

 ところが近年、核家族化、非婚化、長寿化などによる単身世帯の増加や多様なライフスタイル、個人生活を尊重する傾向、さらに雇用形態の変化などにより、支え合いという意識が弱くなってきていると同時に、社会の中で生きているという感覚が薄れてきているように感じます。その典型が一昨年の高齢者の所在不明問題に端を発した「無縁社会」という言葉であり、大きなショックを受けたことは記憶に新しいところです。

 高度経済成長期に生まれ育った私たちの世代は、「人に迷惑を掛けてはいけない」と教えられてきました。しかし、迷惑を掛けずに生きている人はまずいないと思います。迷惑を掛けていないという人がいるとしたら、それは社会に対する自覚が足りないのではないでしょうか。また、垣根を作り、借りを作ってはいけないと周りの人と線引きをして、まさに損得勘定を優先させて生きているのではないでしょうか。われわれは生きている限り、周囲に何かしらの世話を受けています。ですから、お互いさまという考えで、自分自身にできることを精一杯行うことが大切だと思います。

 個人の生活を尊重することは当たり前ですが、そうあるが故に、余計に相手の生活も尊重しなくてはいけません。お互いにそのように生きていくことで、より自分の生活が豊かになるという発想に至ることが必要ではないでしょうか。

 昨年は東日本大震災後の被災住民同士による支え合いを始め、自ら積極的に自分の時間を惜しみなく被災地支援に注ぐ、多くの人々がいたことにより「絆」という言葉が取り上げられ、支え合いの精神がまだまだ健在であることを心強く感じたものでした。

 冒頭の詩は、われわれ人間の生き方を考えるとき、それぞれの多様な生き方を認め合い、個人生活を尊重し合う日本人が昔から持っていた「お互いさま」という、忘れてはならない根源的な気持ちを語り掛けていると感じています。


本当の豊かさとは―広報おびひろ平成24年9月号掲載

 9月1日は防災の日です。大正12年のこの日に起きた関東大震災の教訓を忘れないという意味で、昭和35年に制定されたものです。

 さて、東日本大震災から1年半が経過しようとしています。震災後、半年ほどで多くの人が知ったのは、結局のところ運命と未来は他人任せにできないということでした。生きているということと生きてゆくということに人々は真摯に向き合うことにもなりました。

 それから1年が経過した今、私たちは大震災で見たこと、気付いたことを忘れてしまってはいないでしょうか。忘れないと前に進めないこともありますが、忘れていいことといけないことの峻別を間違ってはいけないと思います。

 国と電力会社は、北海道内において一律7パーセントの節電を呼びかけています。今回の節電を通じて震災後に気付いた事、豊かさの本質や人間の基本とは何かを改めて考えさせられました。
 先日、テレビ番組で宇宙からの夜の日本列島を見ました。東京、大阪、そして北海道では札幌が非常に明るく映し出されていました。普段からエネルギー消費の少ないエコな生活をしている地方・人がいる一方で、多くの機能・施設が集中し、刺激や便利さを謳歌し、人が集まる大都会のまばゆい光に、何ともいえぬ違和感を禁じ得ませんでした。国を挙げての節電が叫ばれるとき何故「一律」なのか、それは果たして平等なのか。

 日ごろから倹約した生活・不便さも飲み込んだ生活をしているところと、あふれるような消費をし、便利さの恩恵に浴しているところが、危機に当たって「一律」に論じられるところに、わが国が直面する大きな課題も重なって見えます。日本人の「忘れっぽさ」を含め、今一度反省しなければならないと感じます。

 今回節電を求められ、改めて私たちの生活における電気の有用性を知り、同時に豊かな生活を営んでいく上で、必要かつ十分なエネルギーの消費とはどのくらいなのかという議論が必要だと強く感じました。そしてそれは私たちの生活様式と大きく関係することです。
 人間として豊かな生活とは何かを3.11を踏まえ、これからも考え続けなければならないと思います。

 フードバレーとかち、環境モデル都市おびひろ、夢かなうまちおびひろで私たちが求める「豊かさ」について、厳しい寒さで電力需要のピークを迎える冬に向けて一人一人がもう一度考えなくてはならないのではないでしょうか。


オリンピックに思うこと―広報おびひろ平成24年8月号掲載

 ロンドンオリンピックの開幕です。ロンドンの風景がテレビに映し出され、6年間の駐在時代をとても懐かしく感じています。十勝からは福島千里選手、山本幸平選手、パラリンピックには小野智華子選手が出場しますので、地元から声援を送りたいと思います。
 
 かつてのオリンピックは、勝利至上主義で、さまざまな悲劇が繰り返されてきました。日本代表という重圧と責任を過度に背負い、実力を出し切れずに繰り返される不幸な出来事は、選手本人だけではなく、送り出すわれわれ国民の過度な期待にも原因があったのではないでしょうか。
 最近では、さまざまな情報が伝えられるようになり、オリンピックの見方もそこに至るまでのプロセスと努力に大きな意味があるというように変わってきました。
 
 成果に結びつくか否かは運、不運もありますが、自らに課した目標に向かって、一歩一歩がゴールと位置付けながら、日々一生懸命努力を積み重ねて、当日にピークを持っていく。そして、他人任せにせず、自身の実力を信じてベストを尽くそうとする、甘えやわがままのないひたむきな姿にわれわれは感動を覚えるのではないでしょうか。その一つ一つの真摯な行動が、日本代表の果たすべき責任なのかもしれません。
 
 先日のサッカーワールドカップ最終予選では、日本にとって不可解な判定が多く、大変厳しい試合展開でしたが、試合後の公式インタビューで日本代表の選手たちは誰一人として異議を唱えていませんでした。たとえ自分の立場・視点で納得がいかない判定であっても、ルールを遵守しそれを競技の一部として受け止め、自らを戒めて、既に次の試合に向けた抱負を語っていました。日本代表という立場にあることをしっかり自覚した責任ある立派な対応だったと思いました。
 
 ロンドン時代に、英国人と「責任」ということについて議論したことがあります。それは、われわれは普段の生活の中で、みんながそれぞれの立場で責任を負っていますが、結果責任を問う日本人の責任に対して、英国人は過程をも含めた説明責任を問うところに違いがあるというものでした。結果や事象のみを見て、安易に他人の責任を問うことほど、無責任はありません。
 日本代表の皆さんには、過度な責任を背負い込まずに、それぞれの競技ルールのもと、ベストなパフォーマンスを期待しています。


若者がチャレンジできる「まちなか」に―広報おびひろ平成24年7月号掲載

 今年も7月1日から帯広まちなか歩行者天国が始まります。
 多くの皆さんによる手作りのイベントは、帯広の夏の風物詩としてすっかり定着してきました。休日のひとときに、ホコテン会場がたくさんの来場者でにぎわうことを楽しみにしています。

 今年で7年目を迎えるオビヒロホコテンは、7月から9月までの3カ月間、毎週日曜日に継続して開催されていることや、実行委員会が幅広い年齢層で、学生を含めたさまざまな職種の皆さんによるボランティア中心の催しであることなどが、全国各地から高く評価されており、皆さんの努力に対して、敬意と感謝の気持ちでいっぱいです。
 まちなかのにぎわい創出のイベントとして、多くの人々を呼び込んでいますので、当初の目的に少しずつでも近づいているものと考えていますが、近隣商店街との連携強化が課題とされています。

 商店街は、それぞれの特色を生かした公共的な空間として、地域コミュニティーには不可欠な存在と言われ、とりわけホコテン会場周辺の商店街は、まちの顔としても大きな役割を期待されてきました。これまでも国をはじめとして、さまざまな支援がなされており、この支援に対する結果はもとより、改めてその役割と責任が、「時代」の中で問われています。
 現在、帯広市ではこれらの商店街も含めた、新たな中心市街地活性化基本計画の策定作業を関係団体の皆さんと進めています。策定にあたっては、現実を直視し、これまでの取り組みをみんなで検証・確認し合う作業が、まず必要ではないかと考えています。その上で、強みも弱みも個性と受け止めて、本音を出し合いながら建設的な議論を進めていかなければなりません。弱みこそしっかり議論して、どう乗り越えていくか、どう他との差別化を図っていくかを考えていくことによって、そこに良質な仕事が生まれる素地ができるのではないでしょうか。

 ホコテンには、次世代を担う、情熱と感性を持った若者の元気が満ちあふれています。これからの十勝・帯広には、多くの若者が夢と希望を持って働ける仕事、活躍できる仕事が必要です。われわれ大人は、彼らが帯広らしいチャレンジできる環境・場づくりを進めなければならないと考えています。
 求められる中心市街地のこれから・未来が共有され、そして、その場としての「まちなか」が必要だと思います。


個性を生かして―広報おびひろ平成24年6月号掲載

 市内の小中学校では、まもなく運動会・体育祭が行われます。十勝晴れの下、子どもたちの元気な歓声が響き渡ることを楽しみにしています。私が子どもの頃の運動会は、地域を挙げての一大行事で、近所のおじいちゃんやおばあちゃんまでもが総出で声援を送ってくれていました。弁当ものり巻きやいなりずしなど、ほぼみんな同じようなものが入っていました。そして、バナナを楽しみにしていたことを懐かしく思い返しています。
 
 一時期、運動会の徒競走でみんな一斉に手をつないでゴールする、勝ち負けや順位を決めないということが全国的な話題になりました。
 子どもたちに、行き過ぎた競争原理を強いることは問題があります。しかし、一斉にゴールさせるという、これも行き過ぎた一律性にはさらに違和感を覚えました。
 社会は個性の集まりです。かけっこが速い子どももいれば、歌が得意な子どももいます。人にはそれぞれ個性があります。さらに適性や特性など本来、個人差があり、そして、順番や能力などいろいろなところに差が出ることをみんなが認識しているはずです。しかし、厳しい競争社会の中で生きてきた私たちは、自分の子どもたちに、せめて子ども時代にはつらい思いはさせたくないと、社会の現実から目をそらさせてきた結果、先に述べたような徒競走になったのかもしれません。また、世の中には数々の危険が存在し、確実なことなど無いという現実を見ないように、子どもたちに見せないようにしてきたのではないでしょうか。

 今般、東日本大震災によって、世の中は不確実性と危険の塊であることを再認識させられました。そして、自分の命や将来は、他人任せにせず、自分や自分の地域で守らなければならないこと、そして社会の現実を直視しなければならないことが分かってきました。

 地域にも個性や適性、特性があります。ばんえい競馬では、観客の皆さんが全ての馬のゴールを見届けて、その努力に大きな拍手を送ります。あの姿は帯広の文化の一つだと感じています。
このような私たちの十勝・帯広は、命の源である「食」を通じて人々の生活を守り、地域を発展させていくことに最も優れた場所であることは衆目の一致するところです。17万市民一人ひとりが、夢を持ち、努力が報われるまち、地域の個性・特性を生かした現実から目をそらさないまちづくりを市民の皆さんと一緒に進めていきたいと思います。


大人が輝き、子どもが憧れるまちに−広報おびひろ平成24年5月号掲載

 新しい年度が始まり、一カ月が経過しようとしています。開拓130年市制施行80年の記念の年に帯広市では18歳から33歳までの48人の職員を新たに採用しました。新規採用職員研修では、仕事に対する姿勢や市職員としての心構えなどについて講話しました。

 昨年度は「志あれば道は拓ける」という西洋の格言やウォルト・ディズニーの言葉を引用し、夢を持つことの大切さやそれを実現するための秘訣について語りかけました。さらに「強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは変化に対応できる者である」という公務員が苦手とする変革と創造を常に考えてほしいと伝えました

 今年度は、強靭な組織を作るために日常的なコミュニケーションと議論の大切さや、仕事上の当たり前や価値観を全職員で共有してほしいということ、不断の努力としっかりとした意志や目標を持ち続けること、そして、今後帯広市の職員としてどう生きていくのかを真剣に考えてほしいと伝えたところです。彼らには、次代の主役として大きく期待するところですが、緊張感のせいか、少し受け身の姿勢というか若々しい反応が足りないように感じたところです。

 先日、あるニュース番組で新卒者のうち入社3年以内に会社を辞める人たちが約4割にものぼるとの報道がありましたが、なぜそうなったのかを私の経験も含めて考えてみると、これまでわれわれ大人が、親が、仕事や職業について、その大切さや自立することの素晴らしさ、厳しさを子どもたちに日々の生活を通じて、きちんと伝えてこなかったことが原因のひとつではないか、そして多くの若者たちが目標を持ちにくい社会にしてきてしまったのではないかと思い至りました。これは、社会の責任、われわれみんなの責任として、目をそらすわけにはいかない問題です。われわれみんなが当事者として、少しずつでも改善していかなければなりません。まず、私たちは、若者たちの見本・目標となり得る上司に、また、子どもたちが早くお父さんやお母さんのようになりたいと思えるような大人になっていかなければなりません。

 多くの新社会人の皆さんは、夢と目標を見つけ出し、それをしっかりと持って、どんな職場においても小さな積み重ねこそが仕事であると認識し、ベストを尽くしてほしいと思います。そして、みんなで「子どもが大人に憧れるまち」を創りたいと思います。


任期の折り返しを迎えて−広報おびひろ平成24年4月号掲載

 市長に就任して2年、任期の折り返しを迎えます。この間、多くの皆さんからご意見をいただきながら、フードバレーとかちを中心とした地城づくりについて、管内の町村や関係機関・団体の皆さんと議論を重ねてきました。

 その結果、十勝定住自立国形成協定の締結や国の国際戦略総合特区の指定など、十勝・帯広のまちづくりの推進に向けた枠組みとその方向性の共有化が図られてきています。
 また、市民の皆さんからもさまざまなご意見が寄せられています。市長就任以来、これまでに500通を超える「市長への手紙」をいただきました。「何をやっているんだ」といったお叱りを受けると気を引き締めますし、「市役所が変わってきた」と好意的なお話や「窓口の対応が良かった」、「頑張れ」という激励をいただくと力が湧いてきたり、さまざまな思いを持ちながら、その全てを読ませてもらっています。

 皆さんからの手紙に一喜一憂しながらの毎日ですが、このような市民の皆さんの声をお聴きすることが、市長の仕事を行うに当たって非常に重要であり、ある意味その醍醐味だと思っています。

 地域主権時代の地方自治体のあり方は、できるだけ市民の皆さんがどういう気持ちを持っていて、何を思っているのかということを常に念頭において、仕事を進め、明日は違う選択肢になるかもしれないが、今日良いと思う判断を積み重ねていき、より良いものにすることと改めて感じています。

 これまでもさまざまな機会を通じて、市民の皆さんの思いを聴かせていただいてきましたが、それを行政に生かし切れているのかと考えたときに、まだまだ至らないところがあるものと捉えています。

 任期4年の折り返しの今、改めて市民の皆さんの負託に応えるため、「もっともっと市民の中へ」をテーマに一人でも多くの皆さんとの接点を持つための工夫をして、これまで意見や思いを聴くことができなかった皆さんの声を聴かせていただきたいと思っています。
 また、私の考え方もお伝えしながら、少しずつ良くなっていくこと、良くしていくことを議論して、納得してもらいながら、それを積み重ねていくことが市民協働のまちづくりの基本であり、去年より良くなった、明日はもっと良くなっていくのではないか、と皆さんに感じてもらえることが行政の仕事だと考えています。

 常に、さらに良くしようという気持ちを持ちながら、多くの皆さんに納得感を持ってもらえるまちづくりを進めていきます。


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