生きるを支える帯広市の取り組み

「誰も自殺に追い込まれることのない、安心して暮らせる社会・おびひろ」を目指します

(平成30年度 厚生労働省「自殺予防週間ポスター」より)

 毎年多くの方が自殺で亡くなっています。また自殺は、自殺で亡くなった方だけでなく、家族や周囲の人々にも大きな悲しみをもたらすことを考慮すると社会へ及ぼす影響もはかり知れないものです。
 帯広市では『自殺は誰にでも起こり得る身近な問題であり、その多くが防ぐことができる社会的な問題でもある』という視点から、「生きることの包括的な支援」としての取組を行うことで、自殺リスクの低下を図り、「誰も自殺に追い込まれることのない地域社会の実現」を目指すため、市民の皆さまと地域づくりとしての自殺対策について考えていきたいと思います。 
生きることの包括的な支援帯広市自殺対策計画自殺をとりまく現状自殺にいたる原因
私たち、一人ひとりがゲートキーパーこころと体の限界サイン働く人のメンタルヘルスうつ病
アルコール問題との関連
相談窓口SNSでの相談自死遺族の方へ自殺予防週間自殺対策強化月間
帯広市の自殺対策事業

生きることの包括的な支援(=生きるを支える取り組み)とは

 自殺対策とは、生きることを支援することです。また、地域社会全体で取り組むことが必要です。帯広市では、次のような視点で対策を推進していきます。

1 生きることの促進・阻害の双方向からの自殺リスクの低下
 「生きることの阻害要因(自殺のリスク要因)」となる失業や多重債務、生活苦等と、「生きることの促進要因(自殺に対する保護要因)」となる自己肯定感や信頼できる人間関係、危機回避能力等とを比較して、阻害要因が上回れば自殺リスクは高くなり、促進要因が上回れば自殺リスクは高まりません。このことより、自殺対策は「生きることの阻害要因」を減らす取り組みに加えて、「生きることの促進要因」を増やす取り組みを行い、双方の取り組みを通じて地域の自殺リスクを低下させる方向で、生きることの包括的な支援として推進します。

2 保健、医療、福祉、教育、労働など関連施策の有機的連携
 自殺に追い込まれようとしている人が安心して生きられるようにするためには、精神保健的な視点だけではなく、社会・経済的な視点を含む包括的な取り組みが重要です。自殺の要因となり得る健康問題、ひきこもり、いじめの問題や依存症等へのサポートや生活困窮者対策など自殺対策と関わりのある取り組みに参画している関係機関や民間団体などと連携・協働し、自殺に追い込まれる危険の高い人や自殺に追い込まれようとしている人を支援するためのネットワークづくりを行います。
 また、取り組みは、個々人の相談支援や問題解決を行うことにとどまらず、地域の関係機関や国、北海道で行う複合的な問題を抱える人に対する包括的な支援と有機的に連動させます。

3 関係機関、民間団体、企業、市民等との幅広い協働
 帯広市の自殺対策が最大限その効果を発揮して「誰も自殺に追い込まれることのない社会」を実現するためには、国、北海道、周辺町村、関係団体、民間団体、企業、市民等が連携・協働して地域を挙げて自殺対策を総合的に推進します。そのためには、自殺に追い込まれるという危機は「誰にでも起こり得る危機」であり、危機に陥った場合には誰かに援助を求めることが必要であるという認識を市民一人ひとりが持ち、市町村での包括的な支援体制の整備を図ること、市民も参加する地域づくりとして展開し、相互の連携・協働の仕組みを構築することが必要です。

 

帯広市自殺対策計画(第二期けんこう帯広21改訂版)

 平成28年3月、自殺対策基本法が改正され市町村に自殺対策計画を策定することが義務づけられたことから、これまで「第二期けんこう帯広21」に基づき自殺対策を含むこころの健康対策を推進してきた経過を踏まえ、新たにけんこう帯広21に自殺対策計画としての性格を持たせることとになりました。
 帯広市では、この計画をもとに生きることの包括的な支援を進めていきます。

第二期 けんこう帯広21(帯広市健康増進計画・自殺対策計画)改訂版(1,276KB)

 

自殺をとりまく現状

過去8カ年の帯広市の自殺者数  全国の自殺者数は、平成10年から連続して3万人を超えていましたが、平成24年には15年ぶりに3万人を下回り、減少傾向にあります。しかし毎日約60人の方が自殺で亡くなっているという現状は続いています。
 平成24年から平成28年5年間の自殺者数は、212人(男性146人、女性66人)で市民の属性別に見ると60代以上の男性・無職・同居者有が27人で1位となっています。以下、40~59歳の男性・有職・同居者有、60代以上の女性・無職・同居者有と続いて、上位3位までは40歳以上で同居者がいるということが共通しています。また、それぞれの区分で自殺に至る経路として、表のような状況が考えられています。

【帯広市の自殺の特徴】
上位5区分
自殺者数(5年計)
割合
自殺率(10万対)
背景にある主な自殺の危機経路
1位:男性・60歳以上・
無職・同居者有
27
12.7%
46.9
失業(退職)→生活苦+介護の悩み(疲れ)
+身体疾患→自殺
2位:男性・40〜59歳・
有職・同居者有
20
9.4%
25.4
配置転換→過労→職場の人間関係の悩み
+仕事の失敗→うつ状態→自殺
3位:女性・60歳以上・
無職・同居者有
20
9.4%
21.2
身体疾患→病苦→うつ状態→自殺
4位:男性・40〜59歳・
無職・独居
14
6.6%
523.6
失業→生活苦→借金→うつ状態→自殺
5位:男性・60歳以上・
無職・独居
13
6.1%
111.8
失業(退職)+死別・離別→うつ状態→
将来生活への悲観→自殺

 

 

自殺にいたる主な原因

 自殺の原因には、さまざまな状況や社会問題などがいくつも複雑にからみ合っているといわれています。
 そのため、なかなか解決に結びつかず、問題が長期にわたることで心理的にも追い込まれ、自殺にいたる場合が多いと言われています。

自殺の主な原因

経済・生活問題 倒産・借金・失業・生活苦・負債 など
健康問題 身体の病気・心の病気・依存症 など
人間関係 結婚や交際の悩み・近所づきあい・孤立 など
仕事の問題 過労・経営不振・職場の人間関係・職場環境の変化 など
学校問題 いじめ・進路や受験の悩み・教師や友人との人間関係 など
家庭の問題 親子関係、夫婦関係の不和・家族の死・子育ての悩み介護の悩み など

私たち、一人ひとりがゲートキーパー

大切な命を守るために、私たちができることがあります…ゲートキーパーとは?

 ゲートキーパーとは、悩んでいる人に”気づき、声をかけ”、”話を聴き”、”必要な支援につなげ”、”見守る”地域の身近な存在で、特別な資格は必要ありません。

ゲートキーパーの役割

 気づく

家族や仲間の変化に気づいて声をかける

「どうしたの?なんだか辛そうだけど…」、「何か悩んでる?よかったら話して。」、大切な人が悩んでいることに気づいたら、勇気を出して声をかけてみましょう。

こころと体の限界サインうつ病アルコール問題との関連

話しを聴く

本人の気持ちを尊重し、耳を傾ける

大切なことは話をよく聴くこと。相手の考えを否定せず、悩みや辛い気持ちを受け止めましょう。心配していることを伝えましょう。
「大変でしたね」「よくやってきましたね」というように、ねぎらいの気持ちを言葉にして伝えましょう。

相談を促す

早めに専門家に相談するよう促す

悩みに応じた専門機関を紹介するなど専門家につなぐことが大切です。

相談窓口

見守る

温かく寄り添いながら、じっくりと見守る

専門家に紹介したからといって悩みを抱える人がすぐに元気になるわけではありません。
相談窓口につないだ後も、必要があれば相談にのることを伝え、あせらず温かく見守りましょう。

ゲートキーパー講座を開催しませんか

ゲートキーパー養成講座の写真 社会の中で孤立することほどつらいことはありません。身近な場所で、”あなた”の支援を必要としている人がいます。
 帯広市では、地域の見守り支援を広げるためにゲートキーパーの養成を行っています。支援の輪を広げる活動を一緒に行いましょう。

  • 対象:市内の団体。町内会、企業や官公庁、お友達の集まりなど。
  • 時間:原則、9時から21時までで、1講座約90分です。
  • 会場:市内に限ります。会場は申込者がご用意ください。
  • 費用:職員派遣と資料作成の経費は市が負担します。会場費などは申込者の負担となります。
  • 内容:講義やロールプレイ等を行います。

ゲートキーパー養成講座開催のご案内(1,653KB)

ゲートキーパー養成講座開催のご案内(企業用)(2,173KB)

 

こころとからだの限界サイン

 自殺は心理的に追い込まれたうえでの死であり、自殺に至るまでにこころやからだの不調など、何らかのサインが発せられているといわれています。
 このサインは、実は自分でも気づいていないことも多いようです。まずは自分のことを振り返ってみましょう。また家族や親しい人、同じ職場で働く人のことで気になることはありませんか?

心の体温計内部リンクこころの体温計」 は、携帯電話やパソコンを使って気軽にメンタルヘルスチェックができるシステムです。
 「本人モード」や家族や身近にいる方のこころの健康状態をチェックする「家族モード」など4つの種類があります。
 疲れたこころが発している『SOS』に早めに気づくためにも、一度チェックしてみませんか?

こころとからだの限界サイン

※つらい状況をがまんせず、心の不調に気づいたら早めに受診・相談を!

自分のこと 周りの人のこと
  • 気分が沈む  
  • 不安・イライラ・悲しい気分になる  
  • 自分を責め、自分は価値のない人間だと思う  
  • 注意力・決断力・集中力がなくなる  
  • 眠れない  
  • 食欲がない  
  • 頭痛・めまい・吐き気がする  
  • やる気がでない  
  • 何事にも興味がわかず、楽しくない  
  • 死にたくなる
  • 以前と比べて表情が暗い  
  • 落ち着きがない  
  • 反応が遅い  
  • 体調不良の訴えが増える(からだの痛み・だるさなど)  
  • お酒の量が増える  
  • 仕事や家事の能率が低下、ミスが増える  
  • 今までになかった遅刻・早退・欠勤(欠席)が増える  
  • 周囲との交流を避けるようになる  
  • 趣味やスポーツ、外出をしなくなる

うつ病

正しく知ろう「うつ病」のこと

 こころもからだも疲れはてた状態になると、気持ちが落ち込んでしまうことがあり、こころの病気になることもあります。
 自ら命を絶った人の9割が、直前にこころの病気にかかっていたという報告もあります。その中でも「うつ病」が多いといわれています。

うつ病とは

 強いストレスにさらされ続けることで、脳の中で「がんばるぞ!」という気力を伝える物質が減ってしまいます。そして、脳の働きが悪くなり、憂うつになったり、がんばろうという意欲がわかなくなる病気です。
 決して"本人が弱い"、"気の持ちよう"、"やる気がない"ということではありません。

うつ病を治療するために大切なこと

 早めに気付いて、あせらず、正しく対処することが大切です。おかしいなと思ったら一人で悩まず、専門家(医療機関や相談窓口)に相談してみましょう。

外部リンク 帯広市医師会ホームページ

 

自殺とアルコール問題との関連

 自殺に対する調査によると、特に中高年男性の自殺者において、死の直前に飲酒量が増加したり、飲酒した状態で自殺企図に至っているなど、自殺に際してのアルコールの有害使用が少なからず認められることがわかっています。
 飲酒が不眠や抑うつ気分の解消のために有用だというのは誤解であり、アルコールとうつや自殺にはつながりがあることを理解することが必要です。
 飲酒が不眠や抑うつ気分の解消のために有用だという誤解を解消し、アルコールとうつや自殺との関連について広く知ってもらうことを目的に、自殺予防総合対策センターがリーフレットを作成しています。特に中高年男性を対象にした内容です。

リーフレット「のめば、のまれる」(362KB)

外部リンク 帯広市医師会ホームページ

 

相談窓口

 悩み事や困り事をひとりで抱え込まないでください。問題解決のための、さまざまな相談窓口があります。
 くらしの相談窓口をご覧ください。(相談者は、本人でなくても構いません。)

内部リンク くらしの相談窓口
 困っていること、悩んでいることなどお気軽にご相談ください。

外部リンク 帯広市医師会ホームページ
 市内の医療機関を探すことができます。

 

SNSで相談ができます

 これまでの電話での相談に加え、SNS(LINEやチャット)を利用した相談ができるようになっています。
 対象年齢や実施日時に限定がある場合やつながりにくい場合もありますが、相談先の一つとして活用してください。
 詳しくは次のページでご案内しています。

外部リンク 厚生労働省SNS相談のページ

 

働く人のこころの健康(メンタルヘルス)

 働く人のメンタルヘルスにかかわる情報サイトです。本人をはじめ家族や同僚、事業主や専門職の人へ役立つ情報がありますので、お役立てください。

外部リンク こころの耳
 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト。
 こころの健康確保と自殺や過労死などの予防を目的にした事例紹介や労働関係の制度、チェックリストなど、役立つ情報が掲載されています。

外部リンク 安全衛生情報センター
 職場のメンタルヘルス対策に関連する手引きなどを掲載しています。

残された自死遺族の方へ

 大切な人を自死で亡くされた人のための相談窓口で、大切な人を自死で亡くされた方々の悲嘆の苦しみを共に分かち合い、少しでも心の傷が癒されることを願い活動しているグループ「そよ風の会」があります。
 次の窓口で、電話をお受けしていますので、お問い合わせください。

十勝総合振興局保健環境部保健行政室

 健康推進課 健康支援第二係
 電話:0155-26-9085
 ※電話の際は「自死遺族相談」、「そよ風の会」の相談とお伝えください。

外部リンク 十勝総合振興局ホームページ

 

9月10日から16日は自殺予防週間です

 9月10日の世界自殺予防デーに因んで、毎年9月10日からの一週間を「自殺予防週間」としています。
 自殺や精神疾患についての正しい知識を普及啓発し、これらに対する偏見をな くしていくとともに、命の大切さや自殺の危険を示すサイン、また危険に気づいたときの対応方法等について理解の促進を図ることを目的とするものです。

外部リンク Yahoo!特別企画ページ(自殺予防週間)〜PC版
外部リンク Yahoo!特別企画ページ(自殺予防週間)〜スマートフォン版

 

3月は自殺対策強化月間

 3月は、企業の決算期であることや、仕事の就職や異動、卒業や進学などのライフイベントの変化などがあり、環境的にストレスをうけやすい時期といわれています。
 例年、3月は月別自殺者数が多い時期であり、国では3月を「自殺対策強化月間」として、各相談事業の実施や相談窓口の周知を図っています。

自殺対策パネル展示

 自殺予防週間や自殺対策強化月間の際に、自殺対策のパネル展示を行っています。
  帯広市の自殺の実態や、こころのSOSのサイン、そのサインに気づいたときの対応方法などを学ぶことができます。

自殺対策パネル

 

帯広市の自殺対策事業

 自殺は個人の問題だけではなく、社会的問題です。
 市民1人ひとりが「自殺問題」を正しく理解し、共通の認識をもつとともに、住んでいて良かったと思える、安心して暮らせる地域づくりを目指して、自殺対策に取り組んでいきます。

帯広市自殺予防対策事業

内部リンク 現在参加募集中の事業

内部リンク 過去の帯広市自殺予防対策事業スケジュール

 

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帯広市保健福祉部健康推進課

  • 所在:〒080-0808 帯広市東8条南13丁目1 帯広市保健福祉センター内
  • 電話:0155-25-9721(直通)
  • FAX:0155-25-7445

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